このワンピースのもととなった布は、
もともと伊藤尚美さんがつくっている
長尺のテキスタイル。

約２メートルが１着ぶん。

ふたつに折って、切り込みを入れて、
寄せて、縫って、ボタンをつけて‥‥。

そうしてこのワンピースが完成しました。

折って縫ったなかには、ふたつのポケットも！

（おおきなタックをポケットとして活用しているんです。）

伊藤さんがこの服をつくるにあたって考えたのは、
できるだけ布をむだにしないこと、
着やすくって、しかもスッキリ見えること、
そして、ドレッシーにも、カジュアルにも、
どんなふうにも着られること。

その結果、ラブリーすぎず、
パンツともスカートとも相性が良くって、
後ろをボタンでとめれば腰回りが絞られてかっこよく、
後ろ姿もうつくしいドレスに。

とめずにすっぽり着れば、洗いざらしのまま、
ざっくり着られる気持ちよさのある日常着に。

ちょっとふしぎな「２ウェイ」の服ができました。

夏は１枚で、春・秋冬は上着やコートを重ねて。

いちねんじゅう着られる、べんりな服なんですよ。

素材は、つややかで、なめらかで着やすく、
それでいて厚手で、着たときしっかりと
安心感のあるリネンを使いました。

縦のラインをいかしたデザインが素材とあいまって、
すっきりときれいに見えます。

２色展開のリネンワンピースのうち、
この「ピーコックブルー」は、
ちょっとグリーンを感じさせる、やわらかであざやかな碧。

カジュアルすぎない、女性らしさのある色です。

こちらも縦のラインが入っていますけれど、
遠目には溶け込んで見えますから、無地のように使え、
着回ししやすいのが特徴。

伊藤さんご本人も、白のペチコートと合わせたり、
デニムの上にざっくり重ねたり、
同系色の鮮やかなブルーのコートを着たりと、
大活躍している１枚だそうですよ。