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虚実1:99
総武線猿紀行

総武線猿紀行第247回
『ヘ・ン・シ・ン』
‥‥あなたの夢をかなえよう その5

24日からスタートした、書き下ろし携帯小説
『ヘ・ン・シ・ン』。予想以上の人が訪れてくれました。
いよいよ、8月6日(土)に大団円、
そして8月7日には僕のメッセージが載ります。
本当にたくさんの人が訪れてくれて感無量ですじゃ。

さて、様々なヘンシンについて考えてみましたが、
なぜヘンシンということがこんなに
確信に満ちて語れるのだろう? と思ったら、
思い当たることがありました。

小学校の友達の何人かが、
強烈なヘンシンを遂げているからです。

気の弱いチビのカワイイ子だったタケちゃんは、
先日会ったら、太ってでっかい
生臭坊主(お坊さん)になっていました。

ションベン臭い女の子だったXさんは、
今盛りを迎えたかのように妖艶な人妻になっていました。

ちょっと不良っぽかったとはいえ、
ベビーフェイスでキュートだったM君は、
見事なヤクザ組長風の出で立ち、雪駄をはいて現れました。

活発だけど泣き虫だった安藤優子は、有名人になったけど、
それほどヘンシンしたわけではありません。

小学生と、大人になった後を比べれば、
クラスの10〜20%は「ヘ・ン・シ・ン」を
遂げていたりするのではないでしょうか?

彼らがいったいどんな時に変わったのかが興味あります。

例えば、組長風の出で立ちになったM君。
彼の場合は、明らかに、そうなろうと思って、
組長風の風貌になっていったと思います。
なりたいと思って、コワモテになっていったのです。
それを支えている奥さん、おそらくですが、
そういう風貌を悪く思わない、
どちらかといえば、きっと好きだろう奥さんが
関与していることも間違いない。

太ってでかい生臭坊主になった
タケちゃんはどうでしょうか?

同窓会で「向こうの席で、大ジョッキをあおる
あの入道はいったいだれだろう?」と思った僕は、
友達にきき、その人が、お菓子をたくさん分けてくれた、
小さな内気なヤセッポチだったタケちゃんだったと聞き、
驚きました。

そして面と向かってこういってしまったのです。
「いやあ、あのタケちゃんが、
 こんな立派な生臭坊主になったとは驚きだよ」
すると、タケちゃんはこういったのです。
「俺ってそんなに生臭坊主に見える?」
もう止まらなくなっていた僕は、
「見えるよな〜? なあみんな?」
といってしまいました。
「そうそう!」(みんな)
思いっきりトドメを刺してしまいました。
ヒドイ男です。さえくんは。
とにかくタケちゃんは、生臭坊主にヘンシンしたことを、
選んだつもりはなかったのです。

ヘンシンは、このように意にかなう方向ですすむとは、
もちろん限りません。
そして、ヘンシンしないでいる、変わらないでいることも
大変なのかもしれません。

映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で、
主人公のパパが、しょぼくれ果てた
(悪い方向にヘンシンした)パパのまま
エンディングを迎えたと思いきや、サッソウと、
かっこよく胸をはった発展形のパパが現れる
素晴らしい結末がありました。
それは、良い方向の無ヘンシンでした。

意に沿ったヘンシン、あるいは無ヘンシンは、
意志や、願望が必要なようです。

意に沿わないヘンシンは、意志と遊離した変化です。

ヘンシンは、鏡がないと確認できないのです。
自分の今の状態は、「鏡」を見ないと確認できないけど、
鏡を見ているつもりでも、本当の意味で
見ていなかったりする。

M君をカッコイイ組長風に導いただれかとの出会い、
Xさんを美人に導いた「触媒となる誰か」がいたことは、
容易に想像できます。

鏡の存在と、「触媒となる誰か」、
これが「ヘ・ン・シ・ン」に必要なことは間違いありません。

鏡をもって、その誰かを捜しに街に出てみませんか?

