われら、スジナシ応援団!笑福亭鶴瓶の即興ドラマに酔え。

劇場『スジナシ』は大成功でした。次回の応援団企画もどうぞお楽しみに。
じゃあ、ぼちぼち。
3日間、おつかれさまでした。

 


‥‥まあしかし、たいへんでしたなあ。
いやあ、ごくろうさんでしたねえ。

 

いや、でもね、糸井さん、
成り立ってるんですか、あれ?
いやもう、たいがいみんな
「おもしろかった」言う。
おもしろかった、言うけども。
ふふふふ。

 

(やってて)すごいおもしろかったし、
実際すごいおもしろいねんけども。
やってるひとはまず、おもしろかったですよね。

 

うん。
せやけども、何か稽古して、
みんなに芸を見せたとかではないでしょ。
これでお金取れるかどうか言うたら
ひじょうにむつかしい。
それとこれ、まあ即興劇やから
ほんとうに即興劇をやってんねんけど、
ほんまにみんなね、
「すっごいおもしろかった」言うねんけど、
ぼくはねえ‥‥。
ふふふふふ。

 

これね、DVDはわかるんです。
でも、舞台としては、
成立してるかっていうのが、
もうひじょうに不安なのよ。
舞台はスポーツですよ。

 

うん。
スポーツで、ラグビーボールみたいな
どこにはずむかわからないボールを
誰かがパーンって投げ入れて
「しゃーないな! 手ぇ使ったらあかんのか」
みたいに、
まずはどうしようかっていうところからはじめて、
「あっち行った!」と。
取ろうとしたら、あっち行った。
また取ろうとしたら、あっち行ったっていうね。

 

そのとおりや。
で、つかんだら「反則」って言われるから、
あ、そうだったんだ、って(笑)。
で、「どうすればいいんだ!」って言ったら
「ゴールがあるはずだ」と。
そういうふうにして演じる舞台ですよ。

 

ぐふふふふ、スポーツですよね。
うん、スポーツ。

 

スポーツだとしてね、
いままで見たこともないような
へんなものを見るということについてでは
すごく価値があるでしょう。
うんうん。

 

ということは、今回、
イッセー尾形、生瀬勝久、広末涼子の3人で
へんなものをはじめて観た、と。
ほな今度はそこに、たとえば違う人が出たとき
また成立するかどうかを
ぼくはひじょうに気にしてるんですよね。
つまり、舞台として、
なんべんも続けられるかということが。
だってあの3人続けてやったんだから
もうやるしかないじゃないですか(笑)。
あれだって、成立してないんだって思ったら
3つとも全部してないわけで。

 

うん。
だから、(成立してなくても)
ああいうものだと言っていいんですよ、きっと。
もしかしたら、即興劇っていうのを、
伝統的に、本職としてやってる人が
いるのかもしれない。
で、そういう人から見たらね、
あれは邪道だとか、怒ると思うんですよ。

 

まったくそう。
だから、即興劇をずっとやってる人がいるとしたら、
まあそれが成立してるのかどうかわかりませんけど、
即興劇として有名なんやったら、
みんながお金出して観に来るのはわかるんですよ。
そうですね。

 

でも、ぼくらは即興劇の劇団として
有名でもなんでもないと。
そんで、来てくれ、言うたかて。
もうそうなっちゃったら
つくっちゃってもいいよね。

 

それはねえ、ちょっとねえ。
『スジナシ』は、即興劇だけじゃなくて、
プレビューがあるじゃないですか。
(プレビュー:即興劇が終わった直後、
 その映像を観客といっしょに見ながら、
 鶴瓶さんとゲストの方が語っていく)

 

プレビューは(ふつうの舞台には)ないわね。
あれは発明だね!

 

あの分野があるから。
演じてる最中は、笑うたらダメだという
前提が成立するんですけどね。
でもこれがね、舞台でやるときに
いいのかどうかが、まだもうひとつね。
あれがあるからいい、言う人と
あそこなくてもいいんじゃないか、という人と
これもまたね‥‥。
それはさあ、
おまえと結婚したのがしあわせだったのか、
というのと同じことでさあ(笑)。

 

まあまあ(笑)、
ルール決めないとね。そういう。
ふたりでしあわせに
やっていくしかないんじゃないかな、っていう。

 

そやね(笑)。
はっきりね、はっきりこれが
第一人者かどうかわかりませんけども
(太い声で)こういうルールなんだ、と。
太い声出しましたね(笑)。

 

「こういうルールなんだっ!」
っていうことで、スタートするんなら
これは、まあできる‥‥か‥‥な‥‥?
だから、なにをやってもそうですよ。
つまり、サッカー見てたってさあ、あれ、
「足だけっていうのはよくないんじゃない?」
って思ってる人はいると思うよ。

 

「べつにええやん、手ぇ使ても」て。
そうそう。
「せっかく人間には手があるんだから!」
っていうね、そういう人だって
いるかもわからないよ。

 

うん。でも
サッカーのルールを考えた人は
これはすごい、と。
そうそう。
長年やってたら、
これがおもしろくなっちゃったんだ、と。

 

いやだから、
そっからスタートしないと、
『スジナシ』なんていうのは言い切らないと。
少なくとも、「鶴瓶流」は、これなんだ、と。
(舞台を観ているお客さんは)
笑っちゃいけないし、拍手しちゃいけない。
で、プレビューがあると。
だから、これが認められないという人は
ほかのナントカ流を
やってくださいということじゃないですかね。

 

そうですよねえ。

(続きます)

2006-08-22-TUE