KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の四百九拾七・・・雪山

ひらひらひら〜

小林 「桜の花びらが舞っとるな」
北小岩 「そうでございますね」
小林 「パッと咲いてパッと散る」
北小岩 「まさに先生とわたくしの
 生き方そのものでございますね」
小林 「いさぎよいことよのう」

盗人猛々しいとはこのことであろう。
自らを桜に例える師弟であったが、
彼らの類似は桜ではなく、
桜の根元に転がっている犬の糞であろう。

小林 「こんなにのどかな日には、
 どこか遠くへ
 旅に出たいものよのう」
北小岩 「そうでございますね」

「じゃあ出かけてみるかい」

北小岩 「あなたさまは?」

「俺かい。俺は旅先案内人だよ」

北小岩 「漫画に出てきそうな方で
 ございますね」
小林 「胡散臭い上に、
 イカ臭いわな」
旅先
案内人
「イカ臭いとは人聞きが悪い。
 ともかく、私があなた方を
 雪山にご案内しましょ」
北小岩 「わたくしたちは所持金が
 各自二円、
 二人合わせても
 四円しかございませんが」
旅先
案内人
「心配ありません。
 私が所有している駕籠で
 お連れします」

案内人と師弟は、
ぽこちんを模した駕籠に揺られ雪山へ。

がたちん

小林 「着いたようやな」

駕籠から出てみると。

北小岩 「うわ〜、
 まぶしいでございます!」
旅先
案内人
「雪山登山では、雪洞をつくり
 その中で夜を
 過ごすことがあります。
 神秘的な体験といえるでしょう。
 さっそく雪洞を
 つくってみましょうか」
小林 「俺は温泉宿がええな。
 雪の中なんかまっぴらや!」
旅先
案内人
「そうですか。
 オプションとして、
 美女を二人用意してますが、
 帰ってもらいましょうか」

100メートルほど離れたところで、
美女たちが手を振っている。

小林 「一刻も早く掘らなあかんな」

先生が尋常ではないスピードで、
雪洞をつくりあげた。

旅先
案内人
「凄まじいですね。
 では、あの娘たちは
 セクシー衣装に着替えますので、
 中で待っていてください」
小林 「もちろんや」
北小岩 「雪の中で美女と
 一晩過ごすなんて、
 これほどオマンチックなことは
 ございませんね」
旅先
案内人
「もういいか〜い」
小林&
北小岩
「もういいよ〜」

鼻の下を伸ばしながら応えたのだが。

ぷ〜っ!

雪洞の入り口から、
旅先案内人が生ケツを出して屁をこいた。

北小岩 「臭いでございます〜〜〜!」
小林 「これほどの腐った屁を
 嗅いだのは、数十年ぶりや!」
旅先
案内人
「じゃあ私は、
 あの美女たちと気持ちのいいことを
 するからね」

案内人と美女たちは駕籠に乗り、
どこかへ消えてしまった。
師弟は強烈な屁の残り香が漂う穴で、
身を寄せ合って夜明けを待った。
果たして、二人に試練を与えた
旅先案内人の正体とは。
端的に言って、どうでもよいことであろう。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
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2014-04-13-SUN

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