いつもくちびるに、季節の風とラブソングを。
こんにちは、恋歌くちずさみ委員会です。

あまずっぱい企画は、とっても好評!
たーくさんの、おたよりがとどいています。
みなさんの、
たいせつなたいせつな思い出の「恋歌」、
どんどん紹介していきますね。
なのでどしどし、おたより(メール)くださーい!

無限のつながりじゃなかった
高校生活の終わり
(投稿者・たま)

『想い出がいっぱい』
 歌/H2O

 1983年(昭和58年)
 
 

My恋歌ポイント

 時は無限のつながりで
 終わりを思いもしないね
 手に届く宇宙は限りなく澄んで
 君を包んでいた

当時、高校生だった私。
一つ下の学年の男子に惹かれてるなんて、
先輩に恋するのが定番だったその頃には
口に出すことも出来なくて、
卒業式の後に、同学年の子たちが
次々と告白するのを見ながら、
想いをじっと胸に秘めていました。

卒業パーティーの時、
同級生じゃない彼は当然来ることもなく、
私はずっと泣いてばかりで、
みんなには卒業が悲しくて
泣いてると思われてたけど、
無限のつながりじゃなかった
高校生活の終わりを実感して
ほんとは泣いていたのです。

当時の卒業式の定番ソングの一つ。
今では私も彼じゃない人と
結婚していますが、
この歌を聞くたびに、
誰にも言えなかった静かに熱い想いが、
あの時の風景と一緒に、
昨日のようによみがえります。

くちずさみ甲斐のある
美しいメロディーに、
十代の切ない想い出を重ねて。
まさに、正統派と呼ぶべき投稿です。

いつも書いていますが、
つづられるひとつひとつのことばの
なんと、実感に満ちていることか。

「卒業パーティーの時、
 同級生じゃない彼は当然来ることもなく、
 私はずっと泣いてばかりで、
 みんなには卒業が悲しくて
 泣いてると思われてたけど、
 無限のつながりじゃなかった
 高校生活の終わりを実感して
 ほんとは泣いていたのです。」

このブロックまるごと、
「名文」といって
差し支えないのではないでしょうか。

曲は、あだち充さんの名作を
アニメ化した『みゆき』の主題歌。
たしか、原作の最終回
(意外な展開だった!)にも
歌詞が掲載されていたと記憶しています。

下級生の男の子に恋をする。
上級生の女の子から好かれる。
いまだったら「アリ」なのかもしれないけど、
(たま)さん同様、
ぼくが中高生ぐらいのときって
学年の壁はものすごく厚く高かった。
「上級生男子・下級生女子」
以外の組み合わせって、
なかなかなかったんじゃないかなあ。
だからそういう恋があったとしても
言わないまま、卒業していったんだと思う。

卒業後まで秘めた恋の思い出、
というテーマでは
ユーミンの「最後の春休み」
っていう曲も、浮かびました。

ところで

「卒業式の後に、同学年の子たちが
 次々と告白」

っていうのもすごい。
そんなことあった?
ぼくが知らなかっただけ?

『想い出がいっぱい』って、
このコンテンツにほんとにぴったりの曲名。
実際なんどもくちずさんできましたし。

♪大人の階段昇るー
 君はまだシンデレラさー

あらためて歌詞をじっくり味わおうと
調べてみたら、これがびっくり。

作詞:阿木燿子

いやーー、意外。
H2Oが自分たちでつくった曲だと
ずーっと思い込んでましたよ。

それはともかく、
「卒業式の後に、同学年の子たちが
 次々と告白」
って、これはほんとにすごい。
あるところでは、あったんでしょうねー。
ぼくは男子校でした‥‥。

「卒業式の後に、同学年の子たちが
 次々と告白」

ありましたよ、ありました。
第2ボタン騒ぎと
いっしょに写真撮ってください騒ぎ、
後輩女子はタイヘンな一日でした。
(私はシャッターを押す事務係でした‥‥)

誰にも言えない静かな思いは
褪せることなく、
(たま)さんのご投稿を読むと
ほんとうにせつない。
すてきな想い出をありがとうございます。

♪シンデレラさー

のところ、ギターで弾くと
ジャラジャラッジャーと
コードが移るんですよね。
あれは、アップストロークというの?
あんときゃみんながギター弾いてたなぁ。
みんなで寄って
キャンプファイヤーとかして
歌いたいですねー、想い出がいっぱい。
もー定番だ!

そんでもって、

♪幸せはだれかがきっとー
 運んでくれると信じてるねー

あたりまでは
派手なストロークで
じゃんじゃか盛り上がって

♪少女だったとー

の頭のところでは
ジャーーンと一発、
長めにコードをね。

車座になって
真ん中に歌本とギター。
そんなことって
いまもあるのかしら。

あるよあるよ、
やりたいよ、
歌本とギターと
キャンプファイヤー。

キャンプファイヤーではないけれど、
うちの高校生のせがれ、
毎日うたっているみたいですよ、学校で。
合唱。
これがもう、たのしくて仕方ないみたい。
いいなぁ‥‥
うらやましいぞ、せがれ!

ひとりでくちずさむのもいいけれど、
みんなで声をそろえてうたうのも
いいですよねーー。
そういう機会は、もうないのかな?

車座? キャンプファイヤー?
真夜中?
いまやるの? このトシで?
蚊に刺されそうだからやだ。
とか言ってるような輩に、
あんなふうな恋はもう、
できないかもなあ。
せっかちになってるからなあ。
でもみんなで唄うのは、OKだよ!

‥‥おしゃべりが尽きそうにないので
このへんで締めましょうかね。
次回は15日(土)更新でーす。

2011-10-12-WED

最新のページへ
感想をおくる ツイートする ほぼ日ホームへ
(C) HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN