思えば、お国自慢の祭典じゃないか! おらが夏の甲子園。
 

逆転、延長、サヨナラ!
こうしているいまにも代表校が決定!


♪くーもーはーわーきー、ほにゃららほにゃら〜。
────キンッ!
『打ち上げたっ。内野フライ、万事休すか。
 ショートが捕るか、サードに任せるか。
 ピッチャーが出る、いや、サードが構える。
 ‥‥試合終了ーーーー。
 あと1点が届きませんでした。
 初出場校の快進撃はベスト8で止まりました』

こんにちは、永田です。
いよいよ代表校が出そろいつつあります。
いや、しかし、正直な告白ですが、
地方予選の結果をこんなに真剣に
チェックしているのって
ぼくははじめての経験です。
いつもは、甲子園での本大会がはじまってから
気合いを入れて観るっていう感じだったので。
さ、今日も各地の情報をお伝えしていきましょう!



今、仕事中にネットを見ながら、
一人ハラハラしています!!
我が故郷、新潟県予選決勝、
新潟明訓vs中越!
ドカベンか、震災復興か。
先攻明訓が1・2回で2点、3回で2点先取。
3回裏で中越が5点。6回で両校に1点ずつ。
そして9回表で明訓に1点! 追いつきました!
現在10回を終え、未だ同点です。
私は他県住まい(&仕事中)なので‥‥。
野球をテレビで見れないのが、
こんなに悔しいとは!!
どちらの高校とも、特に縁がないので、
ここまできたら、どちらが勝ってもいい!
悔いのない試合をして欲しいです。
(新潟県応援・くりこ)

これ、まさに、いま届いたメール。
すごい試合やってるなー。
決勝戦、あとひとつ勝てば甲子園、
というところでこの展開。
なんだかもう、泣きそうになります。
そして、しばらくしたら、こんなメールが!
 

祝! 新潟明訓高校甲子園出場決定!
新潟明訓高校出身者です。
スゴイ決勝戦でした。
延長14回7−6!
逆転に継ぐ逆転でなんとか勝つことができました。
どんなに凄かったか携帯メールでは伝えきれません。
仕事中ですし。ラジオを聴きながら感動しています。
もう、仕事になりません。
(新潟県応援・SPIKE)

うわー。なんだなんだ、どうなったんだ。
とにかく、新潟明訓のみなさん、
そして水島先生、おめでとうございます!

今日、朝起きたら眼球が腫れていたので
眼科に行くためバイトを休んだのですが、
そのおかげで岐阜大会決勝を見ることができました。
いまちょうど試合がおわったところです。
代表は、土岐商に決まったのですが、
28年ぶり、2回目の甲子園だそうです。
実はわたしは、地方大会の決勝を見たのが初めてで
(普段は高校野球よりもプロ野球ばかりみています)
とても感動してしまって、自分にびっくりしています。
お隣の県の、知り合いもいないし
思い入れがあるわけでもない学校なのに。
不思議ですね。
高校野球って、勝った学校と負けた学校の、
感情の落差が激しすぎて、それがなんだか痛くって
積極的に見る気にはなれなかったのですが、
土岐商の球児たちが、校歌を、笑いながら泣きながら
照れながら汗をかきながら、
ドロだらけのユニフォームで、
胸を張って、歌っているのを見て、
ああ、なんてきらきらしているんだろう!
と、泣けてきてしまいました。
おおくの人が、高校野球に夢中になっている理由が、
ほんの少しわかった気がしました。
感動していたら眼科に行きそびれてしまいました‥‥。
木曜は午後休診でした。
(ゆきこ)

ふと観はじめた試合から
目が離せなくなってしまうこと、あります。
高校野球は、やっぱり特別ななにかがあります。
少し前の高校野球のイメージで、
「高校野球はみんな丸坊主で、
 怖い監督に怒られて、痛々しい」
なんていう人がいますけども、
ぜひ、いまの球児たちを観てください。
とにかく最近の球児たちは、
グラウンドでよく笑うのです。
二死満塁のサヨナラのピンチで、
マウンドに集まって
ニコニコ笑う選手たちのまぶしさ、
心を打たれますよ。



