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postman@1101.comから。

第105回 名無しの権兵衛くんなど。

みなさんこんにちは。
いつのまにか、あたりはすっかり春ですねえ。
考えてみればきょうは3月3日桃の節句。
そう言えば、わが家ではもう何年も
おひな様にお目にかかってないなあ。
あっでも今年は、おひな様のかわりに
あみぐるみを飾っちゃおうかなあ〜?

ところで、春といえば、新たな出発の季節。
「中卒でいいんじゃない」の名無しの権兵衛くんも
いよいよ明日4日が渡米の日。
出発の日が近づくにつれて、
postman@1101.comにもぞくぞくと
権兵衛くん宛てのメールが届いているんです。
権兵衛くんへのメールは、どれも、
「私もがんばるぞー」ってな
前向きで気持ちのいいメールが多いんです。
ほんとはぜんぶのメールをご紹介したいのですが、
デリバリー版で紹介されたメールも含めて、
きょうは3通ほどご紹介しますね。

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「中卒でいいんじゃない」の名無しの権兵衛くんへ。

いよいよですね。
どきどきしていらっしゃるでしょう?

NYは、今持っていらっしゃるその期待感に、
十分応えてくれるところです。
というより、期待以上で、
きっと、毎日毎日ビックリすることばかりになるのかも。
私もNY郊外に住んで2年目になりますが(駐在妻です)
マンハッタンに足を踏み入れるたびに、
未だに いつもドキドキしてしまいます。
ここには、土地から湧き出るような、
得体の知れないパワーがあります。

その昔、世界から、夢と自由を求めて、
この大陸にやって来た人々が、
最初に降り立ったのが、この小さな島、マンハッタン。
たどりついた人々の、熱い熱い思いが、
この地面に染み込んでいるのかもしれません。

そして、今日もここには、おっきい夢を抱いた、
たっくさんの人々が世界中からやってくるのです。

「映像を撮りたい」という目的の為に
NYを選ばれたのは、もの凄く正解!!ですね。
若い時に、この、毎日毎日生まれ変わっているような、
なんだかスゴイ街で、感性を磨く事ができるなんて、
素晴らしいです。

フォトグラファー・エリオット・アーウイットが、
こう言っているのを読みました。
「いい作品を撮るには、
一つのところに長く留まらないこと。
旅に出るのはいいことだ。
常に新鮮な目を保っていられる」

フォトグラファー スティーブン・プロールは
「僕はマンハッタンが好きだから、
住まないようにしている。
郊外からマンハッタンに入る瞬間が好きなんだ」

親と生活をしていると、
その有り難さを忘れてしまうように、
中に入って生活してしまうと、
だんだんと感性が麻痺してきてしまうので、
どうぞそれだけは気をつけて。

それから、NYは日本人も多いし、住みやすすぎて、
日本と変わらない生活が出来てしまいます。
うっかり、易きに流れてしまう誘惑を振り切るには
大変な強い意志が必要です。

お説教臭くなって来ました。ごめんなさい。
長く書くものではありませんね。
多分自分に対して言っているのです。

ではでは。

話は矛盾しますが、
そのうち「焼き魚」や「肉じゃが」が
きっと食べたくなると思うので
そのときは是非是非、遠慮なく!!
車でお迎えに行きますよ。

それでは、今後の連載も、楽しみにしています。

kae


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名無権兵衛・15歳さん、
ついに渡航日が決まったのですね。
ひとごとながら、嬉しく思います。

私も映画がとても好きです。
両親が無類の映画好き、ということもあり、
それこそ物心つく前から映画を観、
映画と共に育ってきたようなもんです。
そういう環境ってやっぱり、
自分が食っていく道を決めるにあたって
大きな影響を及ぼすこともあるようで、
いつの頃からか、映画に関する仕事がしたいと
思うようになりました。
最初は監督。
小学生の頃は、
日本映画学校に行くと決め付けていました。
でも、成長するにしたがって、
映画に関する仕事に対する興味が
薄れる時期もあったりして、
いよいよ本格的に、
自分は何をしてご飯を食べていくのだろう、
と考えたとき、
私がやりたいなー、と思ったのは、
映画に出ることでもなく、
撮ることでもありませんでした。
私が、映画というひとつの文化の形の中で
果たしたいと切実に思った役割は、
映画と観客の橋渡しをすることだったのです。