(この項終わり)
期間限定ケータイ小説がスタート!
女の子の潜在的な願望をシュールに描く、
サエキけんぞうの書き下ろし作品。
『ヘ・ン・シ・ン』
著書:サエキけんぞう






惜しかったなあ。
ほおづえをついて
コーヒーの最後の一滴を
すすろうとすると、
向こうから
「スッ」
とした視線に刺された、
ような気がした‥‥。

私はいったい
どうするんだろう?
どうしたらいいんだろう?
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7月24日(日)より2週間無料配信します。
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●サエキのHPがプチ・リニューアルしました。

なんと、新曲フレンチカバーの
ヴィデオクリップが試聴できます。
当「総武線猿紀行」とのリンクもでき、便利になります。
新盤「カマンベール&スシ」の通信販売も始まりました!
トラックバックとか、コメントとか入れてくれんかいのう。

あのクロコダイルにパール兄弟が帰ってくる!
 
8月25日(木)
OPEN 6:00pm LIVE 8:00pm
渋谷のタクラミvol.1

パール兄弟(サエキけんぞう+窪田晴男)vs.
metro trip

【front act】ジーニアス
【DJ】きうぴい

at
MODERN MUSIC RESTAURANT
CROCODILE  〜クロコダイル〜
〒150-0001
渋谷区神宮前6-18-8 ニュー関口ビルB1
Tel: 03-3499-5205 Fax: 03-3499-5206

あのパール兄弟がクロコダイルに奇跡の復活。
17年ぶりの出演を果たす。
対するは、サエキも大絶賛、
良質なポップセンスが光る男女2人組metro trip
(メトロトリップ)。

☆パール兄弟
1986年、ポリドールより「未来はパール」でデビュー。
8枚のアルバムを発表。1990年窪田晴男カンドウ。
2003年13年ぶりにサエキけんぞう&窪田晴男の
コンビが復活、アルバム「宇宙旅行」
(バカボン鈴木参加)を発表。
2004年には2人の監修による
「ゴールデン・ベスト」が発売される。
サエキの9ヶ所ソロ・フランスツアーを
窪田とのコンビで敢行。今回もデュエットによるライブ。

☆metro trip
メトロトリップはヴォーカル日野友香と、
作曲、アレンジ青木多果による2人組。
都内のカフェを中心としたライブ活動で
数多くのファンを獲得する。
のびやかな日野の歌声と、洋邦を問わない、
良質なポップスのエッセンスと
アイデアに溢れたサウンドが絶妙な、本格派ユニット。
"metro trip e.p." "metro trip a go!go!"の
2枚のアルバムをsucreレコードより発売。

ロフトプラスワン10周年を記念して、
最多記録を持つサエキけんぞうのコアトークと
ビートルズ界に超旋風を巻き起こしている
「ビートルズ大学」が合体!
2in1!でビートルズのナゾとすべてを食べる
超ゼイタク企画!
ライブ&シークレットゲストもいっぱい!
今回だけのネタも続出の一期一会イベント!

【2in1!コアトークVol.75&
 ビートルズ大学Vol.22=夏のビートルズ祭り!】
2005年8月29日(木)at. 新宿ロフトプラスワン

OPEN 18:00 START 19:00
CHARGE : 前売1,500yen(飲食別)
     当日1,800 yen(飲食別)
前売り券はローソンチケットにて
7/24(日)より発売(Lコード:37887)

【出演】サエキけんぞう、宮永正隆
    (著述家/ビー大・哲学部教授)
【ゲスト】パウロ鈴木、プラスティック小田バンド 他
【特別ゲスト】松尾清憲

新宿ロフトプラスワン
新宿区歌舞伎町1-14-7林ビルB2 03-3205-6864

サエキさんへの激励や感想などは、
メールの表題に「サエキさんへ」と書いて、
postman@1101.comに送ってください。

2005-08-05-FRI
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