KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の九百八拾九・・・お通じ

コロコロコロコロ

北小岩 「エンマコオロギさんでございます」
小林 「秋の虫か。
 早漏のように夏が終わったな」
北小岩 「早漏と遅漏、
 どちらがよいのか
 悩むところではございます」
小林 「ひと夏の体験はあったか」
北小岩 「あまりの猛暑で
 陰毛が枯れてしまったこと
 でしょうか」
小林 「夢がないにもほどがある。
 俺たちは戦略を
 間違えていたのかもしれん」
北小岩 「と申しますと」
小林 「俺もお前も
 モテるために
 オリジナリティを追求してしまうが、
 単純に
 一番モテるヤツのまねをした方が
 早くて確実なんやないか」
北小岩 「さすが先生でございます!
 ところで町で一番モテる方は
 どなたでしょう。
 イケメンとして名高い
 雁高行世(かりだがいかせ)さん
 でございましょうか」
小林 「違うな。
 町はずれに
 カッコ悪いヤツがおるやろ」
北小岩 「えっ? まさか」
小林 「ヤツは
 とてつもない神業を持っとる。
 お前は気づいとらんが、
 そういうヤツの方が
 陰でぎょうさんモテとる。
 今日からヤツは俺たちの師や。
 今から修業にいくで」

いったいどんな業の使い手なのか。

小林 「ヤツはな、
 女たちから密かに
 『お通じさん』と呼ばれ
 尊敬されとる。
 女にとって永久深刻な悩みが何か
 わかるか」
北小岩 「はっ!
 便秘でございます」
小林 「腹に常に膨張感がある。
 肌が荒れる。
 食欲がなくなる。
 気が重い。
 そんなつらさを
 改善してくれるヤツが現れたら
 どう思う」
北小岩 「カッコいい悪いを超越して
 ヒーローとなります」
小林 「そや。
 ヤツは便秘を治める天才や。
 解消された女は
 自分のために
 ここまで尽くしてくれた
 と思うと同時に、
 ヤツと離れるとまた
 便秘が復活するのではないかと
 不安になる」
北小岩 「なるほどでございます。
 あっ、
 お通じさまの姿が見えます。
 お通じさま、
 わたくしたちを
 ぜひ弟子にしてください!!」
お通じ
さん
「弟子をとるなんてとんでもない。
 しかし、
 困っている女性を
 助けたいというお気持ちがあるなら
 その方法を伝授いたします」
小林 「どうするんや」
お通じ
さん
「まず
 不純な心があってはなりません」
小林 「俺たちにそんな心配は無用や」
お通じ
さん
「不純物の塊のように見えますが
 話を進めましょう。
 純真な心で
 指浣腸の形をつくり、
 女性が便秘から
 解放されますようにと
 やさしくそっと肛門にさし入れます。
 そのまま流れるように、
 真っ直ぐ伸ばした両指を
 ハート型にかえます。
 そして便の神様に祈るのです」
北小岩 「凄いでございます!
 お通じさまは
 生まれながらに
 そのような神業が
 備わっていたのでございますか」
お通じ
さん
「ベーシックな部分は
 そうだと思いますが、
 あそこにある
 『肛門わら人形』で
 万日修業をしました。
 あなた方も
 女性を幸せにする道を選ぶなら、
 あのわら人形で鍛えると
 いいですよ」

それから一週間、
師弟は人形の肛門に指浣腸を入れ
ハートにする動作を行ないつづけた。

小林 「もうええやろ。
 免許皆伝やな」

北小岩 「実践にうつりましょう。
 あそこに
 お腹が痛そうにしている女性が
 おります」
小林 「便秘に違いない。
 いくで」

だだだだだっ

小林 「つらいやろ。
 俺が愛を込めて」

ずぶっ

「この野郎!
 いきなり浣腸しやがったな!!」

北小岩 「先生!
 その方はお仕置き隊の」
お仕置き
隊幹部
「おせえんだよ!」

ぼこっ

小林 「うぐぐ」

金玉空手有段者の蹴りが金的をとらえた。
その後先生は
お仕置き隊の特攻部隊である
女子プロレスラー並の体格をした者たちに
担ぎ上げられ、
し〜とっとのポーズで
先っぽがとがった木に
肛門から刺されてしまった。

めでたしめでたし。
 

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2023-09-17-SUN

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