そう思い始めた頃、恩師のアドバイスもあって、
ひょんなことでみつけた映画の配給会社に
雇ってもらうことができました。
まさに、たなからぼたもち。

どんなに素晴らしい映画でも、
観られなければ意味がない、私はそう考えています。
まだまだたくさん埋もれている作品はあるはずだ、とも。
その埋もれている作品を、そしてゆくゆくは、
作品を生み出す可能性にあふれた新人の監督さんたちを、
少しでも多く掘り出して世の人々にぶつけたい、
というのが私の野望です。
ほぼ日ガンジーさん曰くの
「くすぶりつづける火」です。

それにはものすごい、「人間力」とでも呼ぶべき
人間性の奥深さや、賢さが必要とされるであろうことから、
これから色々なものを見たり聞いたりして、
もし、20年後、30年後まだこの世にいたら、
そんな毎日を過ごしていたいなー、なんて思っています。
簡単じゃないだろうけどね。

今は、たなから落ちてきたぼたもちを、
ただ食べて出して後にはなにも残らなかった、
なんて事にならないよう、
栄養を最大限に吸収するべく、
アンテナをフルに働かせてもう、てんてこまい。
ちなみに学生ですので学校にも行ってます。

私はこんな感じです。
飛行機の中では、ぐっすり眠ってください。

それでは。

コーエン兄弟


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はじめまして。
りらといいます。
権兵衛くんの「ほぼ日」での連載を
待ち遠しいような気持ちで読んでいます。
わたしは今定時制高校に通っています。

わたしも「制服を着たふつうの高校生」には
ならなかったので、
権兵衛くんが書いた、連載第23回の
「鏡に写っていたのは高校生」だった
っていう文章に、ずきっときました。
(イテテテテ・・・、みたいな。)

女優の宮沢りえさんが
ドラマで高校生役を演じたときに、
「高校の制服を着られてうれしかった」
とコメントしていたことを覚えているのですが、
当時はピンと来なくて、
ふうん、うれしかったんだぁ、なんて
聞き流していました。
でも、じぶんが中学を卒業して、
さあ、これからどんな生き方を選ぼうかな?
っていう頃になって、
大多数のふつうの高校生になれないってことが
わたしは、とてもつらく、切ない感じでした。

定時制高校ってふしぎなんですよ。
たいてい、新卒のひと、
「一念発起」で勉強!のひと、が集まって、
一年生の四月が始まるんです。
でも、夏休みが過ぎると、
クラスのあたま数がガタッと減るんです。
辞めていくひと、それぞれに理由や事情があって。

それからまた四月が来ると
今度は「全日制からの中退組」の子たちが
たくさん編入してくるんだ。
その顔ぶれが面白いの。
はやりの「ギャル」なメイクの子とかね。
(まともに見ちゃうとかなりコワイんだ)

わたしは公立の中学校だったから
規則にがんじがらめで過ごして、
制服って窮屈でいやだって思っていたんだけれど、
「ギャル」の子たちは違うみたい。
なんか、楽しんでるんだなぁ、高校生スタイルを。
定時制にも、そのまま元の制服姿で登校していたりね。
夏になると
「トロピカル柄の甚平」に「うちわ」持参、とかね。
昇降口でそれを見たときは、
さすがにここは、盆踊り会場?
とか、思ったけれど(笑)。

俵 万智さんの短歌に、
「定期券を持たぬ暮らしを始めれば
 持たぬ人また多しと気づく」
(歌集「かぜのてのひら」)
という作品があります。

制服着て、定期持って、急いで「いってきます!」
っていうドラマみたいな高校生活に
とても憧れていたんだけれど
それだけしか生き方がないわけじゃ、ないですよね。

権兵衛くんの選択はとってもかっこいいよ。
アメリカで、ガンバッて、また日本に帰ってきたら、
いいフィルム、みせてね。

そのときまで、
わたしも、わたしの選んだ道を歩いてゆこうと思います。
(パフィの歌みたい。)

それじゃあ、また。
読んでくれて、ありがとう。

りら


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権兵衛くんやみなさんからのメールを読んでいると、
自分がいままでそれほど疑問も感じずに、
なんとなくやってきたことが
必ずしも当たり前のことではなかったんだなあ、
とつくづく感じます。
これからの『中卒でいいんじゃない?』は
いよいよアメリカ発ですよ。
そちらもおたのしみに!

