ニュースのご近所。
あの出来事、近くで見るとこんな感じ。

第45回 南アルプス市誕生と、香港の黒雨。


こんにちは!

山梨県に、日本唯一のカタカナの市が誕生しました。
その名も「南アルプス市」……。
さっそく、ご近所の方から、メールも届いていますよ。







・いつもの様に早めに出社し、
 会社で取っている某スポーツ新聞を手に取りました。
 稲本が一面のものでした。
 そこで同郷の中田はどうだろうかと
 2枚ほどめくり、慣れない左サイドと
 カンナバーロが抜けたパルマで……
 という記事を読みながら
 紙面をめくっていくと、左上の一角にある
 甲府盆地の小さな地図に目が止まりました。
 「来年合併が決定されている山梨県西部の市名が
  南アルプス市に決まる、カタカナの市名は初めて」
 ……は?
 実は私は山梨県の西南部に位置する
 中巨摩郡のある町に住んでいます。
 そしてこの町は来年4月に周囲の町村と合併して、
 新しく市となることが決まっているのでした。
 名前が公募されているという話は聞いていたのですが、
 峡西市か、こま野市になるんじゃないか、
 と聞き流していました。
 そんなうちに、ぼくは、
 南アルプス市民になることが決まっていたわけです。

 県外に出て、どこにお住まいですか?
 と聞かれたら、山梨県ですと答え、山梨のどこですか?
 という質問に対しては……。
 「南アルプス市です」
 と答えなければいけないことになったわけです。
 「天然水の南アルプスですか?」
 とか、言われるんだろうなぁ。
 (y)






驚いた様子が伝わってきました。
「さいたま」など、異論沸騰の地名は
各地にあるのですが、その強力な一角が新登場ですね!

香港では、台風が通過したあとのようでして、
次のようなメールが届いていました。
船が交通手段であるからゆえの事情なんですよ。

さっそく、ご紹介いたします!
北海道の人の災害人情ばなしと併せて、どうぞ。







・香港に住んでいます。
 昨日、台風18号が香港を通過した際、
 「シグナル8」が出たので、
 学校は休校、役所も会社も半日で終了でした。

 このシグナルというのは台風の強さを表す単位で、
 5以上が出ると学校が休校になり、
 8以上だと外出禁止、つまり
 大人でも堂々と会社が休めるんです。

 日本人の感覚からすると全然たいしたことない台風でも、
 主要な交通機関にフェリーのある香港では
 すぐに交通がマヒしてしまうし、
 九竜の下町は水はけが悪くて
 道路が川になってしまうので、
 毎シーズン2,3回はシグナル8以上が出る。

 しかしこれが日曜だったりすると全然メリットがないし、
 朝出勤する時は5で、出社後に8になったりすると
 会社に足止めを食らうこともある。
 そしてこの外出禁止が午前中に解除になると
 午後は出社しなければならないが、
 午後までもつれこむとその日はお休みになるので、
 台風が来るとみんな早朝のテレビにかじりついて、
 6時〜7時ぐらいにシグナル8が出ることを
 祈っているらしいです。
 
 また、台風のほかに大雨でも外出禁止令が出ます。
 小雨から順に、
 白雨、黄雨、赤雨、黒雨マークがあり、
 赤が出ると学校がお休み、
 黒雨だと台風シグナル8以上と同じで
 外出禁止になるんです。

 (どうでもいいですが、
  黒雨って美味しそうな響きですよね)
 来港して初めての台風シーズンに
 黒雨マークの意味を知らず、必死で出社したら
 誰もいなくてボーゼンとしてしまったのは私。
 
 シグナル8が24時間以上続いたため
 飢え死にしかかったのは、
 外食だけで生活している友人N。
 これから香港に引っ越す予定のある人は、
 どうぞ覚えておいてください。
 (さえみ)



・私の住む札幌では、大都会といえど
 毎年1、2回は大雪でJRは不通で学校は休み、
 という日があります。
 そんなある冬の日、朝から大雪で、
 ずうっと渋滞していた日の夕方。
 1時間以上も遅れたバスに、みんな疲れて
 イライラしてて乗り込んだら、運転手さんが
 「このバスは予定より
  1時間以上遅れて運転しており、
  ご迷惑をおかけいたしております。
  私も朝から運転しっぱなしで、
  トイレにも行けません」

 と明るくお詫びのご挨拶。続けて
 「でもこの路線を運転したら今日は帰れます」
 「そうか〜、朝から大変だったんだ。
  でももう帰れるんだね、良かったね運転手さん!」
 と、車内は何となく和んだ雰囲気になりました。
 (きく)






シグナル8って、はじめて知りましたよ。
香港の雨の種類も、なかなか味があるんですね……。

北海道のバスの話も、災害つながりで掲載しましたが、
かなりナイスな運転手さんだなぁと思いました。

それじゃ、最後に、昨日のつづきの
「ドイツものメール」を紹介いたしましょう。
ドイツものというよりは、飲料の温度もの、かな?







