KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の伍百参・・・飼いならされる

すやすやすや

だら〜〜〜

だら〜というのは何の音だろうか。
一瞬よだれに聞こえなくもないが、さにあらず。
それは、ふんどしからこんにちはをした
北小岩くんの玉袋が伸びる音であった。

もしも泥棒が入り、金玉を二個盗まれたとしても
気が付かないほど、だらしない昼寝である。

ぐにょ

北小岩 「うわ〜、
 痛いでございます〜〜〜!」

寝返りを打とうとして、太ももの間で
金玉を挟んでしまったようだ。

北小岩 「もしかすると、
 どこかで異変が
 おきているのかもしれません」
小林 「なんやお前は。
 不用意に玉金を出してるんやない」
北小岩 「あっ、先生。
 わたくしは密かに
 金玉占いの腕を
 磨いているのでございますが、
 それによりますと、
 それほど遠くはないどこかで
 異変がおきているようです」
小林 「それはあかんな。
 この地域の特殊おまわりさんを
 自負する俺たちとしては、
 正しい情報を収集し、
 行動せにゃあかん。
 情報通のあの男に聞いてみるか」

師弟は、女湯の窓が開くことを期待し、
それがいい角度で見える丘の上に住んでいる
情報通を訪れた。

小林 「どや。
 何か変わったことはあるか?」
情報通 「隣の隣の隣の隣町に、
 飼いならされた男が増えているな」
小林 「俺のような益荒男からすれば、
 それは忌むべきことやな」
情報通 「先生の力で、
 何とかならんもんかね」
小林 「そこまで乞われれば、
 動かんわけにはいかんわな」

師弟は、歩いていたハサミムシをつかまえ、
各自虫にちんちんを挟ませ、
痛さを動力として隣の隣の隣の隣町に駆け付けた。

北小岩 「原っぱの一角に塀が立ち、
 『独立国あまぞねす』と
 書かれております」
小林 「間違いない。
 そこに飼いならされた男たちが
 おるんや」
北小岩 「いきなり飛び込むのは
 危険ですね。
 陰に隠れて様子をみましょう」
小林 「おっ、
 ちんちんに
 鎖をつけられた男がおる!」
あまぞ
ねすA
「お手!」
北小岩 「ちんちんがクレーンのように動き、
 右手に乗りました」

あまぞ
ねすA
「おかわり!」
小林 「次は左手に乗った!」
あまぞ
ねすA
「おあずけ」
北小岩 「今までの元気はどこへやら。
 完全にうなだれました。
 おや?
 ちんちんに鎖をつけられた、
 別の男が出てまいりました」
あまぞ
ねすB
「とっておいで」

びゅん

フリスビーを投げると男は全力疾走し、
ちんちんをまるで手のように曲げて
キャッチした。
 
今、世の中では
飼いならされた男が増えているという。
この恐るべき状況は何を示唆しているのか。
冷静に考えると、
何も示唆していないかもしれない。

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2014-05-25-SUN

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