80's
80代からのインターネット入門。
前橋の母Aが、Eメールで原稿を
送ってくるまでの物語。

第6章 もう2度目のレッスン(2)


もう、南波あっこ先生や、母A本人ばかりでなく、
ぼく自身も、全国の「ほぼ日」読者も、
このレッスンが、たのしみになってきている。
今回の「ファイル」と「フォルダ」の関係など、
知らないままでパソコンを使っている人だって、
けっこうたくさんいるんだと思いますよ。
わかっている人には、「まさか」と思うようなことも、
ビギナーって、知らないものなんですよね。
じゃ、あっこ先生、つづきをどうぞ。



先日のはお披露目会だった。
何しろ初めてのMacとの出会いである。
目にするもの全てがびっくりで、
一つ一つを覚えられるわけがない。
人間、教えられてなんとなく理解はするかもしれないが、
習得するにはやはり自分の経験(失敗)というものを
通さないと無理である。
お母上A、この調子!
覚えるためには、どんどん失敗して困ってください。(笑)

「フォルダ」や「ファイル」の区別も
まだ十分には理解されていないかもしれないと思った私は、
もう一度そのそれぞれの意味をご説明。

「実際のフォルダでも紙袋でもいいですから、
ご想像ください。このフォルダもそれとまったく同じです。
書類や物を整理する袋なんです。整理するのに必要なら
自分で自由に作れます。それが新規フォルダですよ」
「ああ、この斜めになってる絵(アイコン)が
フォルダですね?」
「はい、その中に入れたいものを入れられるんです。
こういう書類でも別のフォルダでも何でも」
「はぁ〜、袋の中にまた袋を入れられるんですか?」
「はい、そうなんです。
わかりやすく整理ができればいいんです。
そして、その袋は二回クリックすると、
こういうウィンドウが開いて中身が見られるんです 。
ファイルは二回クリックすると内容が直接出てきます。
とにかく、どれでも二回クリックすると、
中身を見せてくれるわけです」
「なるほどー」改めてご納得の様子のお母上A。

「一人でやってみるともうわからないことだらけで。
あっ、ちょっとお待ちください」
お母上A、小走りで何かを取りにゆく。

質問リストだ。
凄い! わからないことが20以上、
箇条書きになっている。
「1.右上のものは何か」
「2.りんごのマーク」
以下、ずらりと続く質問の数々。
実際、自分でMacをいじってみなければ
生まれてこない疑問点。
まさにやる気十分。本気だ。感激した。
想像通り、
iMacがここでのメインディッシュだったようだ。

「まずは、この右上のなんですが、これは・・・?」
ハードディスクのアイコンのことである。
このiMacに入っているものだということを改めてご説明。
「便宜上デスクトップに出してあるものもありますけど、
机の上に何も置きたくない、
片づけておきたいという場合には、このように
ここに入れておくこともできますよ」
最初から置かれていた「ユーザー登録」アイコンなどを
ドラッグして消してみせると
「はぁ〜!入っちゃうんですか」
片づけ好きなお母上A、なんだか嬉しそう。

ついでに「リスト」や「ボタン」表示も体験していただく。
「リスト」では「これじゃ、ちょっとわかりにくいわねぇ」
「ボタン」では
「あっ、これ、いいわね〜! 大きくてわかりやすいし」
ボタンだと、移動はできないけれど、
クリック一回だけで開くとのことを申し上げると、
ますます「ボタン」がお気に入り。



「質問リスト」があらわれたとは、驚いた。
なかなか、母Aはやる気まんまんのようだぞ。
このようなチェックリスト作りは、
けっこうぼくも好きなんだけれど、
この頃は、それをやると、
「未決事項」が目立ってしまうので、
作らないようになってしまった。

(つづく。明日は明日の事件もあるから、おたのしみに)

1999-06-27-SUN

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