KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の伍百参拾八・・・車窓

小林 「電車に乗るのは久しぶりやな」
北小岩 「そうでございますね」
小林 「俺たちが電車に乗る時は、
 いつも同じ理由やな」
北小岩 「先生と懇意にされている
 社長様のために、
 一番えげつないエロ本を
 ゲットする。
 出色のエロ本を求めて
 見本市に行く電車賃を、
 社長様からいただいた時ですね」
小林 「そやな」

駅に到着した師弟。

北小岩 「貼り紙がありますね」
小林 「なになに?
 『みなさまがご乗車中に
  退屈しないように、
  町ごとに巨大な看板を
  設置いたしました』」
北小岩 「どういうことでございましょう」
小林 「とにかく乗ってみるか」

電車が走りだすと、
町の境界線ごとに看板が立っていた。

小林 「見たか」
北小岩 「しかと」

ひとつの町につき、
巨大な看板がふたつ設置されている。

北小岩 「右のものには
 Pサイズと書かれておりました。
 もうひとつはカップと
 書かれておりました」
小林 「なるほどな。
 Pサイズは、
 女を退屈させないためやな」
北小岩 「カップは、
 男を退屈させないためで
 ございますね」

電車が駅に停まる。

乗車
している
女A
「あらっ、ここの町、
 Pサイズが15センチね」

乗車
している
女B
「かなりのものね。
 町に住んでいるイケメンが
 乗ってきたわ。
 あの人もきっと、
 ごりっぱなんでしょうね!」

女たちの目が、うるんでいる。

小林 「駅に着く直前に、
 Dカップと書いてあったな」
北小岩 「この目でしかと」

ぱっつんぱっつんの女が入ってきた。

ごくっ

小林 「Dカップかい。
 うひひひひ〜〜〜!」

興奮した先生が、
いやらしい声をあげてしまった。

ぱっつん
ぱっつん
の女
「このすけべ野郎が。
 あんたはどこの町よ」
小林 「9つ隣りの町やな」
ぱっつん
ぱっつん
の女
「あそこの町は、
 Pサイズが3センチね。
 この粗チンが!」

ぼすっ

女の強烈な蹴りが、股間をえぐった。
先生は悶絶。
それはともかく、先生の町を走る電車が
くだらな過ぎることは、間違いないであろう。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
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2015-01-25-SUN

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