
この真っ白で、たいらなうつわ。
一見、深いお皿か、鉢のように見えますが、
じつは「火にかけられる鍋」なんです。
作者は、信楽に窯をもつ、大谷哲也さん。
ペタライトという材質を使ったもので、
直火にもかけられるし、オーブンにも入れられるのが特徴です。
「土鍋のような使い方ができるのに、
まるで土鍋ぽくないところが、魅力でしょう?」
と、この鍋を使っている伊藤さんはいいます。
「洋風の食卓にもすんなりとけこみますし、
鉢やお皿としても使うことができるんです」
とてもシャープな印象とともに、
手作りの味わいを保ち、かわいらしさもある。
最初にこの鍋に出会ったとき、まずはそのかたちを
ひと目で気に入った伊藤さんでしたが、
大谷さんから直接、
「自分はこれでトマトソースをつくって、
ゆでたパスタを入れ、
そのまま食卓に出しているんですよ」
と聞き、ますます興味をもったのだそうです。
これでグラタンやパエリアをつくったり、
ケーキを焼いたりしたら! と想像がふくらみ、
大谷さんの「白い鍋」は、伊藤家の仲間になりました。
ほうろうのように、いつまでも真っ白というわけではなく、
火にかけると、そのあとがのこります。
だんだんと、自分だけの鍋に育っていくのも、また楽しみ。
直火料理に、オーブン料理に、
また、じょうぶで個性的な深いうつわとして、お使いください。 |