ほぼ日刊イトイ新聞 フィンランドのおじさんになる方法。

第43回 国を変えたデザイン。 武井義明

夏のおじさんたち、
フィンランドのおじさんたちは、
とっても頼もしい。

これまでのおじさんたちの様子を見てても、
頼もしいと思いませんか。
福祉が整っていて生活レベルも高いフィンランドですが、
同時に自然のただ中に放り出されても、
自分でやりくりできる
「生きる力」があるように思います。

モノをとること、
モノをつくること、
モノをはぐくむこと‥‥
おじさんたちは自然の中で自然と共存し、
不便だなんて全然思わないで、
その状況にあわせて生きていそうです。

生きる力、なんて思わず言っちゃいました。
こうなったら冬です。
ぜひ冬のフィンランドもみてみてください。
冬のおじさんたちにも会ってみてください。
そこにはおじさんたちの、
力の素を蓄えてくようすが
垣間見えるような気がするのです。

生きる力を発揮する日々が夏なら、
その力を蓄えているのが冬みたいなイメージがあります。
夏はどこかがむしゃらで開放的で、
でも冬はどこかコツコツという音が
聞こえてきそうな地道な感じ。

個人的に冬の深みに突き進んでゆくと、
太陽や青空の感じが思い出せないくらいになっていて、
冬が永遠に続くようにすら思えてしまいます。
そんな中でおじさんがどうしてるか、
どうやって夏とは違った
たくましさとしなやかさで生きているか、
ちょっと見てみたい気がしませんか。

森のなかのダンスホールで踊る人たちがいた夏。
冬のアウトドアって何があるのかしら、とか。
冬は外での大工仕事はちょっと大変。
冬を迎えたおじさんたちの腕の見せどころは、
室内で何かやってるのかしら。
自然の恵みを収穫した夏と秋。
あのとき保存したものを大切にいただく冬の食卓。
夏に思い切り休んだから
冬にしっかり働けるスタミナと
気力があるんだというけれど、
冬の働く姿ってどうなのかな、とか。
そして本当に単純に夏と冬の景色がどんなに違うか。

ぜひ、こんどは冬のフィンランドへ。
フィンランドのおじさんたちに会いにきてください。

2009-06-29-MON
morishita

とじる

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