2017.11.30

職人の技が光る、ペリゴール地方のかごをご紹介。

こんにちは!
今日は、Miknitsオリジナルのバスケット
ペリゴール地方のかご」について、
まだまだお伝えしきれてない情報がありますので、
ご紹介させてください。

毛糸や針、編みかけのものを入れておくとかわいい
このかごは、もともと三國万里子さんが
バスケット専門店カゴアミドリさんで見つけたもの。
見つけたかごは、オリーブグリーンのような色だったのですが、
Miknits用に、皮を剥ぐ加工をしたナチュラルな風合いの
ヤナギを使って作っていただきました。

このかご、フランスのペリゴール地方の伝統工芸品なのですが、
現在、作り手は数人しかいないのだそう。
カゴアミドリさんにご協力いただいて、
Miknits用のかごを編んでくださった職人さんに
かご作りのことをうかがいました。

▲ここがペリゴール地方。
▲暮らしのいたるところでかごが使われています。
▲この方が、作り手のフィリップさん。

フィリップさんによると、
一時期は150人もの職人さんがいたものの、
プラスチック製などの安価なかごの台頭によって、
どんどん減っていったのだそう。
技を継承する人がいないことを知って、
フィリップさんは「自分がやってみよう」と思います。
ただ、そう決意したころには、
地元の作り手たちはすでにみな高齢。
直接教えてもらうことはかなわず、
フィリップさんはほぼ独学で、経験を重ねながら、
かご作りを習得していきます。

「自分なりに工夫した点もたくさんあります。
たとえば、昔の人はヤナギを切って
すぐに編みあげていましたが、
それでは編んだあとに乾いて枝の直径が縮み、
がたつきが生じます。
編む前に最低半年は置いて、
しっかりと乾燥させることが必要だと気づきました」
とフィリップさん。

▲ヤナギを収穫後、半年以上置いてしっかりと乾燥させます。

ようやく編める状態になったヤナギの枝をタンクに入れて、
最低12時間から3日ほど浸水を行います。
こうすることで編みやすくなるのだとか。

▲編みはじめます。乾燥を防ぐため、
常に水を吹き付けながらの作業です。
▲中心から渦巻き状に編んでいきます。

サイズによって枝の太さを微妙に使い分けたり、
一目編むたびに、ひっくり返して
裏側からも編み目をチェックしたり、
美しく仕上げるためには、
とっても時間と手間がかかるそう。

▲完成したかご。
仕上げの縁の部分は、3重に巻くのがフィリップさん流。

「一日に2~3個作るのが精一杯。
こんなにたくさんの白いかごを
一度に編んだのは、今回がはじめてです」
とフィリップさん。

枝の皮をむいたことで
表面がつるっとしているので、
毛糸もひっかかりにくく、使い勝手もいいんですよ。
ペリゴール地方のかご」を、
ぜひ編みもの生活のおともに、どうぞ~!