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ユーロがやって来た!2002年版


ヨーロッパの国々では、各国の通貨が廃止されて、
「ユーロ」っていう単位に統一された。
それ、新聞で読んでもリアリティがないんだよなぁ。
と思っていたら、
『ユーロ導入』を、フランスで経験している女性読者から、
その実況中継的日記がもらえることになった。

「日本もユーロにしなさい」なんてことになったら、
こんなふうに進むのかなぁ。
ま、日本はユーロにはならないか・・・。
じゃ、なんになる?
何にもならないか・・・。

では、ご紹介しましょう。
こんな感じの新年だったらしいです。

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ユーロがやって来た!2002年版
実況中継だよ


■1月1日-何も変わってないの?

夫ピエールB氏がパンを買いに行った。フランで買って、
おつりもフランだったそうだ。

当初のふれこみでは、2月17日までフランは使えるが
お釣りは自動的にユーロだよ、
そうやってフランは無くなっていくんだよ、分かった?
みんなしっかりね、ということだったが
「やっぱりね」面倒くさいことは嫌われるのだ。

アサヒコムの記事がチョッと可笑しい。
ユーロにうとい日本人と米国人が
詐欺のカモになりやすいから用心せよ、と書いてある。
フランス人だって、まだ一度もユーロ紙幣を
見たことはないのだから
だまされるとしたら、条件は同じだろう。
ヨーロか否かは関係ない。
要は路上で換金を提案する人など
相手にしないことでしょう。

本日の川柳: フランだけ、なんだがっかりユーロ始め

■1月2日-始めまして

娘がスーパーで買い物をして、
お釣りにユーロ札をもらったという。
10ユーロ(約1200円)札だった。
初めて手にするユーロ紙幣。小さくてきれいだ。
金属質のホログラムがかかった帯が
右端に細く縦に入っている。
窓と橋のデザイン(架空の建築物のデザイン)。
お札は7種類でユーロゾーンの国は12カ国、
偉人の画像では国どうしでモメるもんなあ。
そのかわり、硬貨の裏面は
自国独特のデザインになっている。
もちろん表は共通意匠で、
フランス絵柄の硬貨も
フランス以外のユーロゾーンで使用可。
フランス独自柄は「マリアンヌ」。

ギリシアの硬貨のデザインは、
ふくろうが幻想的に描かれていて
ハリーポッターの本の表紙にできそう。
イタリアはレオナルドダビンチの絵。
巨匠がいると楽だ、デザイン料もただ。
しかしこれは
人材派遣会社のマンパワーにも使われている絵だね。

本日の川柳: レオナルド、ユーロコインにボランティア


■1月3日-個人商店ユーロ始め

子供達とお昼をマクドナルドで食べようとでかけたら、
14歳の長男がこのクリスマス休暇
(12月21日から1月6日まで)の宿題で、
読まなければいけない本があると言いだした。
それでは出かけついでに本屋にも寄ろう。

フランスの日常生活において、
支払手段は現金、クレジットカード、小切手の3つがある。
マクド(フランスではこう呼ばれている。関西風?)は
5人分だからカードでOK。
しかし、長男の買いたい本は
5ユーロ(約600円)くらいの単行本なので
カードも小切手も使えない。
12月に郵便局で買った
ユーロコインのスターターセットも持ってこなかった。
近くの現金引き出し機は「準備中」。

仕方が無い、
「あなたたち欲しい本あったら、一緒に買ってあげるわ」
と言い、ぞろぞろみんなで本屋に入る。
こじんまりした個人営業の本屋さん。
宿題の本のほかに3巻に分かれている冒険小説と、
アステリックスという
フランスで一番ポピュラーなマンガを買う。
しめて29.30ユーロ(約3600円)。
本屋の年配のマダムが
「カードで払ってくださると嬉しいのだけど」と
遠慮がちに言う。
「あら、丁度よかったわ。現金がないから、
 本当に必要な本はこの1冊だけなんだけど、
 カードで払うために他の本も買うことにしたのよ」と
言ったら「あら、そう」とにこにこしていた。

今年の営業初日だそうで、
一冊一冊丹念に出版社別に
ファイルをひっくりかえして調べては合計金額を出し、
カードの末端機に入力するときも
「ユーロよ、ユーロ」
と指差し確認ならぬ声出し確認。
私も
「はい、29.30ユーロですね。
 納得したので暗証番号押します」
と言って調子をあわせる。
支払い無事終了。
「ユーロになって大変ですか?」と聞いてみたら、
「大丈夫、今日は初日だからパニックだけど、
 すぐに慣れるわ」と自分を励ますように言っていた。

