いつもくちびるに、季節の風とラブソングを。
こんにちは、恋歌くちずさみ委員会です。

あまずっぱい企画は、とっても好評!
たーくさんの、おたよりがとどいています。
みなさんの、
たいせつなたいせつな思い出の「恋歌」、
どんどん紹介していきますね。
なのでどしどし、おたより(メール)くださーい!

グループの全員が片思いの、
みごとな6角関係だったわけです。
(投稿者・紳士同盟)

『メイン・テーマ』
 歌/薬師丸ひろ子

 1984年(昭和59年)

My恋歌ポイント

 愛ってよくわからないけど
 傷つく感じが 素敵

中学2年生のとき、
クラスで仲の良い男女のグループがありました。
グループのなかで、
女子Hは男子Fのことが好きで、
その男子Fは女子Kのことが好きで、
その女子Kは男子Mのことが好きで、
その男子Mは私のことが好きで、
その私は男子Sのことが好きでした。
Sの好きな人はよく分からなくて、
私のことが好きだという説もあった一方で、
グループ外の、学年いち飛びぬけた美人の子が好きだ
という噂もあって、
私にはその噂の方が本当に思えた。
その美人の子は、ひと学年上の
ちょっと悪っぽい先輩と付き合っていました。

つまり、
H→F→K→M→私→S→(美女 or 私?)
という、グループの全員が片思いの、
みごとな6角関係だったわけですが、
誰もはっきり告白するという行動にでたりしないし、
男子同士、女子同士の友情が壊れたりもせずに、
青春のひとときを、
せつなくも楽しく、共に過ごしました。

Sの好きな人を知りたいけど、訊くこともできず、
もしも私を好きだとしても、
だからってどうしていいのかも分からず。

その頃に何度も何度も繰り返し聴いたのがこの曲です。
短いイントロが、せつなくてせつなくて。

結局Sとは一年後に付き合うことになるのですが、
付き合ってみたら全然楽しくなくて、
あっという間に別れました。
まさに、
愛なんてさっぱり分かっていなかったあの頃の私。

余談ですが、
「笑っちゃう 涙の止め方も知らない
 20年も生きて来たのにね」
という歌詞を聴くたび、
二十歳になったら人はもっと大人な恋をするのかな、
と想像していました。
実際は全然でしたけどね。

わあ、ややこしい。
でも六角関係ったって、
この他愛のない「誰が好きー」って話す感じは、
やっぱり中学生ぽくてかわいい!
そして中学生くらいだと
女子のほうがずっとオトナ。
「結局Sとは一年後に付き合うことになるのですが、
 付き合ってみたら全然楽しくなくて、
 あっという間に別れました。」
ってあたり、やっぱり女子は男子より
ずっとオトナですよ。
たぶんこの曲にぐっときていたのは、
女子が多かったんじゃないかと思います。

20歳ってオトナだとおもってましたよねえ。
桜田淳子さんにも「20歳になれば」っていう
ヒット曲があったんですけど、
(ちなみに作詞作曲は中島みゆきさん)
それもすっごくオトナですよ。

すごい!
いろんなドラマがあるけど
こういう一方通行のみごとな六角は
あんまりないですよねぇ。
中学かぁ。
中学って、男女の恋愛観の違いが
すごくハッキリしてるから
たいがい、タイヘンになってしまう気がする。
「そんなふうに好きだったわけじゃないからなー」
なんて、女子は生意気。すみません。

20歳は涙の止め方知らないでしょう。
それ以降はね、ほら、
ケーキ食べたりラーメン食べたり
笑ったりしてね、
泣いてきましたものね、みなさん。

「メインテーマ」、曲もすてきです。
南佳孝さんなんですねー。

なんとまぁ、
濃厚な関係であることよ!

これ、中学生だからこそ
ぎりぎり成り立つっていうか、
関係が続いてたんだろうけど、
大学のサークルとかだと
もう、絶対、アウトだろうね。
「はっきりさせてよ!」みたいに
なっちゃうんだろうね。

しかし、そういう状態で
『メインテーマ』は、
なんていうか、
こういう言い方は変ですけど、
効果的だっただろうなあ。
変な言い方ついでにいうと、
中学時代の投稿者さん、
ナイス選曲でしたね。
(ペンネームもナイスです)

『メイン・テーマ』はぼく、
封切りを映画館で観たんですよ。
『の・ようなもの』の、『家族ゲーム』の、
『ときめきに死す』の森田芳光監督が、
角川映画で薬師丸ひろ子を撮る!
ということでもう、わくわくして観に行きました。
しかも原田知世さん主演の
『愛情物語』と同時上映。2本立て。
どっちもすごく面白かったことを記憶しています。

1984年の映画ということは、
当時ぼくは大学3年で22歳。
ということは‥‥あ、そうだそうそう、
へんな話ですがこの映画は、デートで観に行きました。
そうそう、あれは横浜の映画館。
駅のバスターミナル待ち合わせして。
なつかしいなあー。
‥‥ん? あれ?
えーと‥‥だ、誰と観たんだっけ‥‥。
ええー? うっそぉ、忘れた??
デートで観たのは覚えてる。
当時のドキドキも記憶している。
なのに、
「誰とのデートだったか」が思い出せない。
(紳士同盟)さんの6角関係のように
複雑な状況下にあったわけじゃないのに。
となりに座っていた女性の横顔が思い出せない。
がーーん。
これはちょっとせつないわぁ。
まぁ、忘れるくらいだから、
たぶん諦めた恋(←多い)なんだろうなぁ。
なにしろ27年前だしなぁ‥‥。

すみません、
勝手にブルーに黄昏れてしまいました。
しかも自分の話をつらつらと‥‥。
このコンテンツはどうしても、
そういうことを書きたくなるんだよなぁー。
すばらしい投稿が、こころの琴線に触れるから!
というわけで、また次回。
みんなで甘酸っぱい気持ちにーー。

2011-09-28-WED
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