ポカスカジャンの脱線マガジン。

ツアー日記

9月14日(火)夕張

ジャジャーン!!
やって来ました夕張、帰ってきました夕張。

「夕張メロンとかけてPSJととく。そのココロは?
 どちらもマスクで売ってます」
 
なんてギャグを考えつつ、昨日夕張映画祭から半年ぶりに
夕張に帰ってきた。

今日は清水沢振興組合第一振興ビルでの
夕張2Daysライブ、かと思いきや、
いきなりの会場変更。
しかも理由が、そのビルのライブ会場(2階)に
100人、人が入ったら床が抜け落ちるかもしれないと
いうことなのだ。
俺達はラフィンノーズやミッシェルガンエレファント
じゃねえのに、なんて思いながら、新しい会場が
決まるのを待ってると、さすが今回は夕張市が
動いているだけあって、すぐに次の会場が決まった。

その名も「清水沢生活館」。
さっそく会場入りしてみると、なかなかキレイな建物。
そこで俺が、

「普段は何に使ってるんですか?」

と聞くと、

「え〜〜〜、それが」

と口ごもる現地スタッフ。
何を口ごもってるのかと思いきや、
この会場は、なんと葬儀場だったのだ。

「えっ、じゃあ『お清めのかわりにCD買って
 帰ってください』なんてしゃべれるねえ」

といいつつも、その時点で俺は完全にビビってしまった。

ライブ前。ビビるPSJ。そして誰彼なく酒を飲み出す。
何かを忘れようというのか。
そりゃそうだ、葬儀場でケツを出すんだもんなぁ。

ライブ直前。テーブルに転がる缶ビールにワンカップ。
玉井も禁じ手の酒を飲んでしまっている。
大丈夫だろうか。

ライブ開始。いつにも増して饒舌な3人。
いいじゃん、いいじゃん。
ただ一つだけ、玉井のギターのテンポが遅い。
俺がアイコンタクトしても、
いい気持ちでギターを弾く玉井。
歌いづらそうな省吾。
お客さんには気づかれない事だと思うが、
そこはPSJ、一応バンド。そこはシビアに。

ライブ修了後、その事を玉井に俺と省吾で言うと、

「えっ、そうかなぁ」

とそっけない玉井。
偶然通りかかったスタッフの福原も、

「玉井さん、ギターぬるかったですねぇ、テンポが……」

何がお前に解ると言いたげな玉井の目。

あ、これは津軽酔いのダークサイドが出てきたなぁ、
と思いつつも、そこはリーダーの俺。

「でもとにかくこれだけ皆言ってんだから
 テンポがぬるかったのは確かだと思うし、
 それを自分で気づかないのはまずいよ。
 誰も責めてるわけじゃないし……」

すると玉井は俺の言葉をさえぎり、

「じゃあ何の曲のどの部分がぬるかったか、
 全部行ってみてくんねぇ」

と憎たらしい顔で俺を見る。
カッチン!! と来た俺。
まぁしかし、そこはぐっと押さえて次の言葉を
かけようとするやいなやas soon as、
なんと玉井はやってらんねぇとばかりに
俺に背中を向けているではないか。
まじギレ寸前の俺。
でもこれって玉井が省吾やマネージャーの平間さんと
やらかした大ゲンカのパターンなのだ。
俺がキレたら同じ事になる。

大久保乃武夫32歳、ぐっと押さえてクールダウン。
でももうあいつには日本酒は飲ませない。
何があっても仲間の前じゃ飲ませない!!

禁じ手。

プロレスでいうドラゴンスープレックスや
タイガードライバー91のように、
あいつに日本酒は禁じ手だ。

俺は心から叫びたい。
この日記で3回目となるが、

酒は飲んでも飲まれるな!!

(PSJ/大久保乃武夫)

P.S.
夕張でお世話になった堀さんはじめ
スタッフの皆さん、本当にありがとうございました。
そして札幌2回、夕張2日、
ラストの帯広にも来ると言っていた2人組の女の子、
君たちはなにかと励みになってます。
ありがとう。

1999-09-22-WED

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