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postman@1101.comから。

ひとりの周りにみんながいるのか、
みんなのなかにひとりがいるのか。
そして世界中の雨と傘について。

ほぼにちわ! ひさしぶりの
「ポストマンから」をお届けします。
担当は、このページでは
新宿二丁目のほがらかなメール」以来。シェフです。

最初に、ちょっと長いメールを一通、お届けします。
きのうの「今日のダーリン」にたいしての
感想メールだったのですが、
「ああそうか、そういうことだったんだ!
 根っ本的に、ちがうんだ!! 」
と、かなり、目から鱗だったものですから。

ちなみにきのうの「今日のダーリン」は、
こういう内容でした。

「ぼくらは、無意識にこんな考え方をしてないだろうか。
 それは、つまり、
 大きいことと小さいことの関係なんだけれどね。
 国というものを、大きなお盆のようにイメージして、
 そこに小さな皿として県とか市が乗っかっていて、
 その小さなお皿の上に、個人が乗っている。
 そういうふうなイメージを持っていないかということ。
 親亀の背中に子亀を乗せて〜みたいな、ね。」

「吉本隆明さんは、日本人は国というものを
 『そこらへんの草や木や自分や景色や、
  みんなひっくるめて
  自分の国だと考えちゃうんだけれど、
  西欧では、国というのは、
  その国の政府のことを言うんだ。
  そういうことを憶えといたほうがいいです』
 と言っていた。」
           (4/7の「今日のダーリン」より)

これにたいしていただいたメールがこちらです。
えいやっと全文掲載。

=
こんにちは。
東北でも、ようやく桜の花が開きはじめました。
「今日のダーリン」を読んでちょっと思い出し、
お話ししたくなってメールしました。

短大英文科卒だし、海外も結構
ふらふら歩いているわりに、
相変わらず「英会話修得」が課題の私なのですが、
以前、他の国の人に日本をどう説明するか?
という角度から
英語を勉強するというクラスを受けていました。
先生は、アメリカ人を旦那様にもつ日本人の女性で、
留学経験があるわけでなく、
英語圏の人の中で英語を自然に身に付けたというよりは、
一生懸命努力して修得したという感じの方でした。
だから、日本人がどうしてなかなか英語が話せないか?
ということが自ら身にしみているようなところがあって、
ネイティブに習うのとはまた違った面白さがありました。

その先生の話しの中で
場所を説明するときなどに、
大抵の日本人は地図をさらさらと描くけれども、
欧米人は地図を描くのが苦手だという話しがありました。
その理由は、個人と全体というものに対する
捕らえ方の違いにあると彼女は言うのです。
日本人は、まず全体があって、
その中に個人がいると考える。
名字の後に名前がくる。
どこそこさんちの誰々という風。
住所は、○○県○○市○○区・・で、最後に番地。
まずはじめに大きな円があって、その中に点を見ている。
それに対して欧米は(欧米以外はどうなのかしら?)、
まず個人があって
そこから周りを捕らえている。

名前も住所も、書き方が全く逆であることを
深く考えたことがなかったので、
それはもう目からウロコで、
もし潜在的に、自分にもそういう意識が
しみついているとしたら、
よほど注意して意識を改革したいものだと
強く思ったのでした。

今日のダーリンを読んで、そんなことを思い出し、
ちょっぴり帯を締め直しました。
(湯村 協子)

湯村さん、ありがとうございました。
名前も住所も書き方が逆。それがどういうことなのか、
考えたこと、なかったです。
語学習得には文化の理解が必須というけど
そういうことだったのかーっ!
そういえば、フランス語の先生
(マルセイユ出身の美女)が
自宅から駅までの地図を描くとき、
まず、自分の家を紙のまんなかに描いたっけ!
それも、そういうことだったのかもしれません。
あ、自宅の地図を描いたのは授業だからです。
深い意味はありません。

逆といえば食器もそうですね。
箸、飯碗、湯飲みなどは
日本は「個」のものですよね。
でも「個室」っていうのは、まず、なかった。
竹と木と紙の仕切りだし。
欧米の住宅には石で仕切られた個室があるけど
食事のナイフ・フォークや皿は個のものじゃない。
これ、逆なんですよね。
フランス人のカフェオレボウルだけは
「個」のものだと聞いたことがあるけれど。
──そんなことを、いろいろと、考えました。

