タカモリ・トモコ全集



タカモリ・トモコさんと
本物の、動くどうぶつを見に行ったら
どうなるんだろう?
あみぐるみの制作や作品に、
なにか、影響をおよぼしたりして‥‥。
と、いうわけで、
ずっと前からあたためていた計画を敢行。
伊豆にある「アニマルキングダム」
行ってきました。
そしたら、いろんな子たちがなかよく遊ぶ、
「どうぶつの国」が、できました。

ほぼ日 今回、伊豆の「アニマルキングダム」さんに
行ったわけですけど、
いかがでしたでしょうか、タカモリさん。
タカモリ はい、とってもたのしかったです。
ほぼ日 わー、よかった!
タカモリ アルパカさんとお散歩できたし、
キリンさんに餌やりもできたし‥‥。

キリンさんにエサをやるタカモリさん。キリンさん、でっかい!
ほぼ日 やりました、やりました。
タカモリ わたし、たとえば
ネコさんやクマさんをつくるときは、
あたまに思い浮かんだまんまのイメージを
かたちにすることが、多いんですね。
ほぼ日 ええ。
タカモリ で、ちょっと変わったどうぶつの場合は、
画像とかで調べたりするんです。
ほぼ日 なるほど。
タカモリ でも、今回、アニマルキングダムさんで
本当に動いてるどうぶつを見たら、
かわいいって思うところや、
魅かれる部分が、ちょっとちがったんです。
ほぼ日 画像で見てたときと比べて。
タカモリ そうなんです。

やっぱり、実際の動きのなかで
発見する魅力があって。
ほぼ日 へぇー‥‥。
タカモリ たとえば、ホワイトタイガーさん。
ほぼ日 ‥‥ぼくたち、ずいぶん長いこと
ホワイトタイガーを見てましたよね。
タカモリ だって、すごくスターの風格があって、
まぶしかった(笑)。
ほぼ日 そうそう、
ちょっと神々しい感じすらしましたね。
タカモリ あのときのホワイトタイガーさんが
このコなんですけど。
ほぼ日 おおーっ!
タカモリ ふふふ。
ほぼ日 あごひげの感じとか、そっくりですね。

あと、トラって、すっごく
手のひらが大きかったんですけど‥‥。
タカモリ そうそう、のっしのっしと歩いているところを
間近で見たら、すっごく手が大きくて。
だから、このコの手のひらも大きくしました。
ほぼ日 そうか、
画像で顔だけ見てたら気づきませんね、そこは。
タカモリ あと、あとね、すっごくおもしろかったのは‥‥。
ほぼ日 はい。
タカモリ さきに、本物を見ちゃってるから、
手が身体の横に、つけられなかったんです。
ほぼ日 ‥‥あ!
タカモリ あの日、わたしが会ったホワイトタイガーさんを
つくるんだって気持ちだったから、
どうしても「身体の前」にしかつけられなくて。
ほぼ日 そうか‥‥つまり、身体の横につけると
擬人化の度合いが高まりますけど、
はじめに、本物を見ちゃったから‥‥。
タカモリ 身体の横につけられなかったんだと
思うんです。
ほぼ日 へぇー‥‥。
タカモリ 自分としても、大発見でした(笑)。
ほぼ日 おもしろーい!
タカモリ ルリコンゴウインコちゃんも、つくったんですよ。
ほぼ日 あ、あの、お行儀が良くって、
おしゃべりさんで、
すっごくキレイな色をしてた子ですね。
タカモリ このコ、なんですけど。
ほぼ日 うわー‥‥星柄のパンツはいてる!
超かわいいっ!
タカモリ ああ、よかった(笑)。
ほぼ日 ちなみに、じっさいに本物を見てすぐに
つくってくださったわけですが、
なにか、気持ちの変化はありましたか?
タカモリ はい、あったと思います。

やっぱり、このルリコンゴウインコは、
あの日、
わたしが出会ったルリコンゴウインコ。

だから
ある意味では、楽ちんではありました。
ほぼ日 楽ちん。
タカモリ ええ。
ほぼ日 それは、つくるのが、はやいってことですか?
タカモリ そう、かたちをつくるのには
ちょっと時間がかかったんですけれど、
方向性は、パッと決まったんです。
ほぼ日 なるほどー。
タカモリ 「このコは、こういうコにしたい!」
という方向性が
すぐに決まって、迷わなかったんです。

