パターンは“saqui”の
岸山沙代子さんが担当しました。

元担当編集者であり、
妹のような存在でもある岸山さん。
編集者をやめて、
パリで服作りの勉強をすると聞いた時は、
少しびっくりしたものの、
きっと何年後かに、
すてきな服を発表してくれるんだろうな、
そんな予感がしました。

自身のブランドsaqui(サキ)を作ったのが
一昨年(2016年)。
パターンの勉強をしてきただけに、
大人の女の人を美しく見せることに関して、
とても敏感。
着るものに困り始めている私世代の救世主みたいな
存在になっているのではないかな。

今回、刺繍の服を作るにあたって、
パターンをどうしよう? と思った時に、
まっさきに思い浮かんだのが岸山さんでした。
パターンだけでなく、生地選びや刺繍の刺し方、
糸の色などもその都度、細かく相談できたおかげで、
ひとりよがりではない服作りができたな、
と思っています。
(伊藤まさこ)


「ある日伊藤さんから、
『すっごくかわいいから見てみて!』
と渡されたベトナムの刺繍図案。
それを使ってお洋服を作ると聞いて
なんて素敵な企画なの!
と、胸が踊ったのを覚えています。
しかもパターンを担当させてもらえるなんて、
初めての大仕事に緊張もしました。
とにかく伊藤さんは“大人が着れる刺繍の服”
というのを大切にされていたので、
だらしなくならないように、
すっきり見えるようなパターンをこころがけました。
刺繍の服は一見幼く見えたりもするので
(それがかわいいこともあるのですが)、
洋服に使う刺繍は一箇所のみと決めて、
パターンを作成しました。
ボツになったパターンや刺繍もあり、
苦しいときもありましたが
伊藤さんはそんなことにもめげずに、
ぱっと次のアイデアを考えてくださり、
さすがだなぁと思いました。
そんな伊藤さんをはじめ
みなさんで手間暇をかけた服は、
ため息がでるほど素敵です」(岸山さん)

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