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第5回
またまたお会いしましたね。
読者からのメールで成り立っている
「postman@1101.comから」のお時間です。
体温39度の投稿野郎こと
スター又吉究(またよし・きわむ)24歳、
またまた登場していただきましょう。
今回は、ある美術展に足をはこんだみたいですよ。
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『情熱』
文:スター・又吉究(またよし・きわむ)(24)
友人に誘われて現代美術の個展を見に渋谷に行った。
8人くらいの芸術家が参加するという。
「ほとんどが10代〜20代、いちばん歳がいってても
35歳くらいという若手の芸術家ばかり集めました。」
というのがウリらしく、お客さんも若い人ばかりだった。
俺も日々、汗や血を流したり、
熊と戦うまではいかないまでも、
鳩くらいとは戦ったりしながら、
極めて真剣に、この上ない情熱をもって、
脳みその回線を2〜3個ぶっとばしながら、
頭からプシューっと煙が出そうな勢いで
『表現する』ということを追求し、
新しい表現に挑戦し続けているので、
そこに行くにあたり、
なんだか同志に会うような気分になり、
俺も自分の愛や情熱をけなされたりしたら、
ものすごくイヤなので
「俺たちは同志なのだ。たとえそれが何に対する情熱の所産
(例えばスマップへの愛が表現された作品とか)であっても、
俺は最大の敬意を払おう」
と襟を正し、背筋を伸ばして会場に入った。
まず最初に目に付いたのは物干し台であった。
題は『洗濯物』。どういうものかというと、
T字型の古びて錆びた物干し台に物干し竿が
2本掛けられていて、そこにパンティーやブラジャーが
ぶら下がっているというようなかんじのものだ。
おお、これはこれはさっそく面白そうではないかと観察。
まず、色が塗られていたり文字が書かれていないかと
すみずみまでチェック。
だが、どう見てもそういう手が加えられた形跡は無し。
なるほどそれじゃあ匂いだなと思いくんくんくんくん、
全体的に匂いを嗅いでみるが匂いも無し。
地面スレスレのところに何かあるかもしれないので、
ほっぺたを床にくっつけて観察していたので
周りの人が笑っている。
「バカモノめ。
表現ってのは本っ当ーーーに大変なんだぞ。
おまえら少しは敬意を払え。
感じとる気がないなら来るな。アホめ。」
などと思いつつ遠くから見てみるが、
遠くから見ると何か特別な形になっている、
というわけでもないらしい。
あとは触るかなめるくらいしかない。
係員を探すがいないので思い切って勝手に触ってみた。
だが、触ったかんじも別段変わったところはなく、
竿もパンティーもブラも普通の素材で
作られているようである。
ちょっと待て。おかしいぞ。もしかしてただ単純に
「こういうのを屋内の会場に作品として置けば
面白いんじゃないか」
とか言ってブラやパンティーを干しているだけなのか?
