三國万里子の  編みものの世界。

作品紹介・帽子
みちこ そして、帽子です。
なんこ ニットキャップ。
みちこ ニットキャップ。
なんこ 三國さんの帽子は、また。
ねー。
みちこ ねー。
なんこ
おもしろくって、かわいいんだよぉ。
みちこ 引き続き、
三國さんご本人の解説でご紹介いたしまーす。

ケーブルのキャップ
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なんこ

「これは『編みものこもの』
 っていう本に載っている帽子です。
 ボタンでとめるところに
 スリットが入っているんす。
 そこから髪の毛が
 ぴょこっと出ていると、かわいいんですよ。
 もちろん、
 ショートカットのかたにもオススメの帽子です」


自慢のボタンシリーズ(3種類)
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なんこ

「ボタンのコレクションをたくさん持ってるので、
 それをつかいたいがために
 帽子をつくるようなことも、ときどき。
 この3つはそのパターンかも。

 それと、このあたりは、
 昔いちど編んだ帽子だったりします。
 同じものをもう一度つくるのは
 あまり好きじゃないんです、ほんとうは。
 でも、なんて言うんでしょう‥‥
 昔のものを見返しているうちに、
 "ああ、工夫して、考えて、
  つくられてあるなあ"って思ったんです。
 自分でつくったのにへんな話ですけど(笑)。
 要するに、ちょっと時間をおいて見たら
 新鮮さが戻ってきたんですね。
 じゃあもう一度!
 と思って編んだのが、このあたりの帽子です」


耳まで暖かい帽子(3種類)
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なんこ

「これは別名、
 ダースベーダー帽っていうんです。
 耳まですっぽりかぶる帽子だから、
 なんとなく宇宙っぽいイメージでしょ(笑)。
 スピードスケートの選手みたいにも見えるかも。
 ワッフルのような編み地は、
 ハニーカムというアランの模様です。
 男の子も、きっと似合いますよね。
 編むのがすごくたのしい帽子なんです。
 『編みものワードローブ』という本に
 つくり方が載っているので、よろしければ」


ふかふかモヘア帽子(5種類)
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なんこ

「これも『編みものワードローブ』に
 掲載した帽子です。
 ふかふかモヘア帽子。
 名前そのままの帽子です。
 モヘアのふわふわした手触りで、
 かぶるとトップの部分が2カ所
 ぴょこんと飛び出して、
 ちょっとネコの耳みたいになるんです」



編み込みポンポン帽子(4種類)
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なんこ

「こういう細かい柄の、
 フェアアイル帽子を作るのが大好きなんです。
 上のふたつは『編みものワードローブ』に
 載ったものなんですが、
 それ以外にも毎年つくっていて
 自分でもよくかぶってます。

 フェアアイル模様は
 大柄のものがわりと多いんですけれど、
 それだとクラシカルになりすぎるんです。
 細かく編んだり、配色を考えながら
 かわいい柄を探していく‥‥。
 この作業がほんとうにたのしいんです。
 だから、何度も編んでしまうんでしょうね」
 



つば付きケーブル帽子

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なんこ

「しっかりとした手触りの、キャップです。
 匂いをかぐと羊の香りが。
 羊の脂がすこし残っているんですね。
 ごわっとしたプレーンな素材感も
 この帽子のいいところ。
 ケーブル柄で、つば付き。
 トップのポンポンもポイントです」


リング柄のキャップ

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なんこ

「アラン模様の一種なんですけど、
 ふつうのケーブル模様に飽きてくると
 こういうのを編んだりしています。
 リング状のケーブルですね。

 これも素材感のある
 しっかりとした毛糸で編まれた、
 すっぽり、しっかり、かぶる帽子です」



ダイヤ柄のポンポン帽子

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なんこ

「ダイヤ柄が特徴のポンポン帽子。
 これも、ふつうの柄に飽きて編んだものです。
 ダイヤの部分は立体的に編まれていて、
 ブロックが組み合わさっているように見えます。
 かわいくて、おもしろい帽子ですよね」



ふわふわモヘアキャップ

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なんこ

「このモヘアの糸は、
 国立の『野ばら』というお店でみつけました。
 デッドストックの毛糸です。
 『野ばら』は
 おばあちゃんがやっている手芸店で、
 もうつくっていない廃番になった毛糸が
 ときどき見つかるんです。
 そんな、毛糸との出会いでできた帽子です」



アンゴラのポンポン帽子

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なんこ

「これもデッドストックの毛糸で編んだ帽子です。
 アンゴラが入った毛糸ですね。
 アンゴラウサギの毛糸。
 きもちいいんです。
 そして、ポイントはボタンです。
 コレクションの中から、
 これに合うものを選びました」



ガーター編みのキャップ

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なんこ

「引き返し編みという方法で、
 横から編んでいくのが特徴のポンポン帽です。
 ぐるーっと編んで、
 つばをつけて、ポンポンをつけて。
 編んでいてとてもたのしい系です。
 子どもっぽく見えるかもしれませんが、
 大人の女性にもちゃんと似合う
 デザインだと思います」




赤と紺のモヘアキャップ

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なんこ

「赤と紺色の組み合わせが好きなんです。
 その色の、モヘアで帽子を編みました。
 
 ちょっと変わった編み方をしていて、
 こう編んだらどうなるだろう?
 と実験しつつ、できあがったキャップです。
 実験だけど、かわいらしくできたと思います。
 赤と紺色は、やっぱりいいですね」


なんこ すてき〜。
三國さんの帽子、堪能しました〜。
みちこ せっかくなので、わたしは帽子もちょっと‥‥。
なんこ ‥‥まさか。
みちこ かぶらせてもらいましたー。
なんこ ずる〜〜い。
‥‥しかも三國さんに手伝わせてない?
みちこ 展示用のかわいいプレートが
作品についていたので、
それを持っていただきました。
なんこ いいなぁ〜〜。
あ、カメラ目線!
みちこ へへへへ。
なんこ いいね〜、似合ってる!
みちこ やったー、ありがとー。
なんこ まあ、みっちゃんはいいんだけどさ‥‥。
みちこ ‥‥ん?
なんこ なんで山下さんまで帽子をかぶってるの。
ていうか、まだいたの? 山下さん。
みちこ うん。
なんか、ずっとうろうろしてた(笑)。

「耳まで暖かい帽子」をスピードスケーター的にかぶる48歳
(つづきまーす)

2011-03-25-FRI

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(c)HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN
イラスト/木下綾乃