『すばらしい日々』
 ユニコーン

 
1993年(平成5年)

友達ならやれそうだね、
うん、それがいちばんだ。
(給食のお姉さん)

君は僕を忘れるから
その頃にはすぐに君に会いに行ける


彼は仕事の上司でした。
当時彼女がいた彼でしたが、
毎日一緒にいるうちに、
いつの間にか私が彼女になりました。

あーもう、嬉しくて楽しい数年間でした。

会社の友人達が結婚していく中
次はお前たちだなーなんて言われ
実際話も進んでいましたが
気づいたらお別れがきてしまいました。
別れ際、もう付き合えないけどお互いを失いたくない。
そんな思いで
友達ならやれそうだね。
なんて言われました。
私もそれがいちばんだと、その時は思っていました。

お互い人事異動もあり、
仕事で会う事は無くなりましたが
時々話題にあがり、近況が耳に入る事もしばしば。

それでも会わない時間は、
少しずつ彼を忘れさせてくれていました。

そんな中、私の父が倒れました。
先が見えない看病から少し落ち着いた頃
苦しくて彼に電話をしました。

その頃もう新しい恋を始めていた彼に、
何を求めても仕方なかったのですが
いつも辛い気持ちをそっと見守ってくれた人に
甘えたくなってしまいました。

案の定彼は
大丈夫か? 会って話を聞こうか?
と言ってくれました。

そうしたくて電話をしたはずでした。
でもそう言われて涙が溢れた自分の心の中は
友達としての彼は求めていませんでした。

結局会いませんでした。

私たち、最高の友達になれる気がしていましたが
それは私の気持ちが昇華出来たら、
なのかもしれません。

そんな日が来たら、
とびきりの笑顔で会えるんじゃないかな! と思って
今日も仕事に行くのです。

(給食のお姉さん)

(給食のお姉さん)!
読んでて泣けました。

そうです、シュワーッと、昇華させてしまいましょう。
お互いに次の恋に行ったら
友達になれるのかもしれません。
でも、私は、元カレとは友達になれたことは
いちどもございません!!
男子の友達がほしいけど、
いまだひとりも、おりません!

「すばらしい日々」で言えば、
私はあなたーを、忘ーれーるから
そうすれば会いにきてくれるけど
そのときにはもうホントに忘れーてーるー
です!!

あ、またスガノがその話、してる。
誰しも、恋愛におけるテーマのようなものを
ひとつ、ふたつ、持っていて、スガノの場合は、
「異性とほんとの友だちになることは可能か?」
ということを、抱えているみたいです。

それはさておき、いい投稿でした。
思わず電話してしまったことと、
そこで会わずにこらえたことの両方が、
ドラマじゃない「現実の関係」で
あるような気がしました。

しかし、
「私はあなたーを、忘ーれーるから
 そうすれば会いにきてくれるけど
 そのときにはもう
 ホントに忘れーてーるー」のか!
いや、だからこそ会いに行ける、ともいえるが、
うーん、さすが、魔法のフレーズ。
今回もぐるぐるするわー。

ユニコーンで、矢野顕子で、奥田民生で、
ずいぶん長く聴いてきた曲です。
大好きな曲なのですが、
ずっと歌詞の意味がわからないままです。
いまもわかってるとは言えない。
でもこの歌詞、突き刺さるんですよね‥‥。

昔の恋を友情に変えるには、
けっこうな努力が必要なのかも。
でもそのパワーってなかなか使えない。
日々のくらしも次の恋もいまの仕事も、
どうしようもない事情もふくめて、
だいじな時間はどんどんすぎてゆくし。
(給食のお姉さん)がそうだったように、
昔の恋人って、ほんとうに会いたいうちは
会わないほうがいいのかも。
偶然会えたら、それはあたらしい縁だろうし!

「昔の恋人って、ほんとうに会いたいうちは
 会わないほうがいいのかも。」
って武井さん、
それは名言なのかもしれない。
ひとつの目安として
それは多くのケースにあてはまると思います。

シュワーッと昇華させてくれるのは、
「時間」と、あとは「次の恋」でしょうか。
そうしたことで気持ちが整えば
きっと友達になれるんだとぼくは思います。
ただ、気をつけたいのは、
自分は整っても「相手がまだ」というケース。
こちらはシュワっと昇華しているけど
向うはまだ想いの炎がくすぶっている‥‥
っていうのは、すごく危ないことになりそう。
よくよく注意したいものです。

あー、今回もナイスな投稿でした。
「結局会いませんでした。」
のあたりが個人的にはクライマックス。
(給食のお姉さん)さん、
まいにちお仕事たのしくがんばりましょー。
ぼくらもそうします。
これを読んでくださっているみなさまも!

それでは〜。
次は土曜日にお会いしましょう。
投稿はいつでも受付中です!

2014-01-18-SAT

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