ほぼ日刊イトイ新聞

 鶴見の糠漬け。

美味しいぬか漬けを作るには、美味しいぬか床!!
 

こんにちは。
さて、前回は、ぬか漬けはどうやってできるのか?
という話でしたね。
乳酸菌たちの働きによって野菜が漬かる――と。
さて、本日は、その乳酸菌たちのフィールド、
ぬか床についてお話します。
乳酸菌たちは、
ぬか床の中の栄養分を食べて増えていくんですから、
ぬか床が美味しくないとダメ!
ぬか床が健康なら、
いい香り(あのぬか漬け独特の匂い)がするはず。
そういういいぬか床なら
美味しいぬか漬けができるんです。
いいエサを食べてる牛や鶏が美味しいのと一緒!!

かぶら

さて、ぬか床ゲットの方法には、

(1)秘伝のぬか床を分けてもらう。
(2)「熟成ぬか」を使う。
(3)一からマイぬか床を作る。

の三つの方法があります。

(1)秘伝のぬか床を分けてもらう。
ばーちゃんの50年もののぬか床とか、
ママの育てた大切なぬか床がある人ですね。
それを分けてもらえば、
すぐに美味しい我が家伝統のぬか漬けが食べられます。
一番手っ取り早いのはこれ!

しかし、今やせっせと自宅でぬか漬け派は
少数派らしいので、
そういうお家ばかりではないでしょうね。
やる気はある! でも楽もしたい! そういう人は(2)。

(2)「熟成ぬか」を使う。
お米屋さんのぬか漬けセット(ネットで各種あり)や
ぬか漬け屋さん(有名なのは、「博多の千束」私はこれ〜)の
熟成ぬかを手に入れましょう。
すでに十分醗酵しているばかりか、
お店によって工夫された隠し味
(唐辛子や昆布、山椒、卵のカラなど)が
混ぜられているので、すぐに使えます。
これならネット注文して届いた次の日から
ぬか漬け生活に! 
あ、スーパーでもお味噌や漬物の近くに
「熟成ぬか」(「調味ぬか」も同じ)とし
て売られていますから、ご安心を!

(3)一からマイぬか床を作る。
さてさて、どうしても自分の味を作りたい、
他人が掻き混ぜたぬか床なんていやだ〜、
一から私の菌を育てたいわ!!
という方は、ぬか床を作るしかありません。

では、ぬか床はどうやって作るのか?
何だか引っ張って申し訳ありませんが、
長くなるので、
ぬか床の作り方は次回にお話します。

ミョウガ

えー、来週か〜とがっかりせずに、
今週末はぬか床を入れる容器を
探しておいてください。

タッパーでもいいですが、
酸や塩分に強くて、変色もなく、
匂いもつかないホーローの容器がベストかと。
ものすごく大量に漬ける方でなければ、
3〜4リットルの容器でいいでしょう。
平たいものより少し深さのあるものを選んでください。
あ、因みに、野田琺瑯にはその名もずばり
「ぬか漬け美人」という容器が! 


こちらが「ぬか漬け美人」。

これを取り寄せるもよし、
大き目のタッパーを使うもよし、です。

ではでは、来週は、
いよいよ「一からのぬか床作り」です。

「鶴見の糠漬け。」は、毎週火曜日に更新予定です。どうぞお楽しみに。

糠漬け参考図書

『沼地のある森を抜けて』
出版社: 新潮社 SBN: 4104299057 
価格: 1,890円 (税込)

糠床が主人公の小説。
糠床に支配された一族が、
その呪縛から解放されるまでの物語。

2007-09-11-TUE