ほぼ日デリバリー版
サンプル


    ほぼ日刊イトイ新聞(デリバリー版)

    ■2003年 8月14日(木)第552号■

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          ごあいさつ
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みなさん、こんにちは!
木曜の「ほぼ日デリバリー版」をおとどけします。
眠い時や、仕事や家事や研究がひと段落した時などに、
お茶でも飲みつつ、たのしんで味わってみてね。

・・・さて、今日のデリバリー版の冒頭では、
まず、好評の「睡眠ばなし」を、ご紹介します!
眠っている最中にやってしまったことシリーズ、だよ。

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・私の知り合いの話です。
 友だちと朝まで飲み明かした日のこと。
 始発で帰ろうとしたのですが、
 あまりの眠さに、これは絶対に電車の中で寝てしまう!と思い、
 どこかからダンボールをちぎってきて、
 「○○駅で起こしてください!」と大きく書き、
 それを胸のあたりにはりつけて電車に乗ったそうです。
 案の定、電車の中で眠ってしまい、
 気が付いたら電車は終点の駅に…。
 「きちんと書いておいたのに、誰も起こしてくれなかった。
  最近の人はなんて冷たいんだ!!」
 と、怒ってました。
 でも、そんな人が電車に乗ってたら、アヤシイですよね?
 (ちゃちゃ)

・ベートーベン降臨(眠ってる時に指揮をしちゃう人)の
 話で、思い出したんですけど、
 私は何と、電車の中でそれをやったことがあります!
 休日に遊んで疲れて帰る電車の中。
 ぐっすり眠った後、隣にいた彼から聞いてびっくり。
 寝ている間、手をアヤシク動かしつづけていたらしく、
 「盆踊りでもしてるのかと思った」と言われました…。
 だったら押さえたりして止めてくれればいいものの、
 「面白いから他人のフリしてた」とは…。恥ずかしい…。
 (テブクロ)

・私は寝言で、
 「タモリがいないよ! ねぇ、タモリがいない!」
 と泣きながら叫んだそうです。
 夢の中で「いいとも」見てたのかなぁ。
 (メイ)
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どれも、独特の「しょうもなさ」が、うれしかった!
「寝てる時に指揮棒を振る人シリーズ」、ひそかに好きです。
「飛行機が離陸する瞬間、必ず眠りに落ちる」などの、
こうなっちゃうと眠るというお話も、お待ちしています。

さまざまな、「睡眠ばなし」は、
postman@1101.com
こちらまで、件名を「睡眠談」として、お送りくださいませ!
今日の文末には、「眠ってる時に幽体離脱しちゃった」話を、
ちいさく、特集してますので、そちらもどうぞ。

それでは、ふつかぶんの「今日のダーリン」を、ご紹介します。
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     ◆◇◆おとといのダーリン◆◇◆

MAYAMAXXさんのアトリエに行ってきました。
風邪がまだぬけないもので、
なんだかいろんなことが中途半端になっているのですが、
こういうときには、熱い場所に行くといいわけでして。
最近描いた作品を、たくさん見せてもらいました。
ひとつ、狙いをつけていた作品を、
「所蔵」したかったのでした。
印刷されたものを見ることも、
作品を美術館などで観ることも大事なのですが、
「持つ」ということも、創作物にはとても大切なことで。
オリンピックの聖火ランナーが、
トーチを持って、実に具体的に
その火をリレーしていくでしょう。
それに似た感覚があるんだよなぁ。
古本の世界なんかでも、個人が持っているということが、
いいこととされているのは、
「持ち主が死んだら、次の場所に移る」からだという。
流れたり、動いたりするわけです、本が。
でも、公共の場に所蔵されると、
確かにみんなに見られるけれど、留まるんだ、と。
人の命の長さよりも、作品のほうが長生きだと、
すっかり決めつけた考え方なんですよね。
ぼく自身が、いくらか持っている「作品」も、
そうやって、ぼくのところに来たんだし、
また、ぼくの死んだあとに売り払われるんだろうねぇ。
かっこいいものです、アートというのは、
体調わるいとか、ぶーぶー言いつつ、
その現場にいるときには、とてもいい集中があったよ。
MAYAMAXXは、こんどの『智慧の実を食べよう』の
宣伝美術にも手を貸してくれてます。
ぼくも初めて見る描き下ろしを、ぜひ、見てください。

darling: MAYAMAXXさんは、イラストレーターとしての仕事と、
    画家としての仕事と、両方を
    すごい速度で行ったり来たりできる人です。
    これ、両立がむつかしいという考え方もあるんだけど、
    ぼくはそういうこともないと思う立場です。
    それは、ドストエフスキーが、
    博打の借金を返すために必死で書いた新聞小説が、
    古典として生き残ったというようなこととか、
    『ライ麦畑でつかまえて』とかのアメリカ文学が、
    決して純文学として書かれたわけじゃなかった、
    というようなことと共通するものだと思うんで。


