「おらがジャム」のもとになった、
糸井重里直伝の、ジャムの作り方をお教えします。

ジャム作りについて、糸井は、
こんなことを言っていました。

「ジャム作りはなぜか、
 できあがりの味にその人らしさがずいぶん出ます。
 同じレシピでも、自分が作ると、
 どうしても自分のなじみのある味になりますし、
 別の人がつくると、どこかその人らしいなぁと
 思わされるような味になります。
 また、ちょっとした作り方の差で、
 毎回できばえが違うのも、おもしろいところです」

どうぞ、工夫をしながら何度も作って、
たのしんでみてくださいね。

準備するもの

いちご‥‥‥‥適量
レモン果汁‥‥適量(いちご1キロにつき、大さじ1程度がめやす)
グラニュー糖‥いちごの半量程度(オーブンドライした後のかさの半量)

いちごのヘタをとり、たて半分に切る。

(小さなものはそのままでよい)

いちごの切り口を上にして天板に並べ、オーブンドライする。

(焦げないために100度以下の温度で、ゆったりと干す感じです。
 時と場合によって条件がちがいますので、
 バラつきもたのしむ気持ちで、
 おおよそ30分から1時間くらいという感じでやっています。
 ときどき覗いてみて判断してください。
 この段階での失敗はまずありませんから)
※ご家庭のオーブンによって火力に違いがあります。
 実際のいちごの様子を見ながら調整してください。

ドライしたいちごの重さを計り、
その半量の重さのグラニュー糖と合わせ、ひと晩置く。

(合わせたあと、すこし手でもみこんでおくといいです)

翌日、水のあがった(3)を汁ごと土鍋に入れ、中火にかける。

火にかけて10分後にレモン汁を入れ、さらに煮る。
砂糖が鍋の底に貼り付いて焦げないよう注意をしつつ、
ヘラでかきまぜ続けるのがポイント。
アクがでてきたらすくい、焦げそうな場合は火を弱める。
砂糖といちご液の全体がなじんで、実際に食べたい固さの、
すこし手前で火を止める。
(火をかけすぎると「飴」になっていくので注意してください。
「くだものを食べる」意識で作るといいと思います)。

(4)を消毒しておいたびん(密閉できるもの)に詰める。

しっかりふたを閉め、30分ほど、びんごと煮て消毒する。
(取り出すとき、びんが非常に熱くなっているので、火傷には注意を)

熱が自然に冷めるのを待ちます。

材料や道具について、糸井に聞きました

材料のいちご

この種類でないと、というものはありません。
ぼくはそのときそのときに出あったもので、
いろいろ作ってみています。
同じくくだものは、ジャム用のものでも、
生食用のものでも、どちらでもかまいません。
ただ、ぼくの経験だと、どちらかというとジャム用のくだもののほうが
どんな人にも失敗なくつくりやすい気がしています。

砂糖

いつもグラニュー糖を使っています。
ほかの砂糖でも作れると思いますし、
好みはそれぞれですが、
ぼくにとってはグラニュー糖が「うちの味」です。
さらりとした、飽きのこないあまさのジャムに
なってくれます。

土鍋

どの鍋がよいかと聞かれたら、ぼくは迷わず
土鍋をおすすめします。
火が全体に均一に入り続けるので、しあがりが違います。
土鍋がなければ、できるだけ
厚手の鍋を使うようにしてください。

ジャムロート

もしこれからもジャムをつくろうと思っている人なら、
ジャムロートをおすすめします。
こぼさず安全に、ジャムをびんに詰めることができます。