KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の参百弐拾伍・・・誕生会

「サンタクロースの帽子が落ちております」

地面に横たわる赤帽を、
子犬のような瞳で拾い上げたのは、
弟子の北小岩くんであった。

「くんくん。くんくん」

犬のように匂いを嗅いでしまうのは、
単なるクセである。

「むっ、
 内側は明らかに若い野郎の匂いなのに、
 外側の一部にうら若き女性の唇の香り。
 想像いたしますに、
 野郎がクリスマスプレゼントを渡し、
 キャッ! と喜んだ女性が
 帽子に熱いキスをしたに違いございません。
 こんなにシアワセな光景が
 他にあるでございましょうか。
 それに引きかえ、わたくしは・・・」

嗚咽するのであった。

「なんや!
 マンタクロースがどうのこうのと騒ぎ、
 涙をこぼす。
 はたから見れば、変態や」

北小岩 「あっ、先生。
 マンタクではなくて、
 サンタクでございます。
 何というシアワセなクリスマスを
 過ごした男がいるのかと思い、
 わたくしの悲しい境遇と比べて、
 目から熱いものが
 あふれてしまったのでございます」
小林 「お前の場合はええ思いをしなくて当然や。
 しかし、このところ
 俺までお前の悪影響を受けてしまい、
 とんとウハウハな思いができとらん。
 昔は股間が休まることがないぐらい、
 モテまくったというのに・・・」

そんなことはない。
弟子は今年の聖夜は
さみしい思いをしたかもしれないが、
先生は一生寂しい思いが約束されているのだ。

「やあ、北小岩くん」

北小岩 「あなたは、女性からモテモテの
 持山幾夫(もてやまいくお)さんで
 ございますね」

先生とは違って、
弟子の友だちにはモテる男が多い。

持山 「今から僕の家で誕生会をやるんだ。
 来ないかい」
北小岩 「でも」
持山 「メスの匂いをぷんぷんさせたエッチなコも、
 たくさん来るよ」
小林 「行こうやないか!」

誘われてもいないのに、先生が先陣を切る。
持山くんの家に到着すると、
今にもパンティが見えそうな女たちが。

パンティの
見えそうな
女A
「先に上がらせてもらっていたわ」
パンティの
見えそうな
女B
「じゃあ、始めようかな」

照明が落とされ、再び点灯されると。

北小岩 「持山さんのイチモツの周りに、
 火のついたロウソクが
 立てられております!
 どういうことでございますか!!」
持山 「今日は僕のおちんちんの誕生日なんだ。
 だから、みんながその部分を
 祝ってくれるんだよ」
パンティの
見えそうな
女A
「じゃあ、いこうか!」

エロモンぷんぷんの女たちが唇を近づけ、
絶妙なタッチで息を吹きかけた。

持山 「たまりましぇ〜〜〜ん!」

持山くんは、思わず昇天しそうになっている。

パンティの
見えそうな
女B
「ロウソクが消えたら、
 これでカンパイしましょ!」
北小岩 「これというのは何でございましょうか」
パンティの
見えそうな
女C
「ラブジュースにはちみつを混ぜたものよ。
 私たちは、ハニーラブって呼んでいるわ」
北小岩 「おいしいのかどうかはわかりませんが、
 うらやましいでございます」
小林 「えい。こんな糞ガキに
 いつまでもええ思いを
 させとくわけにはいかん!」

バシッ!

持山 「熱い!」

ロウソクが倒れ、陰毛に引火した。

小林 「実は俺のちんちんの誕生日も今日なんや」

醜い先生は、虚偽の申告をしてまで
気持ちいい目にあおうとした。

パンティの
見えそうな
女A
「仕方ないわね。
 じゃあ、
 フィッシング・バースデイにしましょう」

むき出しになった先生のイチモツに、
釣り糸が装着された。
しかし、先端についていたものは。

小林 「ピラニアやないか!!」

猛る魚は、先生の極小ウインナーを発見すると、
まるで糸を手繰り寄せるように上ってきた。

小林 「うお〜〜〜!
 マイ・トレジャーが!!!」

ガブベリッ!

先生のブツを食いちぎったピラニアは、
あまりの不味さにほろ苦い表情を浮かべた。
 
明日も明後日も、
町のどこかでおちんちんの誕生会が
開かれることだろう。
しかし、いい思いができる男子は、
ほんの一握りであることは、
記憶に留めておかねばなるまい。

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2010-12-26-SUN

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