(‥‥ところで女性は「帯を締め直す」と表現するんですね。
 きれいな表現だなあ。男性形は「褌」ですもんね。)

外国と日本の意識や習慣のちがいといえば、
3月25日の「今日のダーリン」についても、
たくさん反響が寄せられました。
ちょっと長いけど、そのときのdarlingの文章と、
いただいたメールを、わーっとご紹介しましょう。

ほとんどの日に、ぼくはジーンズをはいている。」

「そういうスタイルでいるということは、
 「汚れとかしわとかについては、気にしないですよ」と、
 語っているようなものだ。
 はい。そうです、気にしません。

 ところが、雨の日になると、いつも考えてしまう。
 汚れとかしわとか気にしないオレ、が、
 雨に濡れないように傘をさすのだ。
 傘をさして濡れないようにしているという守備感覚は、
 ジーンズやスニーカーのココロに合わないだろう?
 そう、自分でも思うのだ。」

「しかし、雨に濡れるとぼくは必ず体調不良になる。
 だから傘は、ぜひさしたい。濡れたくない。
 でも、ジーンズやスニーカーのココロは、
 そんな、「濡れたくないの、ぼくちゃん」
 みたいなものじゃなかろうぞ。

 雨の日には、いつも悩む。
 いまだに、これだという答えが見つかっていないのだ。」
              (3/25の「今日のダーリン」より)

「‥‥この「ジーンズに傘問題」って、
   ぼくひとりが考えていることらしくて、
   前にも似たようなことがあったんだけど、
   ほんとに「どーでもいいんじゃない」みたいな
   反応がくるんです。
   「気に入った素材で蓑と笠をつくったら?」
   みたいな感じでね。
   外国の人たちは、雨に濡れることを
   あんまり嫌がってないみたいなんですよね。」

            (ほぼ日(デリバリー版)第 717号より)

これに対して、
世界中からの「雨と傘」のご報告を
たっくさんいただきました。
順番に、ご紹介しましょう。

まずは日本に近いアジアから。

=
上海人は傘をささないと聞いていたのですが、
朝雨が降っていて、
高層のホテルの窓から
眼下の町並みを眺めていたのですが、
歩いている人はみんな傘をさしていたし、
自転車に乗っている人は
みんな黄色や赤色などのポンチョを被っていました。
(サム)

中国のなかでも上海だけのことなんだろうか。
それとも中国全土でそうなのかなあ。

次はヨーロッパです。ドイツです。

=
こっちは日本と違って一日中雨!
って事が少ないんですね。
だからちょっと小雨がぱらついてても
フード付きのコートとか着てれば
大丈夫って思うんです。
たまにすんごい豪雨に見舞われても、
たいてい10分も待っていれば過ぎ去ってしまう。
あ、ちなみにフランスでは
小さい子は傘さすの禁止らしいです。
理由は危ないから、って聞きました。

100年に一度の豪雨に見舞われて大洪水になった
ドレスデンより。
(↑この時はさすがにみんな傘さしたり
 レインコート着てました)
(mimi)

こ、洪水、大丈夫でしたか?
フランスでは小さい子は
傘が禁止っていうのもビックリ!

北欧のスウェーデンはどうなんだろ。

=
外国は湿度が低いからです。
とりあえず、ヨーロッパあたりなんかは
そんな理由だと思います。
私はスウェーデンに住んでいますが、からっからです。
濡れてもすぐに乾きます。
それを思うと日本のあの湿度で濡れる、
というのは、そりゃあ風邪ひきたい人が
やるんちゃうかなあって思います。
だから、傘さしていいと思います。
自己体調管理ができないのは、
ジーンズに傘、より、全然かっこ悪いことだから。
(いや、ジーンズに傘、も
 かっこ悪いとは思いませんけれど。全然)
(タカハシカヨ)

「自己体調管理ができないのはかっこ悪い」
ドキ! そりゃ、そうだー。

さてこんどはジーンズといえば、の、アメリカです。

=
アメリカ人は
あまり傘を差しません。
うちの子供が留学するとき、
折り畳み傘を入れてあげたのですが
ほとんど使わなかったようです。
それは、アメリカの雨粒は
日本より細かい感じがするので、
霧雨みたいで、
ぐっしょりと濡れるような雨が少ないらしいです。
(mine)

アメリカも広いから、
ひょっとして傘があたりまえの地域も
あるのかな? みんな使わない?
NYだとどうでしょう?

