KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の四百八拾弐・・・御殿

「先生、御殿を見学しに行って、
 うまいもんでも食いませんか」

小林 「今年の締めくくりに、
 ええ感じの提案やな」

下半身先生を旅に誘っているのは、
町有数の金持ち社長である。

町有数の
金持ち
社長
「いつもエロ本の手配では
 お世話になっていますから、
 たまにはね」

エロ本の目利きである先生は、
その特異な能力で、
お金持ちの方々からの信頼が厚いのである。

町有数の
金持ち
社長
「もちろん、北小岩さんもどうぞ」
北小岩 「ありがとうございます!」
小林 「温泉に浸かって一年の疲れを癒し、
 大いにエロ本談義に
 花を咲かせようやないか」
北小岩 「これほどの至福は、
 この世にありませんね」

金持ちの愛車『あえぎ号』に乗り、
御殿を目指した。

小林 「どんな御殿があるのか、
 楽しみやな」

北小岩 「ニシン御殿の写真を
 拝見したことがございますが、
 たいそうなものでございました。
 きっと、豊漁でおつくりに
 なられたものでしょう」
町有数の
金持ち
社長
「最初の御殿が見えてきました」
北小岩 「むっ、
 小さなお家ではありますが、
 屋根がお尻の形になっており、
 そこから火が出ている模様です」
町有数の
金持ち
社長
「あれは『屁御殿』というのですよ」
北小岩 「屁御殿?」
町有数の
金持ち
社長
「屁御殿に住んでいる一族は、
 なかなかのものです。
 かわるがわるに出し続ける
 屁を燃やし、聖火台のように
 火を絶やさないようにしています」
北小岩 「なんと!」

町有数の
金持ち
社長
「この町に住む人たちは
 華麗なる屁技に敬意を表し、
 資金を出し合って
 一族に御殿を建てたのです」
北小岩 「そうでございますか。
 異彩を放つと申しましょうか、
 異臭を放つと申しましょうか。
 ともかく、
 とてつもない方々であることだけは
 確かですね」
小林 「あれはなんや?」
町有数の
金持ち
社長
「屋根の上で
 金色の玉が揺れてますよね。
 『玉御殿』と呼ばれています」
小林 「聞きなれんな。
 玉子で一旗揚げたんか」
町有数の
金持ち
社長
「御殿の主の玉金は常に揺れていて、
 そのゆらぎは人を癒す
 ヒーリング効果があるんですね」
北小岩 「もしかすると、
 1/fゆらぎでございますか」
町有数の
金持ち
社長
「そうなんですよ。
 主の玉金と屋根の金色の玉は
 ラインで結ばれていて、
 振動に合わせて揺れているのです。
 人々はそれを見て癒されるために、
 お金を出し合って
 御殿を維持しています」
北小岩 「わたくし、御殿といえば
 ニシンやホタテしか
 思い浮かびませんでしたが、
 様々なのでございますね」

所かわれば御殿もかわる。
みなさまの町にも、このような御殿が
あるかもしれません。
特に屋根にご注目あれ。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
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postman@1101.comに送ってください。

2013-12-29-SUN

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