KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の四百六拾九・・・エレベーター

とぼとぼとぼっ

北小岩 「あっ、
 犬の糞でございます!
 先生、
 その右足を下ろしてしまうと
 踏み抜いてしまうことになります!!」
小林 「なぬっ?」

とっとっとっ

小林 「うわ〜」

どたっ

つるっ 

べたっ

小林 「お前が変な事を言うから、
 糞の上に座ってしまったやないか!」
北小岩 「申し訳ございません」
小林 「こんな大惨事になるくらいなら、
 踏み抜いたほうがよかったわ」
北小岩 「わたくしも、
 先生と同じ運命を
 歩ませていただきます!」

右足を上げてバランスを崩し。

つるっ べたっ

糞の上に座り込むのであった。

小林 「そんなことされても、
 別にうれしくもないわ」
北小岩 「わたくしも、
 それほどの充実感はございません」

ビュッ

北小岩 「あっ、鳥さんでございます。
 先生とわたくしは、
 どちらかといえば、
 常に地面を這いずりまわっている気が
 いたしますね」
小林 「そやな。
 鳥のように飛べたら、
 女の胸もとを上から堂々と
 見られるんやろな。
 たまには上の世界に行ってみるか」

二人は一度帰宅。
ゴミ市でもらったズボンに履き替え、
徒歩で何時間もかけて高層ビルにたどり着いた。

小林 「ここはタダで入れるんや。
 超高速のエレベーターがあるんやで」

ビュー パーッ

北小岩 「あれ、
 小鳥の巣箱のようなものが
 ございますね。
 ワイヤーがついております。
 え〜と、
 『この丸い穴の中に
  ちんちんを入れてください』」
小林 「何事も経験や。
 やってみい」
北小岩 「かしこまりました」

弟子がパンツを脱ぎ、
巣箱状のものにイチモツをおさめたのだが。

北小岩 「何の変化もございません。
 どうすればよいので
 ございましょうか」

「こうするんですよ〜!」

突然エレベーターガールが乗り込んできて、
先生の玉金を木槌で思いっきり叩いた。

チーン!

小林 「うぎょ〜〜〜」


それを合図に巣箱が高速で上昇した。

北小岩 「うお〜〜〜」
エレ
ベーター
ガール
「それはおちんちん専用の
 エレベーターでございま〜す!」

北小岩くんのイチモツは、
もう少しで引きちぎられるところだったが、
驚いたイチモツが委縮したため難を逃れた。

それにしても世の中に、
これほどまでに意味がなく、
これほどまでに危険なエレベーターが存在するとは。
くわばらくわばら。

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2013-09-29-SUN

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