      ◆◇◆昨日のダーリン◆◇◆

天海祐希さんの舞台『阿修羅城の瞳』は、
接待で「大御馳走」をされたような舞台だった。
新橋演舞場は、歌舞伎座ともまたちがうんだろうけれど、
小屋に付いているお客さんのいる劇場で、
いつもとちょっと勝手が違う。
しかし、4時間ほどの長丁場を、
びゅんびゅんびゅんの、ボッカンボッカンで、
まるで江戸時代のロックコンサートのようだった。
開演前に流れていたのが、
大音量の「レッド・ツェッペリン」で、
こりゃ、どういうこっちゃ、と怪しんではいたのだけれど、
いやいや、ほんとにギュインギュインのどどどんだった。
(・・・書きながら、オレって、バカみたいと思った)
ロックコンサートで、冒険マンガで、歌舞伎で、格闘技で、
ロールプレイングゲームで、新橋演舞場なんだよ。
それで、最後はしっかりと大ラブシーンなんだ。
ものすごいプロたちの塊を見たなぁ。
役者も、スタッフも、いいスポーツチームの
フォーメーションプレイを観ているみたいに、
速度があって、ぱちんとした緊張感があるのだ。
こういうの、アリだよなぁと思ったなぁ。
どの種類のお客さんも、みんな腹いっぱいになって、
お腹を叩きながら帰路についていたと思うもの。
我らが「おいら」様も、まっこと気持ちよさそうで、
主役というだけでは足りないくらいの大主役ぶり。
天海さんばかりじゃなく、関わった人たちが、
みんなそれぞれに、自分の力をぜんぶ発揮できている
というふうに見えたのは、スゴイことだよなぁ。
妙に照れたりしないで、「大御馳走」を、
どんどん出してくるという演出も気分がいいよねぇ。
体調芳しくない状態で行ったけど、
ニンニク注射うったみたいに元気になりましたぜ。
ありがとうございました。

darling: 「劇団・新感線」の持ち味というのが、
    これだったんですねぇ。
    ぼくは「新感線」を観たことがなかったので、
    かなり新鮮なインパクトを受けました。
    たしかに、こりゃああウケるわ。
    おばちゃんから、若いもんまで、
    がーっとわしづかみにさらっていくよねぇ。
    天海さん、ほんとに気持ちよさそうでした。

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       ◆◇◆名づけばなし◆◇◆

読んでいると、なんだかうれしくなる美談から、
「それって…」とおかしくなっちゃうものまで、
いろいろな「名づけ」に関わるメール、いただいてます!

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・僕の名前は「東」と書いて「あきら」と読みます。
 父方のじいちゃんが同じ
 「東」と書いて「あずま」と言う名前で、
 違う読み方を探してつけたそうです。
 太陽が東から昇って明るくなるので
 「あきら」と読むそうなのですが・・・。
 そのじいちゃんが亡くなる時に
 実印を形見に貰い、自分も使っています。
 今度は自分の孫に「あずま」と名付けて、
 実印を渡したいと密かにたくらんでいます。
 (あきら)

・父が教えてくれた私の命名秘話です。
 新生児の命名期限を翌日に控えたある日のこと、
 父が「いつまでに決めなあかんのやっけ?」と尋ね
 母が「あしたやんか!」と答えたところ、
 父は「明日かー」と相槌を。
 ・・・そして2人声を揃えて
 「あすか!!」とひらめいてしまったらしいです。
 (とぶとり)

・私の名前の由来は、
 「あかるく、すなおに、かわいく」の頭文字をとって、
 「あすか」と父親が名づけました。
 4つ下の妹は、
 「あかるく、ゆかしく、みめうるわしく」の頭文字をとって、
 「あゆみ」ですが、
 「あかるく」しかあってないと、
 周りには言われてます・・・。
 (あすか)

・出生届を出しに行ったときのアクシデントで思わぬ名が
 ついてしまったお話。私の知人にもあります。
 その人は本当は「まさ子」という名前なのですが、
 お父さんの字が達筆すぎたのかそうでなかったのか、
 戸籍はその時のまま、「まさる」になっています。
 (emma)

・お父さんが好きだった人の名前、
 というのがありましたが、
 うちはお母さんの好きだった人の名前を
 息子(私の弟)につけています。
 その話を中学生の時に知った私は
 かなり複雑な気分になりました。
 その上お母さんは、その人がどんなに素敵だったか語り、
 さらに「どっちのお父さんの元に生まれたかった?」と
 娘である私に言ったのです。母よ、あなたって一体…。
 (健治の姉)

・この前友達の長男が生まれたので見に行きました。
 名前を聞くと「順太」という名前にしたそうです。
 なぜかと尋ねると、
 「なんとなく・・・。
  どうしても3文字の名前にしたくてさ!」
 じゅんた、は四文字だよ。
 (金太)

・大学の工学部の教授で、アルミニウム(ジュラルミン)の
 研究をしている先生がいました。
 娘につけた名前は「寿良子(じゅらこ)」・・・。
 あと、うちの曾祖母が「さる」でした。由来はわかりません。
 (ぎょもこ)
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「東」の名前の伝承の話、かっこいいですね。

「・・・あすか!」
は、両親の声が揃った瞬間と、
子どもの人生が直結しているわけだから、
なんか、すてきな名前だよなぁ、と思いましたー!