西条高校対済美高校の決勝戦は
2−2で延長に入り
10回表、西条が1点勝ち越すと、
その裏、済美が2点をあげ
サヨナラ勝ちとなりました。
3時間の休憩をとって観戦に行っていた同僚も
今、帰社してきました。
小学2年の息子が
泣きじゃくってしょうがなかったそうです。
負けたから泣いてるのか
勝ったから泣いてるのか
自分でもわかんないと云っていたそう。
甲子園に済美の応援に
連れていくよう約束させられたそうな。
がんばれ済美 がんばった西条!
(愛媛県・コジヤン)

愛媛大会は、やはり済美高校!
延長戦で1点リードを許すという逆境から
ひっくり返すとは、さすが!
去年の春の甲子園選抜大会で
全国優勝したのがこの済美高校。
当時を経験している部員もいるでしょうし、
この夏も、用注目です。




岡山県代表校が決まりました。
病院の待合室で試合を観ていました。
延長11回裏、関西高校の攻撃。
ノーアウト満塁。
玉野光南ピッチャー痛恨のフォアボール。
押し出しサヨナラでした。
駆け寄る関西ナイン、
その場に崩れ落ちる光南ピッチャー。
その瞬間、涙が出そうになりました。
高校3年のうち、
たった5回しかチャンスがない甲子園、
行きたかったよね。
関西と光南、できればどちらも
甲子園に行かせてあげたかった。
両チーム整列の時に、関西選手が
光南ピッチャーを囲んでいた姿
(お互いの健闘をたたえあっていたのかな?)
が印象的でした。
(う〜ぴょん)

うわーー、こっちは押し出しでサヨナラ。
しかも延長11回。切ないなあ。
最近は、試合後の整列のときに
握手をかわしたり
声をかけあったりすることが多くなりましたね。

13時00分プレイボールの千葉県大会決勝が、
選手も応援席も汗みどろの中、
16時35分、今終了しました。
延長12回、5−3で銚子商業の優勝です。
すごい試合展開でした。
銚子商業が4回に3点を入れて追いついてから、
11回まで両チーム、ゼロ行進。
延長に入ってからもどちらもランナーは出しますが、
ホームに返すことができませんでした。
12回表、銚子商業が2点をあげ、
大歓声がテレビから流れました。
その裏、2アウト1塁で
レフト深くにフライが上がり、
3時間半の試合に決着がつきました。
台風一過の猛暑の中、
長時間の試合を全力で戦い抜いた両校の選手に
お疲れ様と言いたいです。
(千葉県・くらげ)

3時間半! 延長12回! すげえなあ。
みんな、十代なのに。全員、十代なのに。
 

千葉です! 銚子商業です!
今日、銚子商業が拓殖大紅稜をくだして
甲子園出場を決めました。
私は生まれも育ちも千葉県東総地区、
銚子商業の隣の高校の出身です。
でも今私は四国の大学に通っているので
高校野球を熱く応援したくてもなかなか難しいのです。
でも試合の度に母からの熱い実況電話が来ていました。
この夏、銚子商業の勢いは
例年と違っていた(母談)!
商業のいいところは、
なんと言っても「校歌が短い」ところ。
短い校歌を熱唱する姿には、
胸がいっぱいになります(母談)。
そして、
校歌を一生懸命歌う代の商業ナインは強い(父談)!
(千葉県応援・麻祐子)

根拠はよくわかりませんが、
「校歌を一生懸命歌う代の商業ナインは強い」
という、お父さんのことばに説得力を感じました。
銚子商業の短い校歌、聴くのがたのしみです。



