鳴らすためのほら貝、日本中にいくつある?


ほぼにちわ! 9月になりましたねー。
夏以降、はじめて長そでシャツの前ボタンをとめて
お仕事をしております、乗組員の山下です。
みなさんがお住まいの場所でも、もうなにか、
秋の気配を身近に感じられたでしょうか?

さてきょうは、8/28の「今日のダーリン」に届いた
ご感想メールを紹介させていただこうと思います。
その日の「今日のダーリン」には、
こんな一文が記されていました。

・「大阪世界陸上」の放送中に、たまにだけれど、
 ほら貝を吹く音が鳴り響く。
 その音をきっかけに、妻が口を開いた。
 「公園で、ほら貝吹いてる人がいるじゃない」
 ああ、そういえば、いたような気がする。
 「こないだ、3人に増えてたんだよね」
 ほら貝奏者が、ひとつの公園に3人もいたのか。
 「いつも吹いてる人は、先生らしいのよ。
  で、男の弟子と女の弟子がついたみたい」
 3人でお稽古をしてたわけだな、公園で。
 「やっぱり、先生のほうがいい音だった」
 そう。先生のほうがいい音だったのか。
 世の中には、ほんとにいろいろな人がいる。
 「日本中に、鳴らすためのほら貝って、
  ぜんぶで何個くらいあるんだろうね」
 意外といっぱいあるんだろうなぁ。


「大阪世界陸上」
中継をご覧になったかたはきっと耳にされたでしょうが、
現場では競技開始の前に
ほら貝の音が高らかに鳴り響いておりました。
その音をきっかけに、糸井重里が抱いた素朴な疑問。
「日本中に、鳴らすためのほら貝って、
 ぜんぶで何個くらいあるんだろうね」
この微妙な疑問に、メールが届きました。
いや、そんなに大量に届いたわけではないのですよ。
でも、なんだかたのしいお便りだったんです。
3通ほど、ご紹介させてくださいね。

メールアイコン ほら貝を吹いたことがあります。
「鳴らすためのほら貝」は、
奈良県吉野の山の上に
わりとたくさんありました。
大学で西行について調べていたので、
「ならば吉野だ」と昨年秋、
えいやっと山の奥まで登りました。
おみやげ屋さんが並ぶ
にぎやかな参道を歩いていたら、
たくさんほら貝のおいてある一軒のお店から、
おじさんが出てきました。
お客はわたしと友人のふたりのみでした。
「ほら貝吹いてみない?
 おじさんが教えれば5分で吹けるよ!」
おじさんの突き抜けて明るいキャラクターと
勢いに押され、レクチャーを受けることに。
息の出し方を教わった後、
いよいよほら貝を持つときも、
「落としたら5万円ね!」と脅かされつつ、
ぶお〜ぶお〜と、なんとか音が出たときは、
自分の出した音がつま先まで響いていくようで
思わず笑ってしまうほど面白い体験でした。
レクチャーの間中、
おじさんはあれやこれやとしゃべり通し、
結局30分以上お店にいたと思います。
今となってはなにをおしゃべりしたのか
その内容はかけらも思い出せないのですが、
おじさんの鳴らしたほら貝の音、
ヴォーーーー!ヴォーーーー!
あれは力強かったなあ、
ということだけ懐かしく思い出されます。

ほら貝、ちいさめの初心者向けから、
とても大きなウン10万円のものまで、
いろいろありました。
桜や紅葉で吉野に行くなら、
ぜひ、ほら貝も!とオススメしたい体験です。
(マリ)

登山の途中で(マリ)さんは、
どいうわけか「ほら貝の吹き方レクチャー」を
受けることになっちゃったわけですね!
おじさんの申し出を受け入れる
(マリ)さんと、そのお友だち、
すてきなふたりだと思いました。
西行のことを調べにいったはずなのに、
なぜか、ほら貝を吹いている。
やっぱりそれ、かなり面白い体験だと思います!

と、それはともかく、たいせつな情報のことを。
奈良県吉野の山の上には「わりとたくさん」
あるんですね、鳴らすためのほら貝が。
初心者向けのちいさなほら貝から、
ウン10万円する大きなほら貝まで。
なるほどなるほど‥‥。

メールアイコン 僕の実家は福島県相馬市なんですが、
そのおとなりの南相馬市には、
たくさんのほら貝があると思いますよ。
7月下旬の3日間に渡って開催される
『相馬野馬追』という
1000年以上も前から続いているお祭りには、
ほら貝が欠かせないアイテムなんです。
かくいう僕も、このお祭りに出たくて
小学生の頃に「ほら貝の吹き方練習会」に
参加したことがあります。
たぶんいまでも吹けます‥‥たぶん。
(S.S)

そうですか、(S.S)さんも、
ほら貝の練習をされたんですね。
そして、なるほど、『相馬野馬追』
公式サイトを拝見してきたのですが、
いかにも、ほら貝が似合うお祭りでした!
合戦場に鳴り響く、あの音が聞こえてきそうです。
福島県南相馬市あたりにも、「ある」と言えそうですね。

奈良県吉野は紀伊山地の霊場。
これは山伏(やまぶし)に関わりがあるということで
土産物屋さんにほら貝が並んでいるのでしょう。
ほら貝は奥深い山中で修業する山伏の連絡道具ですから。

一方、『相馬野馬追』は騎馬武者が集まる合戦のお祭り。
ほら貝は、戦いの合図を告げる楽器でもあります。

「山伏が修業をする霊山」と
「合戦のお祭りが行われる地域」は、
日本中にいくつかあるわけで‥‥。
こうしたことを考え合わせてみると‥‥
日本中に、鳴らすためのほら貝は、
「意外といっぱいある」のではないでしょうか!?
って、あれ? これって、
糸井重里が最初にしていた予測とおんなじです、ね‥‥。

うーーーん、「何個くらい」と言えないのが残念です。
でも、メールをいただいたおかげで、
「意外といっぱい」の、その「いっぱい加減」に、
だいぶ具体的なイメージを持てるようになった気がします。
「ああいうところに、このくらいあるのかな?」と。

最後にもう一通、ほら貝関係のメールを。
ダイビングが趣味というかたからの報告です。

メールアイコン オニヒトデが増えたのは、
ほら貝が乱獲されたからみたいですよ。
(S.Y)

へえええ?! と思って調べてみましたら、
ほら貝は、珊瑚を食べるオニヒトデの天敵でした。
ほら貝って、オニヒトデを食べてたんですか!
その、ほら貝を獲りすぎちゃったから、
オニヒトデが増えている、と。
ほら貝、あんまり海にいないんですか‥‥。
鳴らすためのほら貝は「意外といっぱいある」けれど、
今後それが増えることは、
なかなかむずかしいというわけですね。

‥‥ほら貝について、こんなに考えたことなかったです。
「大阪世界陸上」があって、ほら貝が話題にのぼって、
メールをいただいて、いつの間にか、
みんながちょっとだけ、ほら貝にくわしくなる。
あんまり役には立たないことかもしれませんけれど、
こういう「やりとり」って、やっぱりたのしいですね。

役に立たないけど愉快なこと、
役に立つうえにたのしいこと、
これからも、いろんなお便りをお待ちしています!
また、お会いしましょう!!
山下がお送りしました。

2007-09-03-MON

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