21世紀の
向田邦子をつくろう。

■「久世塾おぼゑがき」57号
立つ人・座る人・動く人


「あれっ!そういえば座ってる……」
と、前回の講義が始まってスグにそのことに気がついた。
「この前も確か座ってたよな」
と前週のことを思い返すと、やっぱりそう。
「その前の前の週は立ってたぞ……」

先週の土曜日は、我が『久世塾』も
世間並みに「せめてお盆くらいは休もう!」
ということかどうかはわからないのですが、
とにかく一回休みが入りました。
おかげさまで僕たちスタッフも、
約6週間ぶりに連休を取ることができ、
ほんのちょこっとノンビリ気分。

もちろんその間も塾生の皆さんは、
どっさりと出ている課題に頭を悩ましながら、
シナリオ漬けの夏を過ごしていることでしょう。
しかし早いもので、『久世塾』が始まって一月半。
いつの間にやら3ヶ月に及ぶ全講義日程の
半分が過ぎたことになります。

今までの講義を思い返してみると、
たった6週の間にも、ほんと色々なことがありました。
いいこともたくさんあったのですが、
「こんなハズじゃなかった」と後悔することや、
「こうすれば良かった」と反省することなど、
悪いコトばかりがなぜか思い返される。

ぜひこの前半戦の反省点を教訓に生かして、
後半戦は万全の態勢で……といいたいところですが、
何が起きるかわからないのが“生モノ”のコワイところ。
とにかく気を引き締めてあと90日。
いや「ネットドラマ」もあるのでもう少し長いな。

そのネットドラマですが、
ココでちょこっと触れただけなのにもうすでに反響が。
やはり「ほぼ日」おそるべし!
「久世塾&ほぼ日/ネットドラマプロジェクト」に
関しては、今月から来月にかけて
いろんなコトが決まっていくと思うので、
随時ここで新しい情報をアップしていきます。
お楽しみに!

ところで、この6週間で『久世塾』に
特別講師として参加された先生方は、
久世塾長を含めて全部で6名。
男性・女性各3名ずつとなっております。

僕はいつも教室の端っこで、
塾生さんたちと一緒に講義を聞いているのですが、
各先生方の講義を見(聞き)比べてみると、
それぞれの特色というか、
違いが見えてきて非常にオモシロイ。

その中で一点気になったことを。
これは冒頭に書いたように
今回初めて気が付いたことですが、
講師の先生方には「座る人・座らない人」がいるようです。
もちろん演壇にはイスが置いてあるので、
「ここにお掛けください」と
いっているようなものなのですが、
なぜか掛ける人と立っている人に分かれてしまいます。
しかもちょうど3対3に。

立って話をするということはどういうことでしょうか。
学校の先生はたいてい立って授業をします。
塾や予備校などもほとんどはそう。
【立って話す−座って聞く】という位置関係には
「教える」という立場と
「教わる」・「聞く」という関係が
成り立っているように見えます。
一方で、立って話をするのは、
聴衆・生徒=お客さまに対してお話しするのに
座っていては失礼、という姿勢とも解釈できます。

では座って話をするのはどういう時か。
パネルディスカッションや討論会、
その名の通りの座談会などは通常座って行います。
【座って話すー座って聞く】という構図には、
みんなが「同じ目線で話し合う」という
雰囲気が生まれます。
何かを「教わる」というよりも、
何かについて「話し合う」ムードです。

僕的には、立って話す人にはある種の威厳を、
座って話す人には親密感を感じました。
もちろん先生方は、これらとは全然違う
それなりの意図というものがあって、立って、
あるいは座ってお話になられているのかも知れませんし、
どちらがどうということではないのですが、
単に「立って話す・座って話す」ということだけでも、
講師の皆さんの“個性”というか
“キャラクター”みたいなものが垣間見えて
とても興味深かったのです。

ちなみに「立ち派」は、
久世塾長(どちらかというと「動き派」か?)・
内舘牧子さん・竹山洋さん。
「座り派」は、
大石静さん(これは久世塾長との対談形式のため)・
青柳祐美子さん・糸井重里さん。
果たして、次の山元清多さんはどっち派か?

それでは。

文責 さとう

★久世塾正式サイトへのアクセスは
 http://www.kanox.co.jp/へ。

2000-08-18-FRI

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