── |
では、番長。
音楽をふだんあまり聴かない方が、
ライヴ「POP」に行く前に、
聴いていったほうがいいCDを
まずは3枚挙げていただけますでしょうか。 |
田島 |
はいはい。えーーーーーーっとね。 |
── |
はい。 |
田島 |
えーーーーーーっと。
まあ、これは持っていらっしゃると思うんですが、
まずはオリジナル・ラヴの「街男
街女」。 |
── |
まあ、みなさん、
持っていらっしゃると思うんですが、
「街男 街女」。 |
田島 |
それと、
ええーっっと、
ヒャッハハハハ。 |
── |
何がおかしいんですか。 |
田島 |
ええーーーっと、何にしようかな、
うーんと、えーっと、
オレのiPodに入ってるかな。
何がいいかな。
むずかしいな。
あのね、これからおすすめするCDは コンサートとは
全然関係ない
場合があります! |
── |
‥‥!! |
田島 |
だめ? だめかな。 |
── |
いや、あの、いいと思います。 |
田島 |
だったらね、
オリジナル・ラヴの音楽を
聴いたことのない人には、
やっぱり、自分のアルバムを聴いてほしいです。 |
── |
ということは、2枚目は。 |
田島 |
「踊る太陽」ですね。 |
── |
はい。
そして、3枚目は。 |
田島 |
そうだな‥‥
‥‥‥‥(iPodを片手に3分経過)
よし!
ローリング・ストーンズの 「ビトゥイーン・ザ・バトンズ」。
すごく有名なアルバムです。 |
── |
おお、ストーンズときましたか。
この3枚を聴いて来い、と。 |
田島 |
うん。いいんでない? |
── |
ものすごく悩んだわりに
たいへん軽い受け応えを、いま、いただきました。
オリジナル・ラヴの『POP』ライヴ前には、
この3枚をどうぞ。
●オリジナル・ラヴ「街男
街女」
●オリジナル・ラヴ「踊る太陽」
●ザ・ローリング・ストーンズ
「ビトゥイーン・ザ・バトンズ」
The Rolling Stones Between the Buttons
番長は、ストーンズは、
お好きなんですよね。 |
田島 |
ッハハハ、すげえ質問だな。 |
── |
すみません。 |
田島 |
ストーンズは、好きだね。
肩の力を抜いて聴けるからな。
よく聴くと、歌詞が意外といいのよ。
ミック・ジャガーって文学青年でしょ。
過剰に文学的すぎて匂うときもあるんだけど、
ストーンズがストーンズらしくなったあとの歌詞は
すごくかっこいいんだよ。
「RUBY TUESDAY」は、悲しくていいかんじだし
「LET'S SPEND THE NIGHT TOGETHER」も
エッチな歌詞なんだけどかっこいい。 |
── |
なるほど(メモを取る)。 |
田島 |
‥‥ストーンズか!
ストーンズ!
いいなあ!! |
── |
番長ご自身で言い出されたのですが‥‥。 |
田島 |
ビートルズとストーンズはそれぞれ
「聴く時期」というものがあるんだよね。
ストーンズにハマってる時期は
あまりビートルズを聴かないんだよな。
いまオレは、ストーンズだな。
ラフな音楽のほうがよくなったりする時期です。 |
── |
でも、ま、ストーンズもいいですけど、
オリジナル・ラヴも、
番長はお好きですよね。 |
田島 |
ん? |
── |
オリジナル・ラヴも、いいですよね。 |
田島 |
ッハハハハハ!
いいと思うんですけどね!
どうかなあ!! |
── |
おすすめです! |
田島 |
おすすめです! |
── |
では、もうすこし時間に余裕のある方に、
さらにあと数枚、番長の推薦CDを。 |
田島 |
うーん。
いま、オレの好きな音楽、ということでもいい? |
── |
はい、どうぞ。 |
田島 |
じゃ、ドアーズかな。
ドアーズのファーストアルバム 「ドアーズ」がいいよ。
ビートルズなら、初期の
「ビートルズ・フォー・セール」まで。
音楽をあまり知らない人は、正直なところ、
ビートルズだけ聴いてればいいです。
もう、それだけ聴いてくれ、って思っちゃう。 |
── |
なるほど、基本中の基本。
そういうアーティストが、やっぱりいますね。
|
田島 |
オレにとって
たまんなくすごいな、と思うのはね。 |
── |
たまんなくすごいのは! |
田島 |
ビートルズ。
ストーンズ。 ボブ・マーリー。 |
── |
ボブ・マーリー。 |
田島 |
ボブ・マーリーはね、 美空ひばりに近い音楽だとオレは思う。
歌としては、美空ひばりと似たような
バイブレーションを持ってんの。
それくらい普遍的な歌の力を持ってる人だから、
ライヴに行ったら、誰でも
ぜったい感動すると思うんだ。 |
── |
残念ながら、もう行けないですけれども。 |
田島 |
ルックスや、レゲエいうイメージで
とっつきにくさがあるかもしれないけど、
ぜひ聴いてみてください。
歌はほんとうに、すばらしい。
すごい説得力だよ。
|
── |
ビートルズは、現在の番長は
初期がおすすめ、ということですが。 |
田島 |
あとは、そうだなあ、基本という観点からだと、 ジョン・レノンの「イマジン」を聴いてください。 |
── |
ふむふむ。
これらを、オリジナル・ラヴのライヴに行くために
聴いたほうがいいんですね? |
田島 |
ううっ! そうかなあ?!
