帰ってきた松本人志まじ頭。

第2回 結婚は、したいのだろうか。




糸井 今日は、話すテーマを作ろうと思うのよ。
「未来をどう考えるか」
・・・おおげさになるけど、
21世紀を、こういう人たちが集まって
どう考えるかを考えようかな〜。
末永さん、ちょうど近所にいるし、
ヒマだっていうからさあ。
・・・あ、その話、もうちょっと聞いとく?
高須 聞きたいですね。
糸井 聞きたいよね。
ぼくも詳しくは知らなかったんです。
松本 結婚してないんですか?
末永 今のところしてないですね。
松本 じゃあ、余計に、ですね。
末永 だから、うち、ゴミ箱みたいですもん。
ゴミ箱の中で暮らしてるみたい。
ヒマだから片づけろよって言われるけど、
ヒマだからって、掃除しないんですよね。
松本 そうかー。
高須 俺はもう、結婚も仕事のうちになってるよ。
しなければあかんノルマのひとつ。
別に、したくなくっても・・・。
糸井 それじゃあ、よしたほうがいいよ。
高須 でもね、どっかであるんです。
ある程度のところでしなければだめだなって。
それは、体で感じてるんですよ。
糸井 キムタクを意識してない?
高須 (笑)
あ、でも、幸せだと思いますよ。
「できちゃった結婚」って、きっと、
ラクやなあという気がするんです。
糸井 木村くんには、結婚があってると思う。
でもさあ、無理にするんなら、
よしといたほうがいいんじゃないかなあ?
高須 でもやっとかなあかんリストに入ってるんです。
仕事と一緒になっていて。
こどもも作らないかんかなあ、
家も買わないかんのかなあ、って
リストがどーんと整理されてるんですよね。
まだカテゴリー分けはされていないですけど。
糸井 でも、それ、苦しいぞ?
高須 苦しいですよ。
やらなあかんことがいっぱいあるし。
その中に、メシ食いたいなあっていう
小さいのも入ってくるし。
どこかで、やっておかなきゃ、
という強迫観念が入ってくるんですね。
松本 それ、むつかしいよなあ・・・。
俺もむつかしい。
ぼくの場合は、親が
あんまり仲よくなかったっていうのが
あるのかもしれないですけど、
あんまり「いいなあ」って
結婚に対して、思わないですもんね。
末永 それは、傾向としては大きいでしょうね〜。
糸井 ぼくは、別に親の仲はよくなかったですけど、
自分は逆になりたかったです。
俺、根っこはマイホーム主義でしょうね。
末永 タイプとして明らかに、結婚が
好きな人と好きじゃない人に分かれますよね。
糸井 そうだなあ。
若いやつ、みんな悩んでるよね。
しないままに、どんどん年とるよね。
高須 えっと・・・。
まあ、わからんけど、
ぼくが思うには、ですけど、
ずっと、何年も一緒に居てるでしょ?
かなり長いこと松本と居てるので、
ぼく意外とわかるんですよ。
言ってることと腹の中とは違うかなって。
糸井 (笑)「松本は、うそついてる」って?
高須 うそじゃなくて、自分でも
それを見て見ぬふりを・・・。
俺が見るには、ほんまは松本は、
自分の中では結婚をしたいんじゃないか?
松本 そうかなあ?
糸井 じゃあ、二度するのって、いいよ。
一回、結婚しといて、
「・・・ぜんぶ間違ってた!」
って思うと、ものすごくラク。
俺、いま二度目じゃないですか。
こんなラクなことは、ないよ。
高須 え、どうラクなんですか?
糸井 まず、一度目って、
自分の義務と相手の義務を、
あと、自分の権利と相手の権利というのを、
意識してるんですよ。
「こうするべき」とか。
「こうしたほうがいいんじゃないか」とか。
相手がいるということで、
自分の気持ちを変えるんですよ。
「もっと、こうであるはずだ」とかね。
そうするとね、例えばさあ、仮に、
自分の相手が上品な人だったとするじゃないですか。

そうすると、下品なともだちと会う時って、
セッティングとして悪いじゃん、もう。
それ、会わなきゃいいんだよ、そんなものは。
なのに、夫婦という単位で考えると、会うんだよ。
「うち来れば」って言ったら会うし、
そしたら、自分の相手から見たら
ともだちは下品に見えるし、
ともだちから見たら相手はお高くとまってるし、