「こっちはどうしようかな、
 あっちはどうしようかな」
みたいに考えないで
ぜんぶ、パッパッパッと
「こんな感じ、こんな感じ」って。
ほぼ日 迷いなく?
タカモリ 迷いなく。
ほぼ日 迷いなく、
こういうくちばしになったり‥‥。
タカモリ なったり。
ほぼ日 こういうヒゲがついたり。
タカモリ ついたり。
ほぼ日 へぇ〜‥‥すごく、おもしろいですー!

こちら、オリジナルのホワイトタイガーさん。ガオー!
タカモリ 今回、どうぶつえんに行ってからつくった
ヌーボーは、ぜんぶで4体ですけど、
どれも、
つくっていて本当に楽しかったです。
ほぼ日 それは、ぼくらも嬉しいです!
タカモリ なかでも、いちばんおもしろかったのが、
サイさんなんです。
ほぼ日 え? ‥‥あの、ぼくらが見ていても
ピクリとも動かなかった、サイさん?
タカモリ そう。
ほぼ日 意外ですけど‥‥どこが、どんなふうに?
タカモリ まず、ずーーーっとつくりたかったんです、
サイさんのこと。
ほぼ日 そうだったんですか。
タカモリ ずーーーっとつくりたかったサイさんを、
つくれた。
そのうれしさが、ひとつ。
ほぼ日 ええ、ええ。
タカモリ それと、改めてまじまじと見たんですが、
やっぱり、かたちがおもしろかった。
ほぼ日 サイといういきものの。
タカモリ そう、立派なツノが生えていて、かっこよくて、
で‥‥ぜんぜん動かない。
ほぼ日 動きませんでしたねぇ‥‥。
タカモリ でも、
ばくぜんと、同じような感じかなと思っていた
ゾウさんとくらべると「戦闘」を感じたり。
ほぼ日 そうかもしれません。ツノがあるからかな?
タカモリ いざ編み出したら、
おなかまわりが、なかなかうまくいかなくて、
何度も
編んではほどいて‥‥を繰り返したんですが、
それがとっても、楽しかったんです。
ほぼ日 何度もやり直ししてるのに?
タカモリ サイさんって1色だし、本当に意外でした。

‥‥うん、1色だからこそ、
ここをもっと太くしようかなとか、
ここをちょっと減らして、くぼませようとか、
かたちに、
すっごく工夫をしたからかも知れません。
ほぼ日 なるほど、なるほど。
タカモリ 「わたし、こんなにあみぐるみのことが
 好きだったんだ!」
‥‥って、思えるくらい楽しかったし、
それが、すっごく、自分でも意外でした。
ほぼ日 それほどまでに、ですか!
タカモリ はい。
ほぼ日 ちなみに、今回の会場の「クラシック」には
タカモリさんが
「くまのプーさん」をイメージしてつくった
テディベアや、
なにか
「そらとぶ、くびのながい、空想上のどうぶつ」
なども、ラインナップしているとか。
タカモリ はい(笑)。
ほぼ日 だから、おとぎばなしや童話のなかに出てくる、
どうぶつたちの楽園みたいだなって思いました。
全体のテーマとしては。
タカモリ そうですね。

ちょっとひみつめいた
「どうぶつの国」が、できたかなと思います。
ほぼ日 擬人化とはちがう方向で、
つまり「造形」でかわいらしさを出した
サイさんとか、
タカモリ・トモコ全集としても
ちょっと新しい展開になっていますよね。
タカモリ みなさんにも、ぜひ、ごらんいただきたいです。
童話のなかに出てきそうな、
でも、どこかにきっとありそうな、どうぶつの国。
7月会場では、
そんな国の、かわいい住人たちがラインナップ。
タカモリさんが、
「つくっていて、本当に楽しかった!」という
4体のヌーヴォー、
6体のクラシックがお目見えいたします。
各作品の詳細は
7月4日(月)から発表していきますね。

お申し込みの開始は、7月6日(水)から。
どうぞ、おたのしみに。

取材協力:伊豆アニマルキングダム

2011-07-01-FRI




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