モノポリーエッセイ

世界選手権2004日本大会報告
〜第8回:実力発揮できず、
     植田選手の1回戦〜



こんにちは。
日本代表・植田選手の最初のゲームが続いています。

いまさらようやく、アイルランドがうまいこと立ち回って
いい条件をゲットしたようだと、
ほかの国の選手たちも気づきます。
その後もこのアイルランドのアンソニー選手は、
次々と「辣腕」ぶりを発揮していきます。
例えば負債交渉において、アンソニー選手は、
ダークブルーやライトパープルなどの権利書を
かなり高額で査定して「抑え」にいっています。
他のプレーヤーが経営するカラーグループを減らすことで、
リスクを減らす戦法です。

更には、いったん家を4軒建てていた
自分のダークブルーを
自主的に崩してまでして現金を都合して、
グリーンを引っ張ってきたりもします。
このあたりを見る限り、
少なくとも終盤の「ヨセ」(注)の技術は
高いものがあると感じました。

(注)「ヨセ」の技術:
モノポリーはその他のボードゲームと違い、
終盤でも逆転できるゲームですので、
途中でリードしていても油断していると
簡単に負けてしまいます。
リードしてから実際に勝利を決めるまでの技術こそ、
トッププレーヤーと
それ以外のプレーヤーを分けるといえるでしょう。

逆転の可能性を1つ1つ封じていくことで
確実に1位を不動のものにしていくスタイルは、
今回の順位ポイント制システムに合った戦略であると
思われます。
ただ、そのせいか、ゲーム時間が長くなってしまい、
最終的にはモノポリー決着できなかった模様ですが。

先に言ってしまいますと、
このアンソニー選手はその後決勝戦まで進出するのです。
なかなかの腕前を持ったプレーヤーであったと思います。

日本の植田選手は、
いきなりの700ドルに突っ込んでしまった後
なんとか体制を整え、
体力を回復して再起をうかがおうとします。
前述のグリーンの負債交渉でも価格を吊り上げるなど
アンソニー選手に独走させるまいとがんばりますが、
遂にチャンスカードで
致命的なカード「イリノイに行く」を引いてしまい、
とうとう仮破産。
ここではなんとか救ってもらえたものの、
結局破産して初戦を終えます。

日本期待の2選手のうち、
植田選手は残念ながらいきなり破産。
波乱のスタートとなりました。

もう一人、世界チャンピオン岡田選手の様子は
どうでしょうか。
植田選手と同時に第1ゲームを戦っているはずです。
見ると、なんとアメリカのダークパープル
(交渉ではなく自力で揃えたようです)以外、
どこのカラーグループも全く揃っていません。
まるでゲーム序盤のような盤上。
残り時間もあとわずかというのに
こんな状態では全員共倒れの危機です。
岡田選手、非常に苦しそうな表情です。


(浮かない表情の岡田選手)

いったいこのテーブルでは何があったのでしょうか。
なぜこんな展開になってしまったのでしょうか。

続きは次回に。

2005-05-29-SUN

BACK
戻る