それだと、間にいる自分は、嫌じゃん。
そんなようなことが山ほどあるんだよ。
末永 気まじめなんですね、若い時って。
糸井 そうなんです。
若い頃って、いっぱい規則のある人なら、
「女はこうするもんだ」とか思ってるし。
俺はそういうの、ないほうだったけど、
いちいちだめだってことがわかるのよ。

で、そういうことやってるうちは、
自分も、だめなのよ、やっぱり。
それで一回結婚が終わるでしょ?
で、一回だめになると、
そういうことを一切考えないで、
ただ生活が一緒になってる、
っていうだけになるんですよ。
松本 うーん。むつかしいなあ。
できそうもないなあ・・・。
糸井 一回しないとできないんだって(笑)。
松本 ぼく、手相なんか見てもらうと、
いつも「二回結婚する」って言われるんです。
糸井 したらいいよっ。
松本 でも、そんなこと言われたら、
次の一回目はだめなの決まってるわけですから。
糸井 (笑)
松本 (笑)それ、わかっててやるのは、嫌ですよ〜。
高須 失敗が嫌なんやろ?
きっと、一度はやりたいんだよ。
糸井 バンジージャンプで「落ちるよ」って
言われてるようなもんかな。
松本 しかも「絶対に落ちる」ですよね。
「二回目からは絶対に成功する」
って言われてたってさあ〜(笑)。
高須 本心としては結婚したいんやろ?
たぶん、どこかでしたがってて、
でも、失敗する気がぷんぷんするから・・・。
松本 まあまあ、俺の場合、失敗は即、
金のマイナスにつながるからな。
糸井 (笑)
高須 (笑)
ええがな、そのぐらいは。
それでもお笑いにつながるがな。
・・・あ、それで笑いとりたくないか。
糸井 (笑)その笑い、高くつくよー。
リセットだからねえ。
ロールプレイングゲームを、
10あるうち、9.5くらいまでやっといて、
リセットよ。
高須 でもね、芸人さんは、
離婚したあとにそのネタって
あるじゃないですか。
糸井 でも、そのネタで稼げる量って、
少ないじゃん?
高須 いや、だからご祝儀だと思いますけど。
糸井 アメリカのスターなんかは、
最初から弁護士入れてくるよね。
末永 あれ、契約書ありますよ。
糸井 あれ、平気で
「金髪で、ボーン」みたいなのと
結婚してくるじゃない?
終わるの分かってて、してるよね。
俺はそう踏んでるね。
「お前らは貧乏だから、
 そういう失敗を前提にした契約を
 してないだろう? 俺は、できるぞ」。
松本 確信犯だ。
高須 それは、言えてるなあ。
じゃないと、しないですよね。
松本 (笑)
糸井 その女が、何考えてるか、分かるじゃない?
金目当てで。
松本 家のこと、やるわけないですからね。
糸井 ない(笑)。
それこそ毛皮着て胸半分出して・・・。
だから、あっちにそういう例もあるしさあ、
そういう手も、あるけどね。
高須 ぼくらは、大丈夫ですけどね。
こっち(松本)は、大変ですよ。
でも「即、金につながる」って、
ええがな〜、そこは(笑)。
松本 ええことないよ。
高須 腹立つ?
松本 違うで。慰謝料って、
そういうもんじゃないねんて。
腹立つぐらい取るから慰謝料になるわけで。
糸井 (笑)それ、どうして分かってんの?
松本 そうでしょ? 
糸井 うん、ほんとにそういう仕組みよ。
松本 別に、払っても
大して気にもならんような金額なら、
向こうは納得しないわけで。
こっちをへこまさんと、
向こうは納得しないものですよ。
高須 (笑)でも、それは
こっちが振る気でいるけど、
向こうから振られたら、
それでいいってことは、あるでしょ。
糸井 えっとね、そこはさあ・・・。
松本 あ、それより今日は、
こんなテーマなんですか?
糸井 あ!(笑)・・・違う。
高須 (笑)違う違うっ。

(次回に、つづきます)

2001-01-06-SAT

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