「カレンダーなんて、どれも同じでしょ?」と思っていません‥‥か?
声を大にしてお伝えしたい、「ちがうんです!」と。
だって、ほぼ日ホワイトボードカレンダーっていちど使うと、かなりの割合で「次の年も続けて使ってもらえる」商品だから。
リピート率は「7割」以上(ほぼ日調べ)で、全国ロフトの売り場でも発売以来「14年連続」で売り上げ第1位を記録中。じつはけっこう、すごい商品なんです!
そこで、長年お使いのみなさんに「どうして、続けて使ってくださるんですか?」と理由をうかがってきました。
不定期連載で、おとどけしていきますね。
004
1985年生まれの劇作家、藤田貴大が
すべての作品の脚本と演出を務める演劇団体として
2007年に設立。
固定の俳優やスタッフはおらず、
作品ごとに人をあつめ、公演を行っている。
2011年6月~8月にかけて発表した三連作
「かえりの合図、まってた食卓、
そこ、きっと、しおふる世界。」
で、「演劇界の芥川賞」ともいわれる
第56回岸田國士戯曲賞を受賞。
2013年8月に今日マチ子原作「cocoon」を舞台化し、
演劇のみならず様々なジャンルの作家や批評家、観客に
インパクトを与えた。
チケット販売日から数日で販売予定数が終了するなど
現在、注目を浴びている劇団のひとつ。
やっぱり、けっこう先まで
スケジュールが埋まってらっしゃいますね。
ええ、この8月まで
2年前の「COCOON(コクーン)」を
新しくして、もういちどやるので
まぁ‥‥ずうっと埋まっちゃってますね。
演劇の稽古場というところでは
カレンダーは、けっこう使われるんですか?
よく模造紙かなんかで
ものすごい大きな予定表をつくって
貼ったりしますけど
ぼく、ふつうサイズのカレンダーのほうが
好きなんですよね、風景として。
風景として。
ええ。
主には、何が書かれているんですか?
基本的には
「ぼくのスケジュールを
まわりのみんなが、書いたり消したり」
してるんですけど
「みんなで登山に行きたい」とか
「バーベキューしたい」みたいな、
誰かの「漠然とした希望」みたいなのも
書いてあります。
いいですね、ゆるい感じで。
そう、風景としてふつうのカレンダーがいい、
模造紙の巨大カレンダーにしたくないのには
ちゃんとした理由があって、
演劇のスケジュールだけ書き込んであると
ものすごく「威圧的」なんですよ。
デカデカと「納期厳守!」みたいな。
でも、こういう、
かわいいデザインのカレンダーだったら
場の雰囲気もちがってきそうで。
なるほどー。カレンダーって
「毎日、みんなが見るもの」ですものね。
その場所の気分や気持ちにも影響しそう。
その点、このカレンダーは落ち着きます。
理由はよくわからないけど。
もちろん「書いて消せる」のも便利だし、
今年でもう3年目です。
そう言っていただけますと、嬉しいです。
便利に使えるんだけど
暮らしのじゃまにならないデザイン、
「風景」として
部屋や職場になじみやすいものに
なったらいいなと、常々思っているので。
これを使うようになるまでは
カレンダー、ずっと、なかったんですよ。
じゃあ、何で管理をされてたんですか?
ぼくは自身は、なんだっけ‥‥ケータイとか?
あとは、じぶんの「あたまのなか」とか‥‥。
それだと「共有」が難しそうですね。
そうなんです。
みんなはみんなで、
それぞれ個人の手帳で管理してたのかなあ。
とにかく、みんなの見えるところに
スケジュールを貼ってはいなかったんです。
巨大カレンダーはキライだし。
なので、
このカレンダーがぼくらの前に現れてから
いま、ぼくが何をしてるのか、
みんなに、わかりやすくなったと思います。
藤田さんの行動の「見える化」ですね。
貼ってあるところって‥‥。
稽古場の、ぼくの背後です。
「振り向けば、こいつがいる」という。
なるほど(笑)。
ぼくがやってる「マームとジプシー」は
いわゆる「劇団」ではないから、
プロジェクトごとに
キャストやスタッフがちがうんですけど、
たとえば
舞台監督がこのカレンダーを見て
「ああ、音響の人、いついつに来るのか」
と確認したりとか。
つまり「掲示板」的な使いかたですね。
そうそう、それが便利なんです。
‥‥いま、話しながら
ほんとうにこれ、けっこう重要かもって
どんどん思いはじめてきました。
あ、ありがとうございます(笑)。
いや、だってぼく、このカレンダーでしか
自分の予定を確認してないから。
パソコンの上のカレンダーみたいなのも
設定してもらったんですが
それも、まだ1回も見たことないんです。
え、どうしてですか?
んーー‥‥わずらわしいんでしょうね。
パッと見られることって
思った以上に大きいことなんですかね。
そうかもしれないです。
それと、
稽古場って「家よりもいる場所」だから、
CDも本もぜんぶ置いてあるんです。
え、すごい。
だから、ここへきたら
ぜんぶわかるようにしておきたいんです。
そういう意味でも
「スケジュールは壁に貼ってある」
「スケジュールは壁を見ればいい」
というシンプルさが、
重要なんだと思います、きっと。
<つづきます>
2015-09-07-MON