宮城県代表が東北に決まって
これからの戦いに胸躍らせる
東北OGのひとりです。
去年のダルビッシュ君や真壁君の
野球を見て育った今年の東北ナイン、
はっきり言って期待しています。
けれどもちょっと切ない心持ち。
95年〜98年、わたしが在学中の東北は、
伝統もある、名将も居る、
いわゆる「古豪」でしたが、
甲子園に手が届きそうで届かない、
とても歯痒い時期にいました。
更にその頃の東北は
男子バレーボールとフィギュアスケートで
注目を浴びており、野球部のナインは日陰の身。
室内練習場から聞こえる鋭いボールの音、
きれいに揃った走りこみの掛け声を、
今でもよく覚えています。
彼らが本当に強くなったのは、
ここ2〜3年のことのように言われていますが
そんなことはありません。
スポーツ全般の名門校にあって勝てない悔しさ、
同級生達が実力と名前を上げてゆく嫉妬、
それらと闘いながら積み上げた「東北野球部」の魂が、
此処に来て一気に
花を咲かせてくれたように思うのです。
東北ナインの姿をテレビや新聞で見かけるたびに
室内練習場の音が甦ります。
あの時代の彼らも、
今年の東北ナインに期待してるはず。
がんばれ東北ー!!
(宮城県応援・あきらわん)

ダルビッシュ&真壁の
投手リレーが印象的だった、去年の東北。
いまや地方大会くらいは
「勝って当たり前」のような気がしますが、
「努力してきた東北」があるのですね。
ありがとうございます。



高知県、明徳義塾高校について。
戦後初、8年連続出場です。強すぎます。
選手たちは県外から
野球留学してきた選手たちばかりなので、
地元の高校では、もはや歯がたちません。
ちなみに、明徳義塾は野球の他にもスポーツが強く、
横綱朝青龍、ゴルフの横峰さくら、
サッカーの三都主など、
有名プロ選手を輩出しています。
全て県外からの留学選手です。
(高知県・トヨカチ)

8年連続出場! すげー。
たしかに明徳義塾高校はいつも強い。
内野のボール回しの速さとか
毎年毎年感心します。
以前、高校野球ファンの友人と話したとき、ぼくは
「もしも自分が甲子園に出たなら、
 負けるときは明徳義塾に負けたい」
と言ったことがあります。もちろんほめ言葉です。

なんとまだ
清峰高校の紹介がないではありませんか!
私は清峰出身ではないのですが、
母の母校なので簡単に紹介します。
長崎県立清峰高等学校は佐世保市のお隣、
北松浦郡佐々町にある高校です。
平成15年に総合学科になって校名変更するまでは、
北松南(ほくしょうみなみ)高校といいました。
県大会決勝では最初0−7でリードされていて、
気がつくと点数を重ねて追いつき、更に逆転。
13−8の大逆転勝利となったのでした。
学校のある佐々町は市町村合併問題で
町が混乱している状態でもあるので、
清峰の甲子園出場は
久々の明るいニュースでもあります。
野球好きの父はさっそく親戚に電話をかけまくり、
寄付の話がくるぞと脅かしていました。
もちろん自分たちも夫婦で
応援に行くのだそうです。
あの出不精な母が熱い甲子園に!
甲子園に行くって
やっぱりすごいことなんだなぁと、
改めて思います。
「清峰ってどこ?」と思っている
全国の卒業生の皆さん、
甲子園に出るのは旧北松南ですよ!
ぜひみんなで応援しましょう!
(長崎県・りえ)

長崎、初出場の「清峰」は、
むかしの「北松南」のことです!
「北松南」卒業生のみなさん、お忘れなく!
もうひとつ「清峰」情報。
 

長崎県代表の「清峰高校」には
我が従弟の息子がいるのであります。
背番号14がその子なのですがね。
かつて甲子園を目指していたわたくしとしましては
嬉しくて、羨ましくて、懐かしくて。
ただいま、カンパを集めている最中なのですよ。
あの頃にタイムスリップしてまた目指したいものです。
投げて打って走ってくれ。
(長崎県・25年前の高校球児)

「投げて打って走ってくれ」
なんてすてきなメッセージでしょうか。
ああ、いかん、清峰高校に
思い入れができてきてしまった。



駒大苫小牧の見どころをひとつ。
香田監督と、二年生で4番バッターの
本間くんが顔も体もそっくりです。
父母を含めたレクの時、監督が
「こんにちわ〜、本間あつしで〜す」
と自己紹介して大受けだったらしいです。
(南北海道・momoichi)

これはちょっと注目してみたい。
駒大苫小牧の、監督と4番打者に注目。
さて、この週末には、
ほとんどの代表校が決定する予定です。
みなさまがお住まいの県の代表校について、
どうぞ情報をお寄せください。
そのほか、甲子園についての投稿、
お待ちしております!