なんだかどんどん
関係なくなってきてる気がするな。
音楽として、これはおさえておいてね、
というのを挙げてみました。
オリジナル・ラヴは、まったくちがうところから
自分の文脈がはじまってるんだよ。
|
── |
その文脈を、たどる必要はないでしょうか。 |
田島 |
たどっても無駄のような気がする。
よっぽどの音楽好きの方には、
いいかもしれないけどね 。
オリジナル・ラヴの文脈のはじまりは、
'80年代以降になるんだよ。
'80年代というのはさ、音楽がある意味で
ちょっとおかしくなっちゃった時期でしょ?
ロックは、'60年代が全盛期。
ほとんどの名盤って、
'68年なんだよ、だいたいが!
ッハハハハハ!!
笑っちゃうくらいに。 |
── |
ほんとに笑ってます、番長。 |
田島 |
まじで、ロックは
'68年あたりの1年に集約されてるんだよ。
ビートルズ、スライ・ストーン、 ヴェルヴェット・アンダーグラウンド、
ドアーズやピンクフロイドがデビューしたりね。
当時は、文化の比重がロックに傾いていたし、
優秀な人たちがみんな「ロックやるぞ」と
思ってた時期なんだよ。
いまは「ネットやるぞ!」ってかんじなんでしょ? |
── |
いや、そういうわけでは‥‥。 |
田島 |
時代によって「カッコいいもの」の
バランスがあって、
あの頃は圧倒的にロックだったと思うんだよ。
「スポーツより、ロックのほうがカッコいい」
そういう時代だった。 |
── |
すごい人たちがみんな
音楽に流れたんですね。 |
田島 |
時代によって
おかしくなっていった人もたくさんいて、
ジミ・ヘンドリクスなど、たくさん死人も出てる。
一種の集団夢遊病みたいな状態だよ。
そういう、魔力のある時代だったんだな。
でも、'80年代の、パンク以降は
その頃とはまたちがう考え方で
「ロックンロールを
逆説的にロックンロール化する」
という動きだったような気がする。
オリジナル・ラヴは、それ以降の考え方だから
オリジナル・ラヴ発生物語は、
すごくわかりづらいんだよ。
|
── |
それらを経ての、ということですからね。
|
田島 |
そう。だから、そんなところまで、 考えなくていいから、
ふつうは!
そのあたりのことは
「はあ、そうですか」で、オッケーです! |
── |
はあ、そうですか。 |
田島 |
あとはな、
いまだったら‥‥
‥‥‥‥(iPodを片手に3分経過) N.E.R.Dかな。
これは、
「女の子が1万円持ってって
洋服とかが買えるんだけれども、
とてもおしゃれなものが買えるかんじ」 |
── |
たとえが、ちょっと‥‥。 |
田島 |
実際にN.E.R.Dのライヴに行ったら、
ギャルが多かったんだよ。
びっくりするくらい。 |
── |
ギャル(死語)が多かったんですか。 |
田島 |
多かったんだよ‥‥。
N.E.R.Dの「Fly
or Die」
を聴いてください。
いいアルバムだよ。 |
── |
「Fly or Die」と「In
serch of」の
2枚組もありますね。 |
田島 |
うん。ツー・イン・ワンはお得だけど、
CDは、1枚ずつ聴いたほうがいいね。
なんだかね、
わけわかんなくなっちゃうよ。 |
── |
なるほど。 |
田島 |
そういえば、じつはオレ、いま、
CD屋に行っていない最長記録なんだけど。
5ヶ月ぐらい、CD屋さんに行っていません。
ッハハハハハ! |
── |
そんななか、このようなインタビューを。 |
田島 |
そんななか、オレはおすすめCDを
みなさんにおすすめしている、という状況です。
N.E.R.Dはね、憎いなこいつら、
しゃれた音楽やってんな、というかんじ。
聴いててむかつく。 |
── |
む‥‥、でも、おすすめだそうです。 |
田島 |
はい、好きです。
でも、N.E.R.Dは、
いまのオリジナル・ラヴにとって
関係あんのかな? |
── |
また突如、懐疑モードな番長が
出現しています。 |
田島 |
あとはね、むずかしいな、
何をすすめたらいいのか、わかんないよ。
すすめたい気持ちがあるのはさ、やっぱさ!
クラッシュの「ロンドン・コーリング」とかさ!!
ああああああ、いっぱいあるな!! |
── |
急ですね! |
田島 |
急に思いついてきた!
あ、やっぱ、それにしとこうかな、
クラッシュの「ロンドン・コーリング」!! |
── |
どこをそれにするんですか。 |
田島 |
ヒャハハハ!!
そのあたりの音楽は、
中学生の頃によく聴いてたんだけど、
ここ3年ぐらい、またハマってますね。
「ロンドン・コーリング」は、
すごくいいアルバムだよ。好きだなあ。 |
── |
では、そんなところで。
●ザ・ドアーズ「ザ・ドアーズ」
The doors The doors
●N.E.R.D「フライ・オア・ダイ」
N.E.R.D Fly or Die
●ザ・クラッシュ「ロンドン・コーリング」
The Clash London Calling |
田島 |
かっこいいねえ、そのセレクト!
で、あとは? |
── |
●ジョン・レノン「イマジン」
John Lennon Imagine
や、アーティスト的には
ビートルズやストーンズやボブ・マーリーを
聴いておいていただければ、と。 |
田島 |
ッハハハハハハ!
わけわかんねえ!! |
── |
では、次に、ライヴに関して
質問がいくつか届いていますので、
番長にお答えいただくことにしましょう。 |
田島 |
はい。 |
── |
では、みなさん次のページへどうぞ! |