「ちょこちょこっと」した、お便り


ほぼにちわ。
昨日に引き続きふつか連続で
「postman@1101.comから。」をお届けいたします、
担当の山下です。
「乗組員だけで読んでるのはもったいないよねぇ!」
というお便りが先の週末に続きましたので、
こうして連投で登場しておりますしだい。

ほんじつご紹介するのも、
「今日のダーリン」に寄せられたご感想です。
まずは、7月22日の日曜日に、
京都滞在中の糸井重里がしたためました、
こちらの文章をどうぞ。

京都に来ているのですが、
こっちに着くと、いつも水の配達を頼みます。
ちょっと離れたところにある酒屋さんが、
いつもイトイ家で使っている銘柄のボトルを、
運んできてくれます。
うちはお酒を飲まないので、
この水だけしか注文しないのですが、
たいてい、ちょっとしたオマケを付けてくれるんです。
それは例えば、酒屋さんの自宅に咲いてる花です。
ほんとに、野の花に近いものですが、
かわいらしくアレンジして
輪ゴムで束ねてくれています。
昨日は、自作という野菜をちょっともらいました。
きゅうり2本と茗荷を少しでしたが、もぎたてです。
これがまた、おいしかったんです。

感心するのは、ちょこちょこっと心遣いになるような
オマケをくれること‥‥だけじゃないんです。
そのオマケの「小ささ」が、ほんとに程がいいんです。
「ちょこちょこっと」の部分が、美的なんです。
こういうものって、オマケとして
受け取りにくいものだとかっこわるいんですよね。
高価すぎたり、曰く因縁がありすぎたりしちゃ、ダメ。
配達に来てくれる酒屋さんと、注文主の関係で、
「断るまでもないか」と思わせるオマケでないと、
いわば双方に負担になるわけですよね。
そのあたりのセンスが、ほんとに見事なんですね。
このくらいの加減の、
ホスピタリティとでも申しあげましょうか、
軽くてやさしい感じの
「ちょこちょこっと」した心遣いは、かっこいいなぁ。


かっこいいですよねぇ、ほんとうに。
「ちょこちょこっと」した心遣いのセンス、
その絶妙なさじ加減はきっと
京都という土地に長らく住まわないと
身に付かないものなんだろうなぁ、いいなぁ‥‥。
なーんて考えていましたら、
こんなメールが京都のおとなり、奈良の方から届きました。

メールアイコン こんばんは、奈良にすんでいるナカガワです。
ちょこちょこ心遣いのエッセイをよみました。
私の母は牛乳の配達業をしているので、
なんだかよく分かるなぁと思いました。

母によると、
配達には少しのオマケが、
集金には少しの「お話」が大切みたいです。

おばあちゃんの良くない足の話とか、
おばあちゃんの死んだおじいちゃんの話とか、
少し話すのが月1の集金の目玉ということです。

そして、いつも少しオマケをすると、
集金の時にそれが
とれたて野菜としてかえってくるんだそうです。

オマケっていう言葉は
「負ける」からきてるんでしょうか?
大阪弁ぽいですが、
少し負けるっていうのは、
ふたりして勝つことにもなるのかも、と
今回のエッセイをよんで思いました。

そして、母の仕事は
なかなかだと思えるようになりました。
(ナカガワ)


なかなかどころか!
お母さん、かっこいいです。

なるほど、そうでしたか、奈良でもそんな
軽くてやさしい「ちょこちょこっと」した心遣いが。
そうなると、これはきっと、
昔から商いをしている関西の人たちの感覚なのでしょうね。
ほんとに強くてきれいな洋式だなぁと、思いました。

オマケっていう言葉は「負ける」からきている?
‥‥どうなんでしょう?
ちょっと調べてみました。
オマケは、漢字で「御負け」と書くのだそうです。
お客さんとの値段の駆け引きに負けることが転じて
オマケという言葉になったのだとか。
「負け」じゃなくて「御負け」。
相手に失礼のないよう慎重に丁寧に、
わざと、すこーしだけ負けるから
頭にちょこんと「御」の字がついたのかもしれませんね。
ナカガワさんが書かれているように、
少し負けるっていうのは、
ふたりして少々勝つことなのだと僕も思います。
どちらかひとりが大勝ちするのではなく、
ふたりが、ちょびっとずつビクトリー。
‥‥ん? なんだか頭の中に、
そのふたりの品の良い笑顔が浮かんできましたよ。

ナカガワさん、
すてきなお便りをどうもありがとうございました。
ナカガワさんのメールそのものが
軽くてやさしい「ちょこちょこっと」した心遣いのようで
乗組員一同、うれしい気持ちになれました。

「postman@1101.comから。」では、
これからもみなさんのメールを紹介してまいります。
今回のように一通をお見せするときもあれば、
たくさん寄せられた声をズラリと並べることも。
毎回この下にも記していますが、
アクセスの数字の後ろに「人」の姿が見えると、
乗組員一同、なによりの励みになるのです。
いろいろなお便り、お待ちしていますね!

それでは、またお会いしましょう!
山下がお送りしました。

2007-07-25-WED

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