学校の先生のつけた名前って、
一風変わったものが、おおいのかもしれません・・・。
他にも、いっぱい、学校の先生とかの話をいただいてるもの。

名前にまつわるよもやま話は、ひきつづき、
postman@1101.com
こちらまで、件名を「名前」として、どんどん送ってみてね!

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    ◆◇◆(オマケ)幽体離脱らしき体験?◆◇◆

睡眠ばなしを募集していると、
「幽体離脱っぽい体験」についてのメールが、
けっこう届いているんですよね。
あれって、本人にも「あれはなんだったんだろう?」と
不思議な体験のようでして・・・。
今回は、そんなメールを、オマケとしておとどけです。

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・小学生くらいのときのことです。
 目が覚めたら部屋を浮かんでました。
 床から1メートルちょっとぐらい上。
 体は勝手に部屋をゆーっくり一周して
 自分の布団の上に戻ったなとぼんやり思ったら
 「ズドン!」と体がその布団に落ちました。
 夢だったのか幽体離脱みたいなものだったのか
 わからないけど、すごく変な記憶です。
 (ミ)

・実は昔、簡単に幽体離脱する方法として
 「眠ってしまう寸前に起き上がる」という方法があったんです。
 どこで知ったかは忘れたんですが・・・実行してみました。
 眠ってしまう寸前にがばっと起き上がろうとしたら・・・
 起き上がったんですよ、気持ちだけ。
 身体は寝てるんですが気持ちの上半身は起き上がったんです。
 つまり上半身だけ幽体離脱?
 当時は「やばい!本当に幽体離脱しちゃった!!」と思い
 必死に戻ろうとしました。でも何故か
 腰のあたりが引っかかった感じがしてなかなか戻れない。
 気が付くと朝でした。
 (匿名希望)

・たった一度だけ、
 魂が体から抜け出してしまうような体験をしました。
 眠れない日、喉が乾いて何か飲もうと起き上がった瞬間、
 ふいに、体が「ふわっ」と浮き上がる感覚が…
 えっ? と思ったときは、
 すでに1メートルくらい体が浮いていました。
 しかも下を見たら、なんと、自分が寝ているではありませんか。
 今まで生きてきたうち、あんなにあせったことはありません。
 「このままでは、戻れなくなる!」
 と本能的に感じて、慌てて体の中に入ろうとしましたが、
 どうやったら戻れるかわかりません。
 必死にもがいてもがいて
 もう、泣きそうになった瞬間、はっと我に帰ると、
 私はベッドに横になっていました。夢だったのでしょうか。
 (みずまる)

・高校の試験前、夜に勉強する為に昼寝をしておこうと思い、
 居間で睡眠をとることにしました。
 はっと気が付くと、眼下に眠った自分が見えるので、
 「もしかして私、今飛んでる…?
  そうだったら外へ行ってみよう」
 と思い100M先の踏み切りまで飛んでいくと、
 親戚のおばさんが車でウチの家に来ているのが分かったので、
 あわてて自分の家に戻りました。
 目が覚めると心臓がドキドキしていて、
 もしかして夢ではなく本当に飛んでいたりして…
 なんて思ってると、滅多に私の家はやって来ない、
 さっき見たおばさんが、勝手口から
 「お母さん居る?」って入ってきました。今でも不思議です。
 (く)
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眠っている時とか、
病気やケガをした時とかって、
無意識と意識のはざまで、不思議な脳内現象が
起きたりするものだとは、よく聞きますが、
あなたは、そんな体験をしたこと、ありますか?

無意識と意識のはざまで、
「今でも、あれはなんだったんだろうと思うような体験」
「わけがわからなすぎて、笑ってしまうような体験」などを、
ぜひ、おしえてくださるとうれしいです。
もちろん、睡眠や、ケガした時以外でも、なんでも!
(あんまりディープじゃなくても、いいですよー)
postman@1101.com
こちらまで、件名を「ナゾ体験」として、お送りくださいませ。

それでは、次回の「デリバリー版」で、またお会いしましょう。
お相手は、わたくし「ほぼ日」スタッフの木村俊介でした!

★「ほぼ日デリバリー版」に関するすべてのメールは、
 このデリバリー版に直接返信してくだされば届きます。
 件名や本文の形式などの決まりごとはありませんので、
 postman@1101.com
 こちらに、どんな話題のメールでも、ご自由にどうぞ。
 小ネタ満載でお送りしているデリバリー版を、
 知りあいにも、オススメしてくださるとさいわいです。
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 ほぼ日刊イトイ新聞発。無断転載は、やめてね。
 Copyright(C) 2003 Hobo Nikkan Itoi Shinbun
 さまざまなおたよりは postman@1101.com まで。
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