お次は、ちょっと前の『今日のダーリン』で話題になった、
“犬”についてのメールです。
その前にまずは『今日のダーリン』からどうぞ。

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ゴールデンリトリーバーという大型の利口な犬がいる。
いままで見たすべてのゴールデンは、利口そうだった。
ところが、あんまりおりこうでないゴールデンを見た。
飼い主を引きずるように、自分の都合で
あちこち歩いて行っちゃうし、
通行人のほうに身体をあずけるように飛びつくし、
ほんとにしょうがねぇやつなのだった。
だけど、かわいいんだよねぇ。
たぶん、まだ子犬でやんちゃ盛りなんだろうね。
ラブラドールもいいし、ゴールデンリトリーバーもいい。
ぼくだって、飼える環境があれば飼いたいよ。
そのくせ、同居人が「犬が飼いたい」と、
熱に浮かされたようにつぶやくときには、
「ばかもの、何を考えておるか?」と言うのです。
これ、両方、ホントの気持なわけでして。
ひとりのなかに、大人の責任感を軸にしての考えと、
いっさいの条件をなしにしての考えとが、あるんだよねー。
ふつう、大人ってそうです。
ほんとうにもう、止められないほど犬が飼いたくなったら、
引っ越しだとか、転職とかまで
考えるようになってくるんだろうね。
ホントにほんとうに飼いたいのは、
オランウータンなんだけど、これは超がつく無理だし。
他にも、いろいろあきらめていることって、あるね。
だけど、あきらめばっかりの大人になりすぎちゃうと、
生活がつまらなくなるからさ、
たまに「犬が飼いたい」と言って無理を通そうとする人を、
部屋に飼っているという状態が、ちょうどいいのかもね。
噛んだりはしないし、飼い主よりしっかりしてるしね。
・・・あ、俺が飼われてるのか?!

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これを受けてさっそくゴールデンレトリバーを
飼っているという方から。

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糸井さん、鼠穴のみなさん、こんばんは!
毎日、楽しいほぼ日をありがとうございます!
今日のダーリンに犬のことがかいてあったので、
うれしくなってメールをかいています。

わたしは、4歳のめすの
ゴールデン・レトリーバーを飼っています。
飼い主が言うとばかみたいですが、利口な犬です。
わたしの言うことをとてもよくききますし、
犬でもTPOが分かっているのか、
大自然の中では犬らしくはしゃぎまわり、
都心のカフェなどに連れて行くと、
おとなしくわたしの足元で寝ています。

わたしの犬を知っている人も、
通りすがりの知らない人も、
とてもいい犬だ、とってもおりこうさんね、
と言ってくれます。
でも、初めから利口な犬だったわけじゃないんです。
人間と上手にやっていくために、
ルールを教えたんです。
つまり、しつけ、ですね。
ゴールデンはしつけのしやすい犬種だといわれています。
子犬のときからいろいろと教えてやるのですが、
もの覚えも早く、覚えると素直に従ってくれました。
歳をとるにつれて、話しこそしませんが、
日本語を理解して、“会話”もできるようになりました。
でも、人間の子どものように反抗期があったりして、
寄り道をしたりしながら「いい犬」になったのでした。

犬を飼うことには責任や義務が伴いますし、
こちらの行動が制限されることもありますが、
嫌に思ったり面倒に思ったりしたことは
一度もありません。
楽しくて、笑わせてくれて、
心を安らかにしてくれたり、
ときにはとっても心強くて頼りになったり、
愛らしく、とってもすてきな存在です。犬って。

