KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の伍百八拾壱・・・ヒーローの哀愁

小林先生の住む町は、
100年たっても変わらないと思わせるものが
あるのだが、唯一変わったモノがあるという。

子ども
「あっ、
 おちんちんマンだ!」
子ども
「おちんちんマンは、
 この町のヒーローだよね」
子ども
「話しかけると、
 やさしくこたえてくれるんだ」
子ども
「呼んでみよう。
 おちんちんマ〜ン!」

タッタッタッタッ

子ども
「あれ?
 おちんちんマン逃げちゃった」
子ども
「変だな」


この町以外の人には、
聞きなれない名前かもしれない。
しかし、おちんちんマンこそ町の正義。

20代の
女性A
「あっ、
 おちんちんマンよ!」
20代の
女性B
「私、前に
 助けてもらったことがあるわ」
20代の
女性A
「私もよ。
 おちんちんマ〜ン!」

タッタッタッタッ

20代の
女性A
「逃げちゃった。
 どうしたんだろ」

おちんちんマンは痴漢に襲われた女性を助け、
不良にからまれた子どもを助け・・・。
手にしている刷毛で股間をくすぐると、
そこはとてつもない大物となり、
チン力を筋力に変え、
悪いヤツらをブッ飛ばすのである。

だが、どうしたことであろう。

小林 「おちんちんマン知っとるやろ」
北小岩 「もちろんでございます」
小林 「近頃おかしいらしいんや」
北小岩 「何かあったのでございますか」
小林 「あれだけデカい持ち物しとれば、
 悩みなどないはずやけどな」

そんなことはないと思うが。

とぼとぼとぼとぼ

小林 「見たか」
北小岩 「はい」
小林 「おちんちんマン、元気ないな」
北小岩 「つけてみましょう」

とぼとぼしたまま、公園の茂みに入っていった。

おちん
ちん
マン
「近頃、刷毛を使っても
 あまり大きくならない。
 大きくなっても、
 すぐにしょんぼりしてしまう」

おちんちんマンは
ズボンとパンツを一緒におろすと、
ポケットから刷毛を取り出した。

こちょこちょこちょ

おちん
ちん
マン
「やっぱり大きくならない・・・」

目から熱いものがこぼれるのであった。

北小岩 「先生、どういたしましょう」
小林 「ほっといてやれ」


町のヒーローおちんちんマン。
その後おちんちんマンの姿を見た者はいない。

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2015-11-22-SUN

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