=
ニューヨークに行った時、
ほとんどの日が雨だったのですが、
傘を購入しようと思って探したのですが、
日本の傘に比べてつくりが良くないし
オシャレじゃない。
しかたなしに購入しました。
現地の人たちがさしている傘も、
もちろんオシャレじゃなくて
適当な感じだと思いました。
色柄もバリエーションに富んでいる
日本の傘ってスゴクいいなと思いました。
(みきし)

傘が日常的な日本だから、
傘のデザインがよくなったのかもしれないですね。
ぼくも傘は日本製です。

では雨が多い(という印象の)イギリスは?
なんか「英国紳士と傘」って合いそうな。
あれはステッキか。

=
イギリスはやたらと雨が多い国なのに、
みんな傘をあまりさしませんでした。
だから最初は、
「変な国!!」って、思ってたんですよ。
でも、住んで一年もすると、
私もすっかり同じことをしているんです。
雨が多くても、ほとんどが霧雨だし、
第一風が強い日が多くて、
傘を差していると傘が突然おちょこ
(逆さまに折れてしまうこと。
 これって、全国共通の言い方ですよね?)
になってしまうので、
だんだん傘を差すのが
おっくうになってしまいました。
(あやう〜)

ふーむふむふむ。おちょこは困るよねえ。
さらにイギリスのバースからもう一通。

=
イギリスはしょっちゅう雨が降りますが、
みんなあんまり傘は使いません。
降ったり止んだりが
けっこう繰り返されるので、
みんないちいちさしたり閉じたりするのが
倒なだけなのではないかな、と思います。
気にしないのもまあ、あるでしょうが、
めんどうだ、というのも大きな要因だと思います。
(まぶちせいこ)

気候のちがいに加えて「めんどう」だから!
イギリス人ってきっちりしてそうだと
思っていたけど(私見)
あんがいおおらかなのかも

さらに気性のがのんびりしてそうな
オーストラリアはどうだろう? メルボルンからです。

=
こちらに来て当初、ここの人が
傘を持たないことに驚きました。
理由はいくつかあると思われます。
1.長時間降る雨はあまりない。
2.湿気が少ない気候であること。
3.傘を持って歩く「英国紳士」イメージに、
  なにかしらの反発を持つOZ精神ゆえ(?)。
4.持ち運びに便利な、軽い折りたたみ傘などは、
  まったくといっていいほど普及してないから。
5.No worries mate!
  のこれまたOZスピリッツがあるがため。

これは私が思うに、とっても有袋類的で、
天敵が居なかったコアラが、
ゆらゆらとユーカリの木に居るように、
危機感を持つ必要が土壌的に
少なかったためではないかと。

10年以上暮らして、
今では傘を滅多に持ち歩かなくなりました。


世界中に雨が降り、世界中に日が射して、
傘をさすひともいれば、濡れて平気なひともいる。
ちなみにぼくは、傘をさすのは、大雨か、
小雨ならノートパソコンを持ち歩くときくらいです。
濡れて平気かというと、ぜんぜん平気じゃないのに
「いい傘を何度もなくしたから」。
「でもビニル傘は、なんかヤだから」という理由で
かっこつけてます。それで風邪引く。
ちょっと考えなくちゃね。

というわけで、みなさま、どうもありがとうございました。
また次回!




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詳しくはほぼ日コンシェルジェをご覧下さいね。

◆あと、無理じいするつもりはありませんが、
「ほぼ日」では、顔文字禁止です。
どうしても使いたい人に「やめろ」というつもりは
ありませんが。
(darling)

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2004-04-08-THU

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