ほぼ日刊イトイ新聞

マンガでドミノ

『BARレモンハート』

『テルマエ・ロマエ』

著者:ヤマザキマリ
発行:エンターブレイン

前作のキャッチコピー「気持ちがすごくあったかい」の
あったかいにつなげるということで、
『テルマエ・ロマエ』を紹介させて頂きます。

舞台は五賢帝の一人、ハドリアヌス治下のローマ帝国。
主人公は浴場を設計する技師ルシウス。
ある日、彼は事務所の上司と喧嘩し、失業してしまいます。
気分を変えようと友人と連れ立って公共浴場へ。
湯船の底には何故か大きな穴が開いており、
運悪く吸い込まれてしまうルシウス。
行き着いた先は、何と現代の日本の銭湯。
彼はそこから多くの物を学び、
ローマへ帰って大成功を収めるのですが、
生真面目な性格ゆえ、盗用したと言う気分が抜け切らず....。

この他にも、温泉(露天風呂)編、ショールーム編など、
現代日本の風呂に関わる各所に
生真面目なルシウスは楽しくタイムトリップしてくれます。
トリップ先の日本の人々との交流もまた楽しく。

2000年近く前のローマ帝国と現代の日本は、
風呂好きという部分で共通している部分が多いんですね。
塩野七生さんの『ローマ人の物語』と
あわせて読んでみても面白いと思いますよ。

(征)

2010-07-17-SAT