ていねいに織り上げた無地の白いタオルを、
植物由来の染料であざやかに染め上げる、
ボタニカル・ダイ。
ワンランク上のやわらかさをもつこのシリーズに、
新色が登場しました。
今季の色のテーマは「あたためる」。
「ジンジャー」「シナモン」という名前は、
じっさいに、それぞれの植物から採った染料を
使っているからなんです。
古代の地中海は香辛料というより薬として使われ、
中世ヨーロッパではとても高価だったジンジャー。
このジンジャーからとった色は、やさしく、
独特の深みのある茶色です。
クスノキ科の、10m以上になる
樹であるシナモンからは、
深いえんじ色を抽出しました。
シナモンは古代エジプトでも、
この香りをつけていると心が落ち着き、
「あしきもの」から身を守ると信じられてきた植物。
血行を促進し体をあたためる効果があり、
ヨーロッパではホットワインを飲むときに
欠かせないのもシナモンです。
「やさしいタオル」は、パイル面とガーゼ面で、
つかっている綿の種類と縒りかた、
太さなどがことなるため、同じ色で染めても、
発色が変化します。
パイル面のほうに光沢と深みが
より出ているのは、そのため。
「ジンジャー」も「シナモン」も、
それぞれ単色に見えますが、
じつは、いずれも、ひとの目で見える幅をこえた、
200種もの色素で構成されているのが
ボタニカル・ダイの特徴。
ひとの耳の可聴範囲を越えた音が、
音楽の深みや味わいになるのと同じで、
ボタニカル・ダイの製品から、ひとの目は、
独特の奥行きと深さを感じるのですね。
もともとが「やさしい」タオルですけれど、
ボタニカル・ダイで染めることによって、
肌に触れたときやの風合いは、
さらにやわらかくなっています。
こればかりは、触っていただかないことには
おわかりいただけないのですけれど、
もともとやわらかさが自慢の「やさしいタオル」が、
さらにワンランク上の
品質になっているとお考えください。