お隣が宇宙、
同僚がロケット。

至近距離で見る宇宙開発。

space-1
- Watch the Earth! -


news-kun@marsha

こんにちは。まーしゃです。

衝撃的なタイトルで登場しましたけど、
なんだか照れくさいですね。
そんなすごいところにいるのかなあ。
でも周りの人々はすごいです。
宇宙どっぷりです。毎日が宇宙です。

「ご近所のOLさん」のいたセンタンから
引っ越して来て半年あまりたってみると、
当然のことながらウチュウには、
センタン技術の粋が集まっていることに気づき(おそっ)。

おまけに衛星という「宇宙の目」からみる地球は
あまりにも美しくて、うるうる感動してばかり。

BlueMarbleイメージ@NASA

このNASAのサイトを見ては、
うわーっ、地球はなんてきれいなんだと
ため息をついています。

こんなに美しい惑星に住んでいるのだ、という実感。
それは衛星から眺めることによってさらに高まるし、
その上、地球環境の深刻な問題、
例えば、温暖化や、砂漠化や、オゾンホールや、酸性雨や
エルニーニョや、ラニーニャ、水の問題とかもろもろ。
ニュースになっているキーワードを並べてみただけでも
「この美しい地球は大丈夫なのか」
と心配はつのるばかり。

こんなときだからこそ、
これからの衛星の果たすべき仕事の重大さに
驚いたり、感心したり、発見したりの毎日です。

そんなわけで、私が今いるところは
宇宙開発事業団の地球観測利用研究センター(EORC)と
歩調を合わせて仕事をしている研究機関です。
(ということはNASDAの人ではないのです)
おもにリモートセンシング技術による
地球観測のための、画像解析をします。
つまり、「宇宙から地球を見守る目」を
人間が十分に活用できるように研究しています。
(私はウェブ作業をコツコツとやっていますが)

みんなが一生懸命つくりあげる画像は
ただ美しいだけじゃなくて
今いったい地球に何が起こっているかを
読み取るための大事な研究材料となります。
世界中の地球環境の科学者や研究者が、
この衛星画像を利用して、
地球の謎解きをしています。

これはおもしろいし、知らなくちゃいけない
ことが山ほどあることがとても気になりだして、
それでいっそこっちの話に専念してみようかと
darling に相談しました。

marsha:
「今は、衛星のことや観測のことを
 必死に勉強中の身なので、
 みなさんにお知らせをしつつも、
 一緒に驚いたり、ハラハラしたり、
 地球や宇宙のことを考えて
 行くっていうのはどうでしょうかね。」

するとdarling:
「種子島にはことのほか興味があるんだぜ」
となにやら鼻息が荒くなって、

marsha:
「でもロケット技術を
 とくに扱っているところじゃないですけど。」

darling:
「まずロケットがあるんだよ。
 ロケットがあって衛星がある、
 衛星があって、地球観測がある。
 わかりやすいじゃないか。」

marsha:
「そりゃそうですね。
 じゃあ、はじめますか。」
H2Aイメージ@NASDA
©NASDA

噛みあってるんだか、噛みあってないんだか
よくわかんないけど、
とにかく、ページを新たに打上げ、じゃなくて、
再出発することになりました。
「センタンの第2フェーズ」のはじまりです。

アデオスツー (ADEOS2)

ADEOS-IIイメージ@NASDA
©NASDA

ちょうど、絶妙のタイミングで、
12月14日に、H2Aロケット4号機の
打上げがありますね。もうすぐです。

しかも、そのロケットに搭載されるのは
地球観測衛星ADEOS-II(アデオスツー)
(↑すぐ上の画像です) 。
アデオスツー、略して、アデツー。
前回の9月のH2AはDRTSという
データ中継衛星の打上げだったけど、
今回はとうとう地球観測衛星の出番です。
ちなみに私のいるところはALOS(エイロス)
という衛星の、画像解析研究グループで
これは2004年に打ち上げられる予定です。

エイロスのお兄さん(お姉さんか?)衛星のアデツー。
私のお隣のグループがアデツー画像解析担当班。
アデツーグループは打上げカウントダウンが
はじまり、熱が入ってきましたねえ。

いよいよ、今まで解析のシステムを作ったり
シミュレーションを繰り返して準備してきたことの
集大成で、本番が始まるんですものね。
ドッキドキ。

まずはご近所さんからインタビュー!
ということで、「ほぼ日」ヘビーユーザーの
向井田さん(ADEOS-II 解析研究プロジェクト)
にうかがいました。

marsha:
「むかいださん、うしろの席からこんにちは。
 ”ほぼ日”の読者の方に、
 今回の打上げとアデツーの話をしていくんですけど。
 今どんな具合?…あ、からだの調子じゃなくて(笑)。
 仕事、仕事です。
 打上げを目前にして、
 背中からなにやら緊張感がヒシヒシと
 伝わってきてますよ。
 意気込みをひとつ、くださいませ。」

mukaida-san:
「憧れの”ほぼ日”出演がかなった方が
 ドキドキしてますよ(笑)。

 でも気がつくと、打ち上げまで後5日。
 正直"やっと!"という気持ちです。
 darlingが仰る通り、衛星はいわゆる"上モノ"ですから、
 乗り物のロケットが成功してくれないと
 どうしようもないわけです。
 そういう意味で、打ち上げに際しての緊張感はビシビシです。
 もちろんいままでの打ち上げも世論の風当たりが厳しいし、
 失敗すると後がない!という勢いだったので
 他人事ではなく緊張でした。

 実は本当の意味で自分自身の緊張感が高まってくるのは、
 もう少し間があるんです。
 私の担当は、衛星が地球を周り始めて、
 いろんな機械のチェックをしてから、
 はじめて地球を観測したデータを送ってくる…
 そこから本番なんです。
 いまはその準備作業の詰めの段階で忙しくしています。
 今の気持ちをたとえて言えば、
 自分はゴールキーパーで、
 仲間が攻め上がっていくのを緊張して見守りながら、
 次攻められたらしっかり守らなくちゃと思ってる、
 そんな緊張感です。」

やあ〜、キーパー向井田さん。
「ほぼ日」初登場、ありがとうございます。
奥様も「ほぼ日」を読んで下さっているとか(笑)。

それにしても、ロケットが打ち上がり、
衛星が軌道にのり、
そして、正常に衛星から画像が送られる。
ここから「私たちの本番が始まる。」
これは、私もここへ来て初めて
実感できたことなんですけど、
それだけにロケットの打ち上げのとき
衛星が切り離される瞬間は、
ほんとにすっごく「お願い、お願い」って
祈りまくります。

さて、ロケット打上げの詳細は
カウントダウンのページにありますので
まずは、見てください。

http://h2a.nasda.go.jp/

当日にはインターネット中継もありますから
ブロードバンドの準備かたがた、ぬかりなく。
今の種子島の定点観測も楽しめます。
ただし、夜は真っ暗ですけど。

さて、打上げの日まであとわずか。
地球観測のあっと驚く話とか、
ワクワクのロケットや衛星の話とか、
科学者のお話も交えながら
ちょびっとずつですが、
お伝えできればなあと思います。
H2Aイメージ@NASDA©NASDA

お楽しみに〜。


marsha

2002-12-09-MON

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