敬意を失いながらもさっきよりムキになって、
「えいっ」と女みたいな掛け声と共に
思い切ってパンティーをなめた。
どっかーーーん。
何の味もしないじゃないか。
どういうことなんだ。責任者出て来い。
こんなんで入場料2000円も取んのか。ふざけんな。
どこに愛がある。どこに情熱が表れている。
人をバカにすんな。俺の爪の垢を飲ませてやる。
作ったヤツどこだ。ちょっと来い。表現をなめるな。
魂のほとばしりを見せてやる。
どこだ! 出てこい! と騒いでいると
ニキビ面色白イヤミメガネの兄ちゃんが来て、
「すいません。今日はこの作者は来てないんです」
と言った。
あ〜〜れ〜〜〜。
かなりのダメージであった。
その後、気合を入れなおし一応ぜんぶの作品を鑑賞したが、
どれもこれも似たようなモンだった。
ある女の作品。
床にいろんな色や形の薬のカプセルを敷き詰めて、
周りにドライフラワーがあしらってあり、
その奥の壁際に携帯電話とサングラスが置いてあった。
「むむむ、かなり不自然だぞ。
きっと何か意味があるに違いない。
ドラッグの周りに、
自然の美の象徴である『花』の枯れた姿、
ドライフラワーをあしらうことによって、
どこかしら物悲しい『都市の現在』を表しているように
見える。しかし、問題は携帯電話とサングラスだ。
携帯電話はテクノロジーやハイテクの象徴と
考えるとしても、サングラスはいったい・・・」
などと考えながらも色々と観察していると、
「あっ、ゴメーン。ちょっと待ってて」と声がした。
バキバキと床の錠剤を踏みつけて、
奥の携帯電話とサングラスを盗って、
テッテケ逃げていく女がいる。なんて失礼なヤツだ。
いったいどういう神経をしているのだ。
ゆるせん。
と、その女をひっつかまえた。
「オイ、ドロボー、人の作品から勝手に物を取ったり、
動かしたりすんなボケ。」
「これあたしのモノです。あたしが作者です。」
・・・なんてこったい。
もちろん俺の魂のほとばしりを見せてやった。
いったいどういうことなんだろう。
その日見た作品の中で一番まともなものでさえ、
この世で最もいいかげんな豆腐屋が作った豆腐よりも
手間がかかっていなかった。
べつに豆腐じゃなくてもいいんだけど。
たとえば豆腐は大豆を蒸して、絞って、ニガリを入れて
固めて、どんなに手を抜いてもかなりの手間がかかる。
いろんな薬を買って床にバラまくだけよりも
手間がかかるし、パンティーやブラジャーを干すだけより
工夫が要るのだ。
本当に大切な気持ちならもっと手段にこだわるハズだ。
情熱があればもっと工夫をこらすハズなのだ。
人はよく「大切なのは情熱だ」と言う。
情熱だけが人の心を打つとも言う。
そのとき言っている情熱とは
「あきらめない気持ち」でもなければ
「つよい思い込み」でもない。
情熱は気持ちや心というよりも、
手間暇をかけたり工夫をこらす行動そのものなのだ。
行動的な追求する愛を情熱というのだ。
たとえそれが、
「今世の中でどんな作品が人気か分析してみたの。
現代アートっぽいでしょ。」という訴えだとしても、
そこに情熱が表れていれば、どんなに気にくわなくても
オレはその情熱に敬意を払うつもりだった。
しかしそこには、ただ「〜っぽいでしょ」という
しょーもない思いつきがごく簡単に、
そのまんまの形で表されているだけだった。
あんなもんは作品とはいわない。
もっとはじっこ歩け。
うんこたれ。
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ムヒョ〜、怒ってるね。あいかわらず熱い男だね。
体温は? 39度。しかし、ハナシ長いって。
逆に、これだけ量を書けるんだったら、スター又吉究くんに
1コーナーお任せしちゃおうかな。
ハナシの長さを生かしてな。
なんでもないものを「アートです」「これが芸術」
なんていう風潮はあるかもしれませんね。
ジンとこないものはこないわけで。
そんな自称アートを自称スターが見逃すわきゃないよな。
入場料の2000円使えばなんだってできるからね、
スターなら。
というわけで、スターくんのメールでした。
では、また、ごきげんよう。
*************
と、セイヒロー氏は、温泉へと旅立った。わけで。
で、そのあとにもメールはじゃんじゃん来る。
ので、ココは一丁、「セイヒロー代理」が。
メールのお返事は、キヨタさんがやってくれていますので、
ワタクシ「セイヒロー代理」は、postmanから、をば担当。
いや、なに、ダイニング部長が一息ついて、
栗なんぞ喰らいつつ、ウカウカしてる間に、
「たのもー。たのもー。」と、
ダイニング部に道場破りがやってきたものでして。
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たのもーー。たのもーー。
これは、ダイニング部への道場破りメールである。
いつも、残業でひもじい思いをしているときに目にする
ダイニング部のページ。
おいしそうすぎるぞ。よだれがこぼれるぞ。
おまけに、登場しているお姉さんもきれいだぞ!