・ドイツのビールについてなのですが・・・。
 私は何度もドイツに行っていますが、
 今まで一度も常温のビールを飲んだことはありません。
 ドイツ人の友達の家(バイエル地方)で
 出されたビールも冷えていたし、
 ケルン特有のビールも冷え冷えで出てきました。
 ドレスデンでこの夏に飲んだビールも冷たかったです。

 ドイツはプロイセン、バイエルン、ザクセンとにわかれ、
 それぞれ嫌いあっているんです。
 「彼はプロイセンだけどいい奴だ」とか、
 「あ、あいつはザクセンだ」
 とか、会話でよく出てくるのですよ。
 私にはザクセンの友達はいませんが、
 プロイセンとバイエルンの友達はけっこういます。

 あと、ビールはドイツが本場といわれますが、
 実はチェコのビールが一番美味しいというのが
 ヨーロッパ人の間では常識です。
 ポーランドのビールもドイツ並においしいですよ。
 私もドイツに住んでいる訳ではないので、
 「たまたま冷えたのしか出されなかった」
 と言われればそれまでなんですけどね。
 でもポーランドに住んでいたので
 「ビールの美味しさ」に関しては確かです。
 (さちこ)



・ウチの亭主は、ドイツの
 アパートで暮らしていたことがありました。
 今でも、よく、思い出ばなしで言うのは……。

 「レストランを持っていたので、
  深夜帰宅になる事が多いのですが、帰ってから、
  お湯をジャージャー使ってシャワーに入るのは禁止。
  したがって、夕方、出勤する前に
  バスタブにお湯をはって出て行き、帰宅後、
  すっかり冷めてしまったバスタブに浸かる」

 「毎週、大家さんのチェックがあり、
  ドアの取っ手や、階段の手すりなんかの
  真鍮でできている部分を、徹底的に磨かされる」

 「マージャンは、ジャラジャラの音が漏れないように、
  上下毛布の中でジャラジャラ。
  小さな声で『ポーン』。
  椅子の足裏にも、もちろん、音が出ないように、
  防音のクッションをつける」

 「そんなに音に敏感なお国柄なのに、日曜の朝は、
  早朝から、町全体に、教会の鐘がゴンゴン鳴り響く」

 「ごみの出し方にすっごく規制がきびしくて、
  最初に覚えたドイツ語は、ゴミ捨てに使う言葉ばかり」

 でも、わたしはそんな真面目なドイツが大好き!
 町並みがキレイ!!

 ウチは、不動産といったら、
 迷わず、ドイツ人の不動産屋さんです。
 庭師もドイツ人。車もドイツ車。
 自分でやってるお店の商品も、ドイツの商品が多いし。
 なんてったって、生真面目ですから。
 時間をきっちり守りますからねえ……。
 (カロリン)



・冷たいもの苦手についてです。
 ロシア人の彼も冷たいものを飲みません。
 ドイツの方と違って暑がってはいるのですが、
 「冷たい飲み物で冷やす」という発想はないようです。
 ビールは冷やしても飲みますが常温でOK。
 炭酸系の飲み物も常温で大丈夫みたいです。
 熱が出たとき、
 汗をいっぱいかいて辛そうだったので
 頭を冷やそうとしたら拒否され
 「アイス食べる?」
 と言ったらとても驚かれてしまいました。
 「こんなに風邪ひいてるときに身体を冷やすなんて」
 と代わりに熱々の
 ロシアンティーをオーダーされました。

 (emi)



・まったく、ニュースな話ではないのですが、
 「飲み物を常温で飲むドイツ人」に反応しました。
 昔、アルバイトでレゲイコンサートの
 ケータリングをしたときのことです。
 そのコンサートは真夏の野外で行うものでした。
 アーティストの方々に振舞う飲みものを、
 朝から氷漬けにして、それはもう、
 キンキンに冷やしてました。
 しかし、誰もその飲み物に手を出さず、
 気温40℃近い中、ほぼ40℃の
 「ホットビール」「ホットコーラ」
 をおいしそうに飲んでいらっしゃいました。
 あとで知ったのですが、ジャマイカの方は、
 冷たいものを飲まないそうです。
 冷たいものを飲んで体を冷やすことがよくないと、
 よく分かっているのでしょう。

 アメリカ人の友達でも、常温ビール派の人がいました。
 もしかすると、「飲み物を冷たくして飲む」という
 お国柄の方が理にかなってないのかも知れませんね。
 (き)






どのメールも、いろいろな意味で、
「なるほどなぁ」と思いながら読みました。

では、次回のこのコーナーで、お会いしましょう!!


さまざまな、日本国内や海外からの
ニュースのご近所のおたよりは、
件名を「ご近所ばなし」として、
postman@1101.comまで、どうぞーー!!

2002-09-14-SAT

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