糸井家に飼える環境が整って、犬がやってきて、
それでもってほぼ日で関連した連載が
スタートしたりしたら、
とっても楽しいだろうなぁとも思ったのでした。

糸井さんの書く詩や文章によく犬が登場するので、
犬好きなわたしは
その度にニコニコした気持ちになります。
きっと糸井さんは犬が好きなんだなぁ、とか、
犬を飼っていたことがあるのかなぁ、
なんていつも思います。
犬が出てくるテキストで一番好きなのが、
ダーリンコラム
<乗組員という考え方>の中の、
「永年飼っている犬が、
 飼い主を見ているようでもあるし、
 飼い主が犬を見ているようでもある」
という二行なんです。
主観的に見ても客観的に見ても、いいんですよねー、
あの眼差しって。

それでは。

p.s.愛犬を連れていて言われてうれしいのが、
  「おりこうですね」よりも
  「しあわせな犬ですね」なんです。
  自然の中や、街中や、近所で、
  見知らぬ人に言われるんです。
  「(犬の)顔を見れば分かるよ」って。
  そうそう、わたしは犬が飼いたいがために
  転職しました。

りか


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わたしの家にも“バカ犬コンテスト”があったら
優勝できそうなくらいの
とんでもないラブラドール(メス)がおりますけど、
これまたダメな奴ほどかわいい、ってほんとなんですよー。
親ごころってのもこんな感じなのかなあ。
あっ、でもdarlingいわく
「コドモってやつのかわいさは、
 とんでもないものだったもんなぁ」
ということらしいです、はい。

最後は、これまたほんとの“親ごころ”なメール。
春の陽気にふさわしくほのぼのと。

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こんにちわ!
ミチコさんの日記の中に出てくる
「コドモ」さんの話
(というか、それにまつわる家族の話など)が
大大好きです。
いじめられている友達の話とか、
対戦を想定した「コドモ」さんとのやりとり、
くぅ〜、やられた!って感じでした。
「まじめだなぁ」って思いながらも
それを言わないってとこに、親心を感じちゃいました。

それを読んでると、田舎の母のこと思い出します。
進路のことで悩んで悩んで、
最近しょっちゅう母に電話ばかりしてたある日、
「若い子って大変やなぁ。
 お金のこと考えたり、
 『将来性』とか言ってみたりなぁ。
 でもなぁ、子どもができたら人生変わるよお。 
 オトコの人も、家庭持って子どもができてから、
 って言うだろ?
 私も、あんたができるまでは、
‘あの人と結婚したかった’とか
‘こんなことがしたかった’
 っていうようなことばっかり考えとったけど、
 子どもができたら、
 もー、それが楽しいし、お母さんの幸せや。
 だから今は、兄ちゃんとあんたが
 大きくなってくれることが、
 お母さんの幸せなんよー」
ってさらっと言ってくれました。

そのとき、私も「ありがとう」ぐらい言えたら
かっこよかったんだけど、
素直に感動してしまって、涙ぐんでしまったー。
でも、こういうこと言える
『おかあさん』になりたいなあって思いました。

だから、高校生のとき英語の文法の時間に、
“My mother made what I am today.”
っていうのがあって、
すごい文章だーって思ったんだけど、
実はひそかに好きです。

KAYO


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いろんなところで、
子供ができて人生観が変わった、って話を耳にしますが、
もうこればっかりは未知なことなんで、
あややには正直、よくわからないです〜。
でも、きっとあややがいま想像しているものを
はるかに超えるくらい、
ものすんごい衝撃があるんだろうなあ・・・
と、まだ当分、いや、下手すると永遠に
来ないかもしれない未来に
ひとり夢をふくらませつつ、このへんで。

あややでしたっ




postman@1101.com宛てのメールは、
編集スタッフ全員が必ず読んでいます。
これからもご意見、ご感想をお寄せください。
アクセスの数字の後ろに「人」の姿が見えると、
スタッフ一同、なによりの励みになるのです。

postman@1101.com 宛に送ってもらったメールは、
このコーナーで紹介させていただくかもしれません。
掲載されちゃ困るメールには、「載せちゃイヤ!」と
書き添えてください。逆に「載せて!」と
書いてくれるのもけっこうです。

◆あと、無理じいするつもりはありませんが、
「ほぼ日」編集部内では、顔文字禁止です。
どうしても使いたい人に「やめろ」というつもりは
ありませんが。
(darling)

2001-03-03-SAT

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