なんか無性にくやしいから、道場破りだ!
我が家に伝わる伝統的家庭料理。
その名は、「ケイハン」。
鶏の飯と書いて、ケイハンと読むのじゃ。
すっごくおいしんだぞ。誰でもつくれんだぞ。
結婚前の女の子なんか、ボーイフレンドに作ってあげると
ポイント上がりまくりなんだぞ。
秘伝のレシピ。受けてみよ。
●まず。スープを作る。
寸胴鍋にお水を多めに入れ、
煮立ったら鶏ガラをぶち込む。
しばらく煮立ててダシが出たらガラを引き上げる。
そのスープに塩、醤油、胡椒、ごま油で味をつける。
(ちょっと辛目が好みの人は、ラー油などたらしてもいい)
●ご飯。
いつもよりちょっとだけ堅めに炊こう。
●具-その1 鶏
鶏のもも肉を買ってくる。4人分で2枚ぐらい。
醤油、味醂、酒、塩で味付けたタレにつける。
肉の内側にも味がしみるように、
竹串でグサグサさすといい。
30分ぐらいつけたら
舟形にしたアルミホイルにタレとともに移し
オーブントースターで20分ほどグリルする。
中まで火が通ったらオーブンから出し、さます。
冷えたら、鶏肉を手で細長くちぎる。
●具-その2 大根
大根を約半本、2ミリ角ぐらいの棒状に刻む。
加熱したフライパンに油をひかず大根をぶち込み
塩、醤油、味醂で味を付ける。ちょっと辛めに。
●具-その3 こんにゃく
黒いこんにゃくを買ってくる。
これも大根と同じように棒状に刻む。
(大根ほど細くは刻めないので、できる範囲で細く)
臭みを取るために熱湯をかけておこう。
フライパンにごま油。
加熱したら刻んだこんにゃくを一気にぶち込む。
塩、砂糖少し、醤油でジャージャー炒める。
こんにゃくがうまそうに茶色く色づくまで炒めよう。
●具-その4 野沢菜
漬け物の野沢菜、一束ぐらい。
スーパーで売っているやつでいいです。
ネギを刻むようにざくざくと刻んでください。
●具-その5 万能ネギ
薬味。細かく刻んでください。
●具-その6 ゴマ
薬味。白ゴマを胡麻すり器にいれてテーブルに。
●盛りつけ
具-1から4を大きなお皿に盛りつけよう。
汁の出ている大根は、その汁が他の具に移らないように
ホイルや別な皿にいれよう。
具-5は、別な薬味皿に。
→ここまでできたら家族を呼ぼう。
みんなが揃ったら、それぞれのお茶碗に
熱々ご飯を盛りつける。
(ちょっと少なめに盛るのがコツです)
それぞれが大皿に乗った具を、
好みのバランスでご飯にのせる。
ネギとゴマを上から振る。
その上から、熱いスープをふわーーとかける。
熱いのをフーハーーいいながら食べる。
どうだ。どうだどうだ。
おいしそうであろう。
よだれが出てきたであろう。
なんだか、書いている自分も早く家に帰りたくなったぞ。
この秘伝の家庭料理「ケイハン」
試してみよ!
おお、そうだ。
そちらが「参った」と言ったと勝手に判断して
ダイニング部の看板、勝手にいただいていくぞ。
どわははは。
悪く思われるな。どわははは。
では。さらばである。
どぅわははははは。
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あ、そんなに笑われても。
あれ、ダイニング部って、道場?
免許とか、「皆伝!」なんつって?
ちがうだろ!
でも「ケイハン」はうまそうですねえ。
「セイヒロー代理(女・いわゆるお肌の曲り角)」は、
しかとコレを暗記し、ここぞという場面が、
これから来ることもあるだろう。
そして、そのときに「ごはんつくったげるよ。」
と、いってこれをつくることに決めました。
嗚呼有難う。
ちょっと、ホコサキを自分にむけてしまったがために、
文章がメタメタになってしまいましたので、
今日はこのへんで!
ごきげんよう。
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