本日の川柳: 生ユーロ、なければカードで余計買う


■1月4日-私のお財布にもユーロが来た

今年になって初めてスーパーに行く。
フランスのスーパーのショッピングカートは、
カート同士が奴隷のように鎖でつながれていて、
コインを入れないと開放されない。
買い物が終われば、またカート置き場のカートとつなぐと
入れたコインが戻ってくる。

このコインが、以前は10フラン(約180円)
だったのだが、1ユーロ(約120円)になっていた。
うちに帰って10フラン硬貨と1ユーロ硬貨を比べてみた。
心持ち1ユーロのほうが厚いが、
大きさはほとんど同じ。
スーパーのカートも
10フランのままでもいけるんじゃないだろうか。
フランス国内に相当数あるはずのショッピングカートを
全部改造するのは大仕事なはず。
10フラン硬貨とほとんど同じサイズの
1ユーロ硬貨を作ったのは「偶然じゃない」のでは?
カートのコインを入れる部分には
シールが貼ってあるだけなのでは?
これはそのうち確かめられるだろう。

同スーパーの現金引出し機で
70ユーロ(約8400円)ほど引き出してみる。
普段は「明細は要りますか?」の問いに
NONと答えている私だが、
今日は記念にもらっておくことにした。
20ユーロ札が2枚、10ユーロ札が2枚。
キレイだなあ、折るのがもったいない。

12歳の娘と娘の友達を連れて、
うちから車で15分のところにある
ショッピングアーケードに行く。
目的はヒットした映画
「アメリー.プーランの不思議な運命」
という映画のCDを買うこと。
FNACという店に入る。
このFNAC(フナックと発音)は何屋かというのを
一言でいうのは難しい。
視聴覚総合ショップとでも言おうか、
本、CD、DVD、カセットビデオ、PCと周辺機器、
カメラ、テレビ、オーディオ等がある。

目的のCD(18.5ユーロ)と
娘が狙っていた本(18.5ユーロ)を買う。
若くて頭のよさそうなお兄さんのレジを選ぶ。
隣のレジは40代後半の女性だが、
何回も「あ、また間違った」と言って
やり直しをしている。年配の客も「大変だねえ」と
理解をみせて鷹揚に構えている。
私のお兄さんは全然間違えないし、
迷いもなくスピーディーに作業している。
レジの選択は正解だった、と内心喜んだが、
「オバサン」差別をした自分にはあまり感心できなかった。

本日の川柳: オバサンは、と言われぬためには
ユーロに慣れよ(かなり字余り)


■1月5日-流通するユーロ

修理に出しておいた靴を取りに行かねば
大使館の新年会に履いていく靴がない。
修理費は8ユーロ50セントとか言っていたな。
今朝子供達に「お小遣い!」と
請求され放出してしまったが、少しは残っているだろう。
私のお財布の中をさっと軽く通り過ぎていったユーロ。
流通し始めている。

本日の川柳: ユーロとて、所詮指から落ちる砂


■1月6日---ユーロ経験
今日は日曜日なので我が家の経済活動はなし。

ユーロ通貨の導入はなかなかスムーズ。
この1月1日から、
いきなり全てユーロがフランに取って代わったか、
と言うとそんな印象はない。
1999年からすでに金融市場では
欧州統一通貨が流通していたし、
2000年からは色々なものが
フランとヨーロのダブル表示になっていた。
2001年に入ると、肉や野菜の価格表示から
ガス代電気代、給料明細書に至るまで、
ユーロがメインでフラン表示は補足、
と主従逆転していた。

現金、カード、小切手の3つの支払い手段のうち、
2002年1月1日を待っていたのはユーロ現金のみ。
一般市民の多くが、カードや小切手ではすでに
ユーロを経験済みだったのだ。

普段のスーパーでの買い物やガソリン代、美容院、
お医者さんの診察代、その他もろもろ
約2千円以上の支払いであれば、
ほとんどカードか小切手を使う。
フランスでは、現金は支払い方法の主役ではない。
これは国によっても事情が違っていて、
ドイツは現金主義らしい。



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(darling)

2002-01-08-TUE

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