シェフ 1から
やり直すということ。

モチーフを切腹にきめた私。
次なるミッション。
そのイメージ画を立体にするのであります。



スソさんのアトリエに行ったその日の
前の日まで私は北海道にいました。
何をしていたかといえば、
スノーボードでありまして。
コンディションがあまりにもよくて、
大いなる幸せを感じて帰ってきてしまったため、
心の充電ができすぎまして、
テンションが上がりすぎておりました。

アトリエに到着し、コピー用紙を前に
スソさんに、楕円に紙をきって、
そこに切れ目をいれて、テープで貼っていくということを
丁寧にご説明いただきました。
そこまでは理解したのですが、
「立体」の概念がいまいち解らないまま、
生返事ならぬ生スタートを切りました。
たぶん、テンションが高すぎて、
脳みそが働いてなかったのだと思います。



そして、私は、楕円の紙に
あまり考えもせず、じゃんじゃんと切れ目をいれて、
じゃんじゃんテープで貼りつけていきます。
正直もうしあげて、トークに夢中すぎて、
ただひたすらに同じ作業だけをくりかえし、
「形をつくる」のが目的だったのに、
「はさみをいれてテープで止める」ことが
目的にすりかわっておりました。



先生においては、生理解のおわびを。
生徒のみなさんにおいては、騒音のおわびを。
いまここでさせていただく次第です。



そうして、小一時間ばかり、
紙を刻みセロテープではりつづけて
できあがったものは、
わけのわからない急斜面をもった、
いびつな立体でありました。

この有り様をみて、心配になった先生は、
私のおかしな立体を、
どうにか帽子に近づけるべく、
アドバイスをたくさんしていただいたばかりではなく、
その手さえもうごかしてくださったのであります。



どうにかこうにか形がみえたところで、
われらはアトリエを後にしました。

この白い紙でイメージを立体に
するところまでが宿題なので、
のちに、会社に戻って、
みんなで作業をすることとしたのですが、
その前に、すべきことはやはり反省かと思われます。

反省をしつつ、その白きつぎはぎの物体を見るにつけ、
やはり、このまま進めていくよりも、
1から出直して、すこしは計算もしたような
そんな紙の帽子をつくるべきである、
と結論を出しました。
スソさんに教えてもらった
やり方を反芻し、深く理解をして、
粛々と作業を進めるべきである。

そうしてできあがったのが、
冒頭の紙の帽子である。

うむ。
われながらよくできている。
めでたし、めでたし。


スソ先生のアドバイス
切れ目をいれて、セロテープで止めるとき、
重ねる幅を大きくすると、
立体の角度が急になってしまいます。
重ねる幅を小さくして、様子をみながらていねいに
作業しましょうね。
‥‥。
心配です。

とじる