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虚実1:99
総武線猿紀行

総武線猿紀行第244回
『ヘ・ン・シ・ン』
‥‥あなたの夢をかなえよう その2
〜人格は自分で変えようと思って
        変わるわけではない〜

日曜24日から、書き下ろし携帯小説
『ヘ・ン・シ・ン』がスタートしました。
計14回、2週間の間、
無料配信が行われるというわけですが、
あっというまですね〜きっと。

携帯の画面は小さいから
文庫本を読むのよりはるかに単純。
画面とニラメッコしながら、書きました。

QRコード(僕のドコモでは、
バーコードリーダーと呼ばれてます)で行けば
簡単に見られますが、その使用は、
コギャルさんやOLさんのほうが慣れていそうですね。
QRコード付の商品カタログ雑誌も売れてますからね〜。



それはそうと、前回の、内藤さんの
「なぜ7年間浮気しなかったのか?」
という問いに対して、彼女の日記に返事が書かれました。

「答えは私がファジーな人間ではなかったからです。
 ただそれだけなんですよ。
 悪く言えばバカマジメだったってことです。
 『妻たるもの、浮気などしてはいかん。
  浮気したくなったら官能小説を書いて
  ガマンしなくては』
 みたいな気持ちでした。」

集中力ありますね〜。
確かにそういう感じなら、ファジーじゃない。
「浮気したくなったら、官能小説書いて我慢」とは、
「ダイエットしてるのに、それを破って
 豚骨ラーメン食べたくなったら、
 野菜を作る農作業で我慢!」みたいでカッコイイです。

官能みたいなものが、集中力のある状況や
人物から生まれやすいことは、なんとなくわかります。
性のきっかけそのものは、極めて気まぐれなのにね。

ところで、僕がこのテーマで
お話したいことに話を戻しますと、
「人はどんな時変わるか?」であります。

内藤さんとは全く正反対の人間に、久々に会いました。
某バンドの人気ボーカリストですが、
彼のセックスについて聞かされました。
彼はものすごい性欲の持ち主で、
奥さん以外に愛人常に5人ということです。

先日の地震のときもセックスをしているので
気づかなかったといいます。
(しかし、スゴイ地震でしたね。
 僕は震源地に近い千葉県在住ですが、
 ゴ〜〜〜、という地鳴りの音を初めて聞きました。)
奥さんとも「いつもセックスしたい」といってます。
スゲエヤツです。
ある意味では相当な愛妻家ともいえると思います。

このボーカリストが、これからもずっと
いつもの彼でいられるとしたら、
それは常時5人の愛人をキープすることによってなのか?
それとも奥さんの存在によるのか? とも考えました。
奥さんが大きそうですね‥‥。

次に、彼の現在の存在感にいたるまでの軌跡について、
(よけいなお世話ではありますが)勝手に考えてみました。

男がヘンシンするのは、
たしかに最初の女性経験である場合は多い。
それは女性にもあることでしょうね。

しかし、自身の体験や、友達の軌跡を追ってみますと、
その後、人格に深刻なショックを与えた存在は、
必ずしも「性的な実質関係が深い人」とは
限らなかったりします。
「性的な実質関係が深い 深くない」
この表現が重要です。
性的な関係がある‥‥それは必ずしも
セックスそのものではありません。
キスだけでも、Bだけでも、
あるいはある種のライブ体験のようなもの、
そうしたもので男は深刻な性格変化を遂げる
場合があると思われます。

つまり、1000回セックスした愛人から
人格的変化を起こされなくても、
キスとぶん殴られる体験だけで、
変わることがあるような気がします。

「童貞」が流行してるようですが
伊集院光さんとみうらじゅんさんのトークが熱い)
本当になにも性的な機会がない、真性の童貞のままだと、
やはり人格変化は少ないような気がする。

その代わり、セックスそのものをしたことがなくても、
女性に回し蹴りされたり、屈辱を受けたりすれば、
童貞クンにもかなり変化が起きそうですよ。
やはり、本当の対人関係は
人格変化に必要なんじゃないでしょうか?
(伊集院さんと、みうらさんは、
 「童貞的」を称されましても、
 やはりやることやっておられますから、
 女性の関与によるヘンシンはあったのだと思います。
 きっと大きな存在の女性がいるんだろうなあ)

女性の場合は性的体験がどう影響するか‥‥と考えると、
セクハラ的な描写になるので、ここでは控えます。

話を、5人愛人がいる、性的に熟練した
ボーカリスト氏にもどしましょう。
彼の性格に、これから打撃を与えるとしたら、
直接SEXではない性的なこと(SEXさせないこと、
SM的な行為、暴力、その他、抽象的なことや隠喩、
暗喩的なこと、あるいは金がらみ)が
大きな影響を示すかもしれませんね。
いくら新しい愛人が現れても、それだけでは、
もうあまり何も変わらないかもしれないとは、
ズバリ本人の弁です。

まさに余計なお世話な話のオンパレードですみません。
性がからむとしょうがありません。

しかし、『ヘ・ン・シ・ン』は、
このままだと日常に殺される、
世間につぶされたくないと思う人の超命題。
やはりヘ・ン・シ・ンしたいでしょう?
でも、人間は、人格は、自分で変えようと
思って変わるわけではない。

そうじゃないですか?

それって、超ミソじゃないですか?

やはり、何者かとの出会いによって
ヘ・ン・シ・ンは起きると思うのです。
(この項続く)

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2005-07-26-TUE
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