21世紀の
向田邦子をつくろう。

■「久世塾おぼゑがき」8号
 キャクホンって?


よく映画雑誌などを見ていると、
ハリウッドスターたちが
「ボクは出演料よりも
 脚本の中身で出演する作品を選んでいるんだよ」とか、
 「エージェントから送られてきた脚本を読んで、
 あまりの素晴らしさにすぐ出演をOKしたわ」
などと言っていますが(もちろん英語で)、
その結果できた作品を見て、
「なんであんなしょーもない映画に
 あの人が出てるんやろう?
 作品選ばんとあかんで!」(もちろん大阪弁で)と、
不思議に思ったことはありませんか?
<誰の、どの作品とはいいませんが…>

本当に皆さんきちんと脚本を読んで
出演を決めているのでしょうか?
それともただ単に、その人に脚本の善し悪しを
見る目がないだけなのでしょうか?
もちろんそういう場合もあるでしょうが、
実際にはガックリ作品のほとんどが
「こんなはずじゃなかった」的失敗作だと思われます。

その原因としては、
「監督がヘボだった」
「プロデューサーがケチだった」
「役者が大根だった」....などなど、
さまざまな要因が考えられますが、
どんな作品でも製作時には
「よし、傑作をつくるぞ!」と
はりきって撮影を始めるわけで、
誰も狙って駄作を撮ろうとは
思っていないでしょう(あのエド・ウッドでさえ!)。

もともと“脚本”とはその名の通りあくまでも脚の部分、
作品全体の土台であって(だから台本ともいうんですね)、
ホンが書かれた時点では、それを元に演技・演出された
完成形(映画やドラマなど)とは
まったくちがうシロモノなのです。

なんて、分かったような小生意気なことを書いていますが、
実はこれ、さる業界人の受け売り。
ホントにそうなのかどうかは、
いずれ始まる『久世塾』の講義にてお確かめを!

それでは。

文責 さとう

2000-04-09-SUN

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