モノポリーエッセイ

2007年度モノポリー日本選手権
全国大会結果報告(その4)


こんにちは。
モノポリー日本一を決定する大会、
モノポリー日本選手権。
そのレポートも4回目となりました。
今回で出場選手全員が決定します。

「ラストチャンス大会」も
いよいよタイムアップが迫りました。
既に京都の荒川さんの通過で
1枠目が埋まり、残るは2枠。
この2枠をゲットするのは誰か。
この時点で先行しているのは、
2勝を上げている佐藤さん、清原さん、
そして荻山さんと3名になりました。
続く1勝の選手たちが約20名。
さらに未勝利選手が同じく約20名います。
まだまだ最後まで全員にチャンスがあります。

ここで終了の合図。
全員、ゲームを中断します。
ある者は直前に勝利を決めてガッツポーズを、
またある者はあと一歩というところで
決着させることができずに天井を仰ぎます。

成績はこうなりました。
3勝…荒川さん(通過決定)。
2勝…佐藤さん、清原さん、荻山さん。
1勝…約20名。

ここからは
プレーオフ用のミニゲーム「ダイスでGO」に移ります。
これはモノポリーのボードをすごろくにみたてた、
「早く1周した人が勝ち」というオリジナルゲームです。
権利書や金額のやりとりは無視して、
ダイスを振って駒を進め、
1周してGOマスを通過した時点で勝利です。
ゾロ目やカードによる移動の指示などのルールは
有効ですので、
どんな位置からでも一発逆転は起こりえます。
極端な話、
チャンスカードの「リーディング鉄道に行け」に相当する
ピストンカップカードの
「THE INCREDIBLEに行け」を引けば、
その瞬間に必ずGOマスを通過しますから勝利です。
どんなに差がついても最後まで絶望ではないのです。

ここで、2勝と1勝の間は
「アドバンテージ」に違いがあります。
それは、
「2勝した選手は自分の手番で
 ダイスを2手番分、振ることができる」
というものです。
これは普通にサイコロを振ってその目の分だけ進む限り、
かなりのアドバンテージです。

さて、抽選による「振り順」が決まり、
荻山さんから順にダイスを振ります。
最初のターン。
2勝をあげて2回ずつ振ることができる
荻山さん、清原さん、佐藤さんの3人は、
第1コーナーを曲がったライトパープル周辺へ
駒を進めます。
2回振ったにしては、
ちょっと控えめな位置かもしれません。
これは続けて振る1勝の選手たちにとってはいい情報です。

1勝の選手たちのうち、
最も遠くまで駒を進めた選手は、
最初に「4ゾロ」を振り、
続けて「11」を振った選手です。
盤上を約半周し、オレンジのカラーグループである
「THE EIFFEL TOWER」(ニューヨーク通りに相当)まで
進みます。
このように、
「2勝した選手は2回振ることができる」という特典も、
「ゾロ目」が出れば簡単に逆転される可能性がある、
という程度のアドバンテージでしかありません。
だから1勝の選手も
十分にゴールを狙えるイベントなのです。

第2ターンです。
荻山さんはイエローの位置に、
佐藤さんはグリーンの位置まで進みます。
清原さんは不幸にも
カードの指示で刑務所へ収監されてしまいます。
1勝の選手たちは
「TOW MATER TOWING & SALVAGE」
(B&O鉄道に相当)
の位置まで進んだ駒が最高のようです。
わずかに差がついてきました。
ただし、
カードによって強制的にGoマス近辺に進めるイベントが
まだまだ残っていますので、
荻山さんや佐藤さんが
サイコロで小さな目ばかり出していると、
何が起こるかわかりません。

そして第3ターンです。
佐藤さんと荻山さんは
無難に普通のサイコロの目を2回出して、
無事にGOマスを通過しました。
この2名がそのまま通過確定です。
昨年もそうでしたが、
十分に誰にでも可能性のあるルールであるにもかかわらず、
最後はきっちりと
「勝利数の多い選手」から順に
ゴールしていく結果となっているのも、
面白いところです。
モノポリーの神様は
なかなか「気まぐれ」を起こしてくれませんね。

さあ、これで今年の日本選手権への出場選手が
すべて揃いました。
大学生からシニアまで
幅広い年齢層が集うことになりました。

(敬称略)
岡田豊 2000年世界チャンピオン(10年連続10回目)
大木勝裕 2006年度日本チャンピオン、
北海道・秋田の大会で優勝(2年連続6回目)
井之上瞳 滋賀の大会で優勝(初出場)
渡辺書成 神奈川・福井の大会で優勝(4年連続9回目)
五十嵐啓之 大阪の大会で優勝(初出場)
舩越将 千葉の大会で優勝(2年ぶり3回目)
大湊亮 会長杯優勝(2年連続2回目)
白井孝 群馬の大会で優勝(6年ぶり4回目)
辻本卓 埼玉の大会で優勝(2年ぶり6回目)
篠塚博文 福岡の大会で優勝(2年ぶり3回目)
丸山和洋 モノポリー名人(初出場)
石川隆紀 北海道の大会で優勝(2年ぶり4回目)
山本尚意 福岡の大会で優勝(8年連続9回目)
藤井則孝(2年連続4回目)、笹田義之(2年ぶり2回目)、
岡田要(8年ぶり3回目)、北川泰輔(初出場)
以上4人は東京の大会で上位

関場智彦(2年連続2回目)、大久保峰夫(初出場)
以上2人は愛知の大会で上位

長崎則久(2年ぶり5回目)、土井田勉(初出場)
以上2人は大阪の大会で上位

荒川弘樹(初出場)、佐藤英一(7年連続8回目)
荻山修司(5年ぶり2回目)
以上3人はラストチャンス大会で上位

今年は初出場者が目立つ一方、
連続出場者は減りました。
「8年ぶり」「6年ぶり」も
近年では珍しい、「ご無沙汰出場」になります。

この24名の中に今年の日本チャンピオンがいます。
いったい誰が勝つのでしょうか?
次回はいよいよ予選ゲームの開始です。

(原文:1999年モノポリー日本チャンピオン 宮野徹
 監修:日本モノポリー協会専務理事・
    2000年モノポリー世界チャンピオン 岡田豊)

2008-01-11-FRI

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