甲子園球場へいらっしゃるなら。
byぬばたまの

古くから続くコーナー
「今日のダンナ」の常連投稿者として
一般の読者にもファンの多い「ぬばたまの」さん。
なんでも、甲子園球場のすぐそばに
住んでいらっしゃるということで、
甲子園球場周辺のレポートをお願いしちゃいました。

第4回「白球の森についてのおはなし」

さて、今回は白球の森についてのおはなしを。

高校野球といえば
白球を懸命に追う姿が目に浮かびます。
全国各地から各都道府県の代表として
甲子園に集う若者達。
その姿を象徴するかのような場所が
甲子園球場から少し離れた
海の近くの公園内にあります。
その名も「白球の森」です。

西宮市の南側は海に面しています。
そこには大小さまざまな公園があり
市民の憩いの場となっています。
西宮市とその東側の尼崎市の境にある
「武庫川」という川の河口近くに広がる
「鳴尾浜臨海公園」も、そのひとつ。
「北地区」「中地区」「南地区」という
3つの地区で構成されている公園です。
「白球の森」はその中の「北地区」にあります。

第65回全国高等学校野球選手権大会(昭和58年)の
記念事業として、
鳴尾浜臨海公園の北地区にある
「市民の森」の一角で記念植樹が行なわれました。
全国47都道府県の代表校49校が
それぞれ郷土ゆかりの木を持ち寄り、
昭和59年に植樹を開始、昭和60年夏に完成。
合計186本の木が植えられたとの事です。
こうして「白球の森」が誕生しました。

植樹開始から18年が経過し
当時誕生したこどもたちが
甲子園大会に出場するまでに成長した
平成14年8月には、
「『白球の森』植樹18年 郷土の木の成長を祝う会」
が開催されました。
このときには、関係者や公式練習最初の高校
(兵庫県代表の報徳学園高校でした)の選手らが参加して
野球バットの原木となるアオダモの木の記念植樹などが
行なわれています。

甲子園球場から「白球の森」までは
歩いていくにはちょっと距離があります。
鉄道をご利用でしたら
阪神電車の甲子園駅から大阪方面の電車に乗り
二駅東側にある武庫川駅で
阪神電車の武庫川線に乗り換え
三駅先にして終点の武庫川団地前駅で下車。
甲子園駅から武庫川駅までは約3分、
武庫川駅から武庫川団地前駅までは約5分です。
武庫川団地前駅近くの交差点から
南西方向へのびる道を10分ほど歩くと
「白球の森」に到着します。

バスをご利用でしたら
阪神電車の甲子園駅から
「阪神鳴尾経由」もしくは「八番町経由」の
鳴尾浜線という路線の阪神電鉄バスに乗車し
「阪神鳴尾浜球場前バス停」で下車し
公園内を北上するのが便利だと思います。

「白球の森」には「青春の栄冠」という
モニュメントもあります。
ブロンズ製のレリーフで
勝利の瞬間にバッテリーに駆け寄る
選手の群像が示されています。
あわせてご覧くださいね。

「白球の森」を抜け南へ進むと
アスファルトの道路を挟んで
タイガースのファームの練習場である
「タイガーデン」があります。
そこからさらに南西方向には
先日のメールでもお伝えした
「リゾ鳴尾浜」があります。
お時間ありましたらこのあたりも
ゆっくりと散策してみてください。

続々と代表校が決定されていきますね。
選手の皆様も応援の皆様も
くれぐれもおからだたいせつに。ではまた。
Illustration:澤田 圭
2005-07-29-FRI
もどる
©2005 HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN All rights reserved.