#25 はじめてカメラを買ったんです。その6
笑顔の得意なカメラマンは、カメラのこっちも笑顔。

講師

菅原 「今回は、ぼくにはできないワザを
 甲野さんが披露してくれて」

司会

「そ、そ、そんなぁ。
 とんでもないですよ」
「いや、わたしにはぜったいできない」
「うらやましいよねー」
山下 「とつぜんすみません。聴講生です。
 末席を汚させていただいております」
司会
シェフ 「ちなちゃんの笑顔写真のひみつを
 ときあかしていただきます!」
シェフ 甲野の「ダメなんです」写真を
検証しております。
次はこちらです。

ほんとは、夕日がとっても
きれいだったんですよー。
そしたら、なんだかまっ白に。
シェフ その夕焼けな感じが出なかったんだね。
菅原 これは単純に明るくなっちゃっただけですね。
これはね、1つはホワイトバランス、
なんだけれど‥‥
ホワイトバランス?
ホワイト?
バ、バランス?
やばいです、ついていけなくなりそうです。
菅原 最近のデジタルカメラっていうのは
自動的に何が白いのかっていうことを
判断するようになってるんですね。
フイルムの時代は、
大陽の光に合わせたフイルムと、
電球の光に合わせたフイルムの
2種類しかなかったんですけど、
デジタルカメラは電気で動かしてるんで、
可変速に動くんですよ。
ここの場所で撮ったら
これが白なんだなって設定してくれる。
で、より白く写ることが多くて、
特に夕焼けなんかは、
夕焼けなのに白く写ったりします。
見た目と違うでしょう、これ。
ええ、もう全然。
菅原 そういうときはちょっと
ホワイトバランスを動かしてあげて
設定をするんだけれど‥‥
ホワイトバランスを動かす?
挑戦したい気持ちはありますが。
あわわわわ。
もう、わたしにも、なにがなんだか。
菅原 だいじょうぶですよ、
みなさんのカメラは
選ぶだけになっているはずだから。
ホワイトバランスの項目に
「曇りモード」があるでしょう?
それで夕焼けは夕焼けらしく写せると思うよ。
曇りモード?!
そんなモードが?
ああ、ありましたありました!
前にまちがって
お部屋のなかでそのモードにしたら
なんだか黄色くうつりました。
それですね!
シェフ 曇りモード。
菅原 わりと簡単に設定できるはずですよ。
デフォルトは、オートになってると思う。
わかりました!
GRにもありました!
ぽぴっとやるだけで大丈夫。
ぽぴっ?
ぽぴっ! ほら!
シェフ そんな音はしません。
でも「夕焼け」を「曇り」ですか、
そうか、曇りと一緒かぁ。
薄暗いんですもんね。
菅原 ほんとはカスタムホワイトバランスといって、
自分で微調整をするのが
いいんだけれどね。
シェフ それは‥‥ここではいいのではないでしょうか。
はい。それは無理です!
シェフ 山下さん、前に苦労してたよね、
白を白く撮るのって。
山下 はい、僕は毛糸の白がどうしても撮れなくて、
すごい丁寧なやつやりました。
白を撮ってから、それを取り込んで、
これが白だよって覚えさせてやるんです。
シェフ へえ、高度なことをやりましたね。
「男子あみぐるみ部」ですね。
山下 はい、苦労しました。
ハートのあみぐるみ、
どうしても白く出なかったもので。
シェフ それは自分でなんとかしたんですか?
山下 自分でなんとかしました。
なかなかそういうところが
マネできないんですよー。
そうですよねえ。
ほんとに。
でも、曇りモードはおぼえました!
こんどやってみます。
シェフ さて、次の写真ですけど、
これは? いいんじゃない?

菅原 うん、いいと思うよ。
シェフ これはこれで面白いですよ。
さっきのお父さんと同じで、
クールな奥野さんが、
最大のサービスをしている感じがしますよね。
わたし、人の笑顔を撮りたいっていう、
願望があるんですよ。
そのなかでは、無理をさせちゃったかなって
反省している写真なんです。
菅原 ああ、なるほど。
シェフ あの、甲野が持って来た、
よく撮れた写真はみんな、笑顔ですね。





いい笑顔!
すてき!
すばらしいですよー。
シェフ もっとあるみたいだよ。





犬以外の人間は。
山下 犬も笑顔ですよね。
シェフ うん(笑)。
シェフ ちなちゃんは、
笑顔が好きなんですね。
山下 永田さんが発見したんだけど、
ちなちゃんは笑いながら写真を撮るんですよ。
ほんと?
すごい! わたしは緊張しちゃう。
えー‥‥?
シェフ ちょっとこっちに向けてみて。
えー? こうですか?
とりますよー。ハイ、チーズ!
シェフ そのまま!
そのままちょっとカメラをずらして
顔をみせて。

シェフ 笑ってる!
山下 笑ってますねー。
これは、撮られるほうが
笑顔になりますよ。
うれしいもの。
菅原 それはとってもいいことですよ。
シェフ だからこっち側にいるみんなが笑っちゃうんだね。
菅原 なるほど。これはぼくには
マネできないですよ。すごい。
シェフ いいことですね。
菅原 いいじゃないですか!
いいよねー。
ほんとですか!
シェフ 逆に、昔の茂木さんが、
すたたたたっと忍者のように近づいて
不意打ちでバーンと撮るから(笑)、
みんながびっくりしてる顔が撮れてました。
菅原 なるほど。
シェフ いずれにしても、個性ですよね?
菅原 うん、いいことだと思いますけどね。
ありがとうございます。
でも、知り合いじゃない人って
やっぱ撮りづらいですよね。
菅原 撮りづらいですよね。
何か旅行とか行ったときとか、
散歩とか行ったときとか、
そこで会った人とか、子供が遊んでたりすると、
撮りたいんですけど、何か最近、
個人情報とかいろいろあるし、
撮っちゃいけないかなあと思って。
菅原 いや、個人情報よりも何よりも、
やっぱり撮られて嫌な人もいるからね。
「一声かけて」でしょうね。
一声かけて。
そうですよね。
シェフ 山下さんが取材でよく、声をかけるんですが
すごく上手なんですよ。
撮らせてもらってますよね。
山下 僕、話しかけるの大好きなんです。
断られることもあるんですけど、
だめならだめで、あ、すいません、で。
シェフ 何て言うんですか?
山下 何か普通に何かをしていたら、
そのことについて話しかけて、
その話をしばらくしてから
「お写真撮ってもいいですか?」って。
ああ!
シェフ 他人にはできるんだ。
息子にできないのに(笑)。
山下 あぁ! それでよかったんだ!
ほんとですね。
写真はついでに撮らしてもらうんですね。
シェフ 先に話しかけるんだね。
(つづきます!)
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2008-07-18-FRI