スマートフォン版で見る

LIFEのBOOK ほぼ日手帳 2017

LOFT手帳部門12年連続NO.1

ほぼ日手帳 2017

予告1 ほぼ日手帳の航海は、 これからが本番です。 ――糸井重里

ほぼ日手帳のことを「LIFEのBOOK」と
言えるようになってから、
ほぼ日手帳そのものが、
純粋なたのしさを持ったものになれた気がします。
文房具や道具としての機能を競うんじゃなくて、
ほぼ日手帳を使ってくれる人からも、
違うことを望まれるようになったんじゃないかな。

たとえばクルマに乗る人だって、
エンジン排気量や馬力を競うような話よりも、
ドライブのたのしさについて話したいんだと思うんです。
どこへピクニックに行ったんだよとか、
あの子を隣に乗せたら喜んでくれたよとか、
そういうことがうれしい。
ほぼ日手帳も同じだと思うんです。
手帳の機能は、だいぶいい形で収まってきて、
やっと、たのしさについて、
ちゃんと話せるようになってきた気がします。

ほぼ日手帳は、1年が終わってはじめて完成するもので、
主役はやっぱり、使っている人なんですよね。
そうやって強く思えるようになったのも、
たくさんの手帳を見せてもらったからなんです。
みんな、ほんとうに自由な使い方をしていて、
ぼくらの想像を、軽々と超えてくれています。
日にちをまたいで書いたり、
自分で決めたルールもどんどん変えちゃったり。
人間の数だけ、作品があるんだと思います。
ほぼ日手帳が主役なのではなく、
「わたしが主人公です」ということを、
わかってもらえるようになって、
作っているぼくたちもうれしいです。

今はデジタルの時代ですよって言われるなかでも、
手帳には手で書くリアルがあって、
自分のしたことだけが残るんですよね。
デジタルのものって何もしなくても残るけれど、
そういうリアルの面白さを、人はほんとうは
失いたくなかったんだなって思います。
スマートフォンで撮った写真を手帳に貼ったり、
手帳の写真を撮ってSNSにアップしたりもするわけで。
そういうアナログとデジタルの関係だって、
ほぼ日手帳を作ったときには
まったく想像もできませんでしたから。

最近だと、手帳をひとりで使うだけじゃなくて、
家族のコミュニケーションに使う人もいますよね。
SNSで手帳を見せ合ったりしているのも、
なんだか、外に広がっている感じがします。
世界に目をやると、ほぼ日手帳を使って、
よその国の人どうしがつながったりもしていますし。

今はたくさんの国で使ってくれる人が増えたし、
日本でもいろんな人が、
いろんな使い方をしてくれるのを見ていると、
なんだか洋々と開けた海を行くような気がしてきます。
船が湾を出た感じ、と言ったらいいかな。
ほぼ日手帳が機能にとらわれていたような頃には、
ぼくらはまだ、湾内にいたんですよね。
桟橋を離れたばかりで慌てていて、
航海をたのしむ余裕もありませんでした。

ほぼ日手帳は、これからがほんとうの航海です。
海原に出たほぼ日手帳が、
いろんな使い方でたのしまれてほしいですね。