KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の参百八拾壱・・・暖を取る

すやすや〜

ビュ〜〜〜

「ふぁ〜くしょ〜ん!」

ばさっ

北小岩 「わたくし、
 くしゃみの勢いで目を覚ましました。
 しかし、わたくしのくしゃみであって、
 わたくしのくしゃみではない気が
 いたします」
小林 「今年が始まって間もないのに、
 何わけのわからんことを
 のたまっとるんや」
北小岩 「あっ、先生。
 実は今、くしゃみが出たのですが、
 どうも腑に落ちないのでございます」
小林 「鼻からではなく、
 ちんちんがくしゃみをしたんやろ」
北小岩 「そうなのでございます」
小林 「心配には及ばん。
 俺も年中、局部風邪に見舞われとる。
 お前、
 ちんちんをむき出しにしたまま寝たな。
 なぜむき出しにしていたかは、
 武士の情けや。
 聞かんとこ」
北小岩 「先生のご想像通りにございます」

悲しいほどレベルの低い以心伝心である。

小林 「それにしても今年は厳しい冷え込みやな」
北小岩 「そうでございますね。
 このままでは、大切な部分が
 霜焼けになってしまうかもしれません。
 とはいえ
 暖房機を購入するお金はありません」
小林 「俺の知り合いに、
 金をかけずに暖を取る男がおる。
 奴に聞くのも一手やな」

二人は空き地で拾った蛇口を股間に装着し、
金をかけずに暖を取る男の家を訪れた。

北小岩 「わたくし、
 夜中に急所を冷やしてしまい、
 息子が風邪を引いてしまうのです。
 しかし、暖房機は買えません。
 よい方法があれば、
 ぜひうかがいたいのですが」
金を
かけずに
暖を取る男
「そうですな。
 私もいろいろ研究を重ねてきましたが、
 コストがかからないということでは、
 音が有効ですな」
北小岩 「と申しますと?」
金を
かけずに
暖を取る男
「ちんちんを出してください。
 まず、
 ブラームスの子守唄を聴かせます」

♪〜

北小岩 「なんとなく、
 おちんちんがウトウトして
 まいりました」

金を
かけずに
暖を取る男
「そこですかさず」

グワォ〜〜〜!

北小岩 「うわっ!
 何の音でございますか」

金を
かけずに
暖を取る男
「雌ライオンの咆哮ですよ。
 ちんちんは昔、
 よく雌ライオンに食べられていたので、
 恐怖のあまり熱くなるんだね」
北小岩 「そうなのでございますか」
金を
かけずに
暖を取る男
「それから、
 強烈な糞の臭いを嗅がせるのも
 効果的です。
 ちんちんとケツの穴はご近所さんなので
 仲がいいような気がするけど、
 それは間違い。
 ちんちんはケツの穴や糞から
 できるだけ遠くに離れたいんだ。
 だから糞を近づけて臭いをかがせると、
 遠くに逃げようとするから」

氏は北小岩くんのちんちんに、
割り箸で持った糞を近づけるのだが。

ツルッ

金を
かけずに
暖を取る男
「しまった!」
北小岩 「うわ!
 べっとりついてしまいました!!」


今年の寒さは、急所も体調を崩すほどである。
長年暖を取ることを追求してきたという男は、
しょうもない案を師弟に提示した。
話自体が胡散臭いが、
電気もガスも石油も使わずに、
音や臭いで暖を取ろうとする試みは、
若干だが評価されてもよいのかもしれない。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
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2012-01-22-SUN

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