KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の伍百弐拾弐・・・回る

知り合い
の社長
「先生!」
小林 「おっ、久しぶりやな」
知り合い
の社長
「半年前の
 エロ本の見本市以来ですね」
小林 「そやな」

先生は単刀直入にいえば
たいしたことのない人物なのであるが、
エロ本の目利きという特殊能力があり、
エロを欲する社長たちから、
意外に懇意にされているのである。

小林 「あのエロ本は元気か」
知り合い
の社長
「そうですね。
 三日ごとにお世話になってますよ」
知り合い
の社長
&小林
&北小岩
「あはははははは!」
知り合い
の社長
「ところで
 食事はすみましたか」
小林 「まだやな」
知り合い
の社長
「ちょうどよかった。
 たまには先生方にも、
 栄養をとっていただきたいと
 思いまして」
小林 「ほほう」
知り合い
の社長
「回転ずしなどいかがでしょう」
小林 「ありがたいことやな」
北小岩 「わたくし、
 二日前に公園で
 遊んでいる子どもからいただいた
 飴玉を飲み込んで以来、
 何も食べておりません」
小林 「俺も隣の家から落ちてきた柿を、
 鳥と競い合って
 勝って食べて以来や」
北小岩 「そのような状況の中、
 お寿司をいただけるなんて」

弟子は目に涙をためている。

知り合い
の社長
「それほどのことではないですが、
 近頃その店では
 ちょっとしたサービスを
 しています」
小林 「ともかく急ごうか」

三人は町はずれにある回転ずし屋へ。

知り合い
の社長
「さあさあ、
 好きなものをとってください」

師弟がかっぱ巻きをとり、
ほおばっていると。

北小岩 「むっ、
 あちらをご覧ください」
小林 「おおっ!」

なぜか皿の上に、
パンティがのっているのである。

小林 「どういうこっちゃ!」


知り合いの社長が指差す方を見ると。

北小岩 「三丁目の美人奥さんで
 ございます。
 もしやあの方の」
知り合い
の社長
「そうなんですよ。
 脱ぎたてほやほやのパンティを
 回すと、パンティ提供者に
 豪華あわびが
 サービスになるんですよ」
小林 「むっ、
 奥さんが赤貝をとり、
 ミニスカートの中に持っていき、
 皿に戻したようやが」
知り合い
の社長
「赤貝タイムですね。
 私たちは、
 貝合わせと呼んでます。
 さあ、お楽しみください」


いったいこの回転ずし屋はなんなのだろう。
先生の町内には、
ろくでもないお店ばかりある。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
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2014-10-05-SUN

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