志村ふくみ(しむら・ふくみ)
1924年滋賀県生まれ。
染織作家、随筆家。
31歳のとき母の指導で植物染料と紬糸による織物を始める。
母の影響で柳宗悦の民藝運動に参加。
1968年京都市嵯峨野に工房を構える。
1986年紫綬褒章受章。
1990年重要無形文化財「紬織」保持者(人間国宝)に、
1993年文化功労者に認定。
2013年染織の世界を学ぶ芸術学校「アルスシムラ」を
志村洋子と共に設立。
2014年、第30回京都賞「思想・芸術部門」受賞。

著書に『一色一生』(求龍堂 大佛次郎賞)、
『語りかける花』
(人文書院 日本エッセイスト・クラブ賞)、
石牟礼道子との対談と往復書簡『遺言』(筑摩書房)、
アルスシムラの教本『伝書 しむらのいろ』(求龍堂)、
作品集に『篝火』(求龍堂)、
洋子との共著『しむらのいろ』(求龍堂)、
近刊『つむぎ おり』(求龍堂)等がある。

すきなもの

文字‥‥
文字そのものが好き。
中国の古い書体、ペルシャの装飾体文字、
三十六人家集の假名文字。

石‥‥
宝石より石が好き。
何万年も波に洗われて丸くなっている
天空の舟のような利尻島の石。
メキシコの僧院でひろった石のかけら。
砂のような小石の一粒一粒。

木の実‥‥
檀(まゆみ)の赤い実、柘榴(ざくろ)、胡桃(くるみ)、
松ぼっくり、月桃(げっとう)の実。
その形の美しさ、可憐さ。

ノート‥‥
ノート…気に入ったノートに出会うと文字が湧いてくる。
その紙の質、香り、肌ざわり、
筆(ペン)が紙にふれる感触のこころよさ。

小裂(こぎれ)‥‥
言うまでもなく私の分身。
こよなき友。いとしい子供たち。

公式ホームページ「しむらのいろ」

(2